なんで、こんな時間にブログを書けるかと言うと・・・

捻挫して家にいるからである。
もう治ってきたんだけど、仕事はお休み。もう二日目。
稼ぎ時はこうはいかないが、暇な季節だと自営業は助かる。
そして、返しそびれたせいで今も繰り返し観ている・・・

「どろろ」
本当は、見ないで返そうと思ったてたのよね。
借りてはみたものの、なんだか気乗りしなくて。
でも、捻挫した日の夜、さすがに痛くて眠れずに暇つぶしで見てみた。

・・・はまった。
観た人は百も承知のB級映画。

これが日本映画の限界なのか?
言い過ぎ?
でも、そうよねぇ?
まず冒頭、醍醐が魔物と契りを交わす地獄堂・・・全然不気味じゃない。
魔物が声を借りるネズミ・・・できそこないのパペット。
この辺で、すっかりこの映画の方向性を見た気がしたけど、
ううう、駄目ね、オバサンって。
次に登場した妻夫木くんがね、きれいだったの。

フードを深くかぶって口元しか見えなかったんだけどさ、
これだけでもう、最後まで見る気になっちゃったわよ。
今まで“可愛いお兄ちゃん”程度にしか思ってなかったんだけどさ、
めちゃめちゃ私好みの顔立ちだと発見しました。
あのボサボサ頭が良かったのかしら?
最初の冷たい無表情も、怒りを表す顔も、ニコッとした笑顔も、
ぜ~んぶ好きな顔なんだわ。
もうこの映画、笑いどころが満載なんだけど、
何て言ったって、爆笑(いや、失笑かも)なのは魔物。
まるで20年前の着ぐるみ怪獣だもんねぇ。
この可笑しな着ぐるみ怪獣たちと真顔で闘って、
しかもバックに流れる音楽が無国籍風~夕陽のガンマンみたいでさ、
やっと倒した後に、百鬼丸の

美しい決め顔

が画面いっぱいに!
この繰り返しがさ~、可笑しくて可笑しくて、でもカッコいい~!
百鬼丸が腕無しトカゲみたいな怪獣の長い舌にベロベロ舐められたり、
口の中に頭突っ込んでわめいたり、
もう、この監督、何がしたかったわけ?


これが日本のエンターテイメントってわけなの~?
俳優さんもそれに付き合うんだから、お仕事とは言え大変よね。
ライダーキックみたいなアクションもどうかしらね?
日本独特の殺陣って、決まると美しいから、
多少派手な演出でもいいから、カンフーもどきは混ぜない方がいいなぁ。
ロケ地も良くなかったのかしらねぇ。
ロードオブザリングなんかじゃ成功した南半球も、
この映画には明る過ぎだし、無意味に広々し過ぎ。
樹木の感じも全然違うから、日本独特の不気味さが出ないんだな、きっと。
手塚治虫原作の「どろろ」って事で、
期待した人には残念な出来栄えの映画だったに違いない。
シナリオも特撮もCGも、ロケ地も配役も・・・・ねぇ。
百鬼丸の切なさ、悲しさ、どろろとの友情・・・
中途半端なギャグに走らず、丁寧に描いて欲しかった。
それでも、百鬼丸とどろろの男女の関係性は良かったな。
魔物から取り返した耳で、初めて聞く声がどろろの声だったり、
取り戻した声で初めて言う名前が「どろろ」だったり、
その眼で初めて見るのがどろろの姿だったり・・・。
最後に、どろろに股間蹴飛ばされて痛がる百鬼丸。
あぁ、そこはもう魔物から取り返してたわけね~?
フフフ

・・・とか。
続きを撮るらしいけど、百鬼丸とどろろの関係が、
ちょっと色っぽくなりそうで、その辺は期待大。

あとはじっくりシナリオ練って、もっと不気味に、そして美しく、
あれこれ中途半端にならぬように頑張って欲しいもんだ。