衣笠山でおさんぽ

  超ハイパーなボブが旅立ち、寂しくなったけれど、老犬Eセターズの鳥猟犬魂は未だに健在。

湘南国際村にてガンドッグ達と楽しいひととき

2016-10-30 01:03:00 | 

 

先日のお天気の良い日、ガンドッグ元保護犬を家族として迎えた知人達の誘いで、湘南国際村でのひとときを楽しんできました。

 

横須賀で一番高い山、大楠山までの往復をひとっ走りしてきたガンドッグ達

 

保護犬とは主に、ペットショップやブリーダー等業者の遺棄、或いは元の飼主が不要となり処分のための持ち込みや、迷子のまま捕獲収容され殺処分を与儀なくされしまった犬達を救うべく活動している個人、団体等によって引き出された犬達のこと。

引き出される前は死に直面した彼らですが、この日参加した犬達は幸運にも命のリレーがなされ、現在はそれぞれの里親さんの下で幸せな日々を送っています。

パパやママを見つめる犬達の眼差しはキラキラと輝き、印象深いものでした。

 

まずは参加メンバーをご紹介しますね。

 

 ホーリー君

イングリッシュセターのホーリー君は我家のヴァレンシアやスノウと同じく、鳥猟犬レスキュー団体CACIに保護された後、里親であるパパ・ママ様と暮らしています。家族となって間もなくトレーニングに通い、フィールドトライアルの競技会にも参加しているとのこと。

ホーリー君の保護当時、我家がCACIの存在を知り、鳥猟犬を意識した頃でしたから、鮮明な記憶残るイングリッシュセターの一頭。久しぶりに会えたことをとても嬉しく思います。

 

そういえばこの日参加した犬達は、鳥猟犬レスキューに力を入れるCACIから里子となった元保護犬が多いように思います。鳥猟犬類を迎えた御家族とは、目指す方向や目的が似たり寄ったりするので、皆どこかで繋がっている可能性があるのかもしれません。

 

 ヴィヴィちゃん、ゾーイちゃん

 

この二頭のポインターのパパ様は、過去にも何頭かの保護犬を迎えており、頭が下がる思い。トレーニングは自主的にとても力を入れており、フィールドトライアルの競技会にも積極的に参加しています。

ポインターはイングリッシュセターと同じく、戸外と家庭内でのスイッチ切り替えが見事。そしてEセターとはまた少し異なる魅力を持ちます。

この日、ポインター達を見ていて、その愛らしさにますます惹かれてしまいました。

 

次はこの日撮った画像の中で、飼主への思いが一番判りやすい表情を見せてくれた二頭。
 

ママの動く方向を目で追う、すずちゃんとタラちゃん

 

たしか、この二頭のうちのどちらかを、ママが直接愛護センターに出向いて引きだしてきたのだと記憶しています。

保護団体経由と異なり、どのような性格なのか、どのような病気を持っているのかもわからず、それらを全て引き受ける覚悟が無いと出来ないこと。

同じ鳥猟犬類であるため、イングリッシュセターとポインターという異犬種ですが、こちらも二頭共にフィールドトライアルの競技に参加すべくトレーニングを積んでいるそうで、楽しさを共有できますね。

 

 もなかちゃん

 

イングリッシュセターもなかちゃんのママは犬のお世話するお仕事をされているのだそう。なのでもなかママからアドバイスを頂いたり、得る事は多々。

この時は、もなかちゃんも大楠山や野原で遊んだ後でまったりとしていますが、このコのキャッチボールはタダモノではありません。ジャンプしてボールを受けるときのアクションはスーパーわんこ!

 

 ケリーちゃん、ルカ君、ラスティ君(手前)

 

 

ルカちゃん(ブリタニースパニエル)は、丹沢ヤビツ峠で車道センターライン上付近でうずくまっていたところを今の飼主さんが通りかかり、声をかけて保護されたのだそう。

その際、マズルに口輪を嵌めていただろう跡が傷だらけで深く、生々しく、足の爪も剥がれて流血。どのような状況で山に置き去りにされたのかが想像できますが、それでも以前の飼主を求めて車道まで必死にたどり着いたのでしょう。

夕闇迫った時間帯だったそうで、車にも跳ねられず、奇跡的な今のパパ&ママとの出会いがあって本当に良かった!

やはり異犬種の3頭ですが、イングリッシュセターのケリーちゃんや先住犬のラスティ君ととても仲良し。鳥猟犬類と一緒に暮らしているためか、ラスティ君はプードルとは思えない力強さを感じます。

 

 ティミーちゃん

 

小柄でとても愛らしいブリタニースパニエルのティミーちゃんもやはり、フィールドトライアルのトレーニングに力を入れてます。能力の素晴らしさは耳にしていましたので、会いたかったワンコの一頭。

抱っこされてパパ様に甘えていた姿が印象的ですが、反して今後、たくさんの活躍が期待できることでしょうね。

 

そして...

このコ達とは同じ市内であることから、とても親近感のある二頭。

emmaちゃんとsylvieちゃん

 

イルカのように華麗な泳ぎを見せるフラットコーテッドレトリバーsylvieちゃんと、その弟子となったイングリッシュセターemmaちゃん。本当の姉妹ではないのに、妹のような存在のemmaちゃんの泳ぎを見守るsylvieちゃんには驚きます。

 

「オトモダチが来たら、アタチたちがいつでも海・山へと案内するわよ」

 

ところで私は、我家の少し年を重ねたアマゾネス、ヴァレンシアを伴ってお昼のランチから合流。

ランチ用に会員制レストランのお弁当を予約し、持っていきました。

 

ローストビーフ弁当

この日のお店は改築中ということでしたが、直前の依頼にも関わらず快くオーダーを受けて下さり、品数豊富なお重弁当に皆さんも喜んでくれました。

会員制レストランのため一般販売はしていませんが、田口シェフの創作料理は何かと豪華。

 

当初はお弁当を広い野原で食べる予定でしたが、犬を係留する場所がないため、駐車場の隣の敷地にある東屋へと移動。

メンバーの中の”若くて力のあるお二人”が率先してメンバー分の重いお弁当を運んでくれました。

 

 

犬達は飼主が持ち寄った美味しそうな何種類ものオヤツを既に口にしていたためか、人間がランチをとっていても「ちょうだい~」と大騒ぎをするコはいませんでした。

 

お行儀良いホーリー

 

 

「ママ、おいちそうね~」

もちろん、我家のボブのように、人間の食べ物を隙を狙って奪い去るコは一頭もいません。

 

ランチのあとは、皆でおしゃべり。ワンズはまったり。

その後、場所を移して食後のコーヒーを飲みながら、再びゆっくりと談話の時間。

 

湘南国際村まりんにて 

もなかちゃんと我家のヴァレンシアは、それぞれ鳥を意識中(笑)

 

ここはワンズがいても囲い付きのスペースでゆっくりとお茶ができて、この大人数にも対応して下さいました。

保護犬を迎えた皆さんで情報交換したり、おいしいコーヒーを飲みながらとても有意義で楽しいひととき...。

お誘い下さったホーリーママ様、emma&sylvieママ様、楽しい時間を共有するために遠路足を運んで下さった皆さま、とてもとても良い時間を過ごせました。

お世話になり有難うございました。

またの機会を心待ちにしていますね。


ところで湘南国際村ではちょうど、地元KDPの譲渡会が行われていました。KDPは様々な犬達をレスキュー、猟犬類も積極的に引き取って下さっている保護団体。神奈川県動物保護センターの在り方にも大きな貢献をされ、なかなか捕まらない逸走犬の捕獲にも力を入れ成果をあげています。

この日集まった仲間達が任意で協力下さり、KDPの募金箱にエールの寄付をさせて頂きました。ここにいる元野犬や猟犬達を理解し、生涯にわたり幸せな犬生を送れる家庭に一頭でも多く繋がりますよう。

 

さて、最後になりましたが、ガンドッグについて少し補足すると...

ガンドッグとは猟犬類のことで、本能が狩猟を補助する使役犬に適した犬達のことを指します。

近年、猟期や猟期が終わったあとで愛護センターに収容される猟犬類は後を絶たず。

猟のパートナーである猟犬を大切にする猟師もいれば、ただの道具として猟期の間だけ飼育し、使い捨て同然に山の中に動けないようにして放置してしまう猟師もいるようです。

そしてまた、他の犬種と同様に悪質なブリーダーで食事も医療もろくに施すことなく繁殖犬として狭いケージに入れられたままの日々を強いられ、使えなくなると遺棄されたり、或いは飼主が飼いきれずセンターに持ち込んだり、いなくなったまま探してもらえなかったりするケースも少なくありません。

猟犬類は健康であれば通常、運動量が必要とされ、また、鳥や獣を追う本能からも誰でもが迎えられる犬種では無いと思います。しかしこの猟犬類の持つ、戸外でのオンと室内でのオフの切り替えの見事さ、飼主への従順さ、そして愛情深さが最大の魅力の犬達。特にアウトドア好きな方達には良きパートナーともなる犬種だと思います。

彼らの本能を理解し、戸外等で散歩や遊びを工夫し、ときにトレーニングを行い、共にその喜びを分かち合う。そして生涯に渡り家族として大切に飼育することが出来る人のみが、彼らを迎える資格があるのだと個人的に感じています。

コメント (7)
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