天使の図書館ブログ

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花子とアン-第53話-

2014-05-31 | 花子とアン
【桜の花】(オールポスターズの商品ページよりm(_ _)m)


 冒頭、見合いの返答を急ぐよう、地主さまから言われたと、ももから伝えられる花子

 もも:「あっ、お姉やん。今日、町で地主さまに会ったら言われたさ。早く見合いの返事しろって。望月さま、待ちくたびれてるだと

 花子:「そう……

 もも:「お姉やん、まだ迷ってるだけ?こぴっと伝えたからね


 まあ、確かにこんだけ待たされると、相手方でも気を揉みますよね(^^;)

 とりあえず、おとうとおかあの場面はすっ飛ばして(笑)、そんなふたりの様子を見て、やっぱり自分もパルピテ婚をしたいと思う花子なのでした

 と、ここで花子の例によっての妄想シーンが。。。


 ひとり目――望月啓太郎氏=「もったいねえでごいす!!」

 ふたり目――カンニング武=「ないないない、絶対ない!!」(>_<)

 三人目――木場朝市=「朝市、べつに無理しなくていいら」

 四人目――村岡印刷さん=「てっ!なんでここに村岡さんが……!!」、「それはこっちが聞きたいですよ


 結局、武だけは絶対に違うということ以外は、よくわからないままの花なのでした(笑)

 翌日(ですよね、たぶん☆)、教会の図書室で花子が童話を執筆していると、そこへ朝市と生徒たちがやって来ます。


 生徒ら:「先生、『ミミズの女王』みたいな面白い話、聞かしてくりょう!!」

 花子:「それじゃあ、読みます。タイトルは『ぺぐもんとばるたん閣下』です。まずは第一話目の、『ばるたん閣下、吉太郎に身の上を語る』からいきますよ


 ――吉太郎が野良仕事を終えて森へ行ってみますと、切り株の上にセミ人間の宇宙人、ばるたん閣下が腰を下ろして休んでいるところでした。

 吉太郎が話しかけてみますと、ばるたん閣下は聞くも涙、語るも涙の身の上話をしだしたのでございます。

 なんと!ばるたん閣下は地球から遠く離れた銀河系の宇宙よりやってきたのですが、途中で宇宙船が難破し、自分だけが命からがら地球へ逃れてきたのだといいます。

 ばるたん閣下は自分の母星が核戦争で滅びたことを語り、今後この地球がそんなことにならぬよう、今はセミ人間に身をやつして、甲府の森でお暮らしになっておられたのでした。

(中略☆)

「第二話 吉太郎、ばるたん閣下と遊ぶ」

 ばるたん閣下には、平和を愛するぺぐもんという名前の宇宙人のお友達がいました。

 ぺぐもんはふてくされたような顔をした、不細工なもじゃもじゃした茶色い毛の宇宙人でしたが、気性は実に優しく、吉太郎は彼が苦労して探したという四葉のクローバーを歓迎のしるしに受け取りました

 けれども皮肉屋のばるたん閣下は、「四葉のクローバーなんぞは不吉だ。吉太郎が近いうちに死んだら貴様のせいだぞ」などと言います。

 吉太郎は途端にしょんぼりしたぺぐもんが気の毒になり、「オラのために一生懸命探してくれてありがとう!」と慰めました。

 途端にポッと顔を赤らめて、ぺぐもんは喜びのダンスを踊りはじめます。

 ばるたん閣下は何かと知的で気難しいけれども、こちらのぺぐもんのほうは俄然単純でつきあいやすそうだと、そんなふうに吉太郎は思いました。

 そして三人で何やかやと食事をしながら話をしているうちに――ぺぐもんとばるたん閣下の力関係のようなものが吉太郎にも知れました。つまり、ばるたん閣下は小使いよろしく、何かとぺぐもんを小突きまわしてこき使っているのですが、そんなばるたん閣下にも唯一弱点があるということです。

 ぺぐもんとばるたん閣下がじゃんけんをすると、当然いつもばるたん閣下は負けてしまいます。ぺぐもんには、普段色々な用を言いつけられてこき使われている恨みがあるのでございましょう、ジャンケンをすることになると、途端に強気になってこてんぱんにばるたん閣下をのしてしまうのでした。

 ぺぐもんはジャンケンでばるたん閣下に勝つたび、喜びの踊りをぴょんぴょん踊りだしますし、一方ばるたん閣下のほうは本気で悔しいらしく、チョキしか出せない我が手を呪うかのように、しきりと地面に叩きつけています。

 そこで吉太郎はばるたん閣下が気の毒になるあまり、今度は自分とジャンケンしようと言っては、わざとパーを出して負けてあげるのでした。

(中略☆)

「第5話 ばるたん閣下の結婚」 
 
 ところで、ぺぐもんには恋人にがらもんという女の子の宇宙人がいました。

 がらもんはぺぐもんと同じように茶色いもじゃもじゃした毛で覆われており、後ろから見る限り、ぺぐもんと見分けるのは難しいのですが――つぶらな女の子らしい瞳をしているので、それでがらもんとぺぐもんの違いはハッキリつくといった具合でした(けれどもふたりとも、あまりに見事なタラコ唇をしておりましたので、一度ふたりがキッスしてるところをうっかり見てしまった吉太郎は、笑いをこらえるのがとても大変でした)。

 独身貴族のばるたん閣下は、セミくさい顔の表情には一切出さなかったにしても、本当はぺぐもんとがらもんの関係に嫉妬しているらしく、一度吉太郎にこう相談したことがありました。

「あんなもじゃっちい不細工宇宙人にもガールフレンドがいるのに、なんでワシには女の友達がひとりもおらなんだ

「そりゃあたぶん、閣下がちょっと理屈っぽいせいだよ」と、吉太郎はそれとなく教えてあげることにしました。何故といって心優しい吉太郎でも、ばるたん閣下の理屈っぽいのには時々うんざりさせられていたからです。

「フム。ワシの一体どのへんが理屈っぽいというのだ?地球人の男などより、我々バルタン星人のほうがより知性的で、容姿のほうも超クールではないか。なのに、地球人のおなごどもは何故、「キャーッ!!ばるたん閣下すてき!!」とか言って気絶しないのだろう」 

「あ~、その気絶っちゅうのは、たぶん別の意味での気絶……」

 そう言いかけて、吉太郎は口を噤みました。プライドの高いばるたん閣下の自尊心を傷つけたくなかったのです。

「ゴホゴホッ。いや、なんにしても閣下、オラの妹の腹心の友に、葉山蓮子さんっちゅう超美人の女の人がおるだよ。彼女ならきっと閣下とも知性レベルもぴったりで、きっと話も合うと思うけんど……でも蓮子さんはもう結婚して、今は遠く離れた福岡のほうに住んでるだ」

「なにっ、福岡だと!?」

 ばるたん閣下は吉太郎の頭の中から葉山蓮子嬢のお姿を念写すると、途端に興奮しはじめました。落ち着きなくあたりの森の木々を両方の手でなぎ払い、次から次へとシザーハンズばりに芸術作品を構築していきます。

 吉太郎はその芸術作品のうちのひとつを家に持って帰ったのですが、ばるたん閣下のやたら興奮した様子がなんとなく気がかりでした。

(何も起きなければいいけんど……)

 ところが翌日、吉太郎の胸騒ぎが的中してしまいました。

 なんと!ばるたん閣下は瞬間移動を繰り返して、福岡まで出かけていき――葉山蓮子さまの枕元で「フォッフォッフォッフォッ」と笑って帰ってきたというのです。

 そしてばるたん閣下は「ワシは心に決めた!!」と、またしても興奮した口ぶりで言うのでした。というのもバルタン閣下は、その気になれば人の心を読むことが出来ましたので……葉山蓮子嬢が不幸な結婚をして屋敷内でいかに孤独に暮らしておられるかを、ものの三秒ほどで探り当てていたからです。

「あの嘉納伝助とかいう男を、まずは輪切りにして血祭りにあげてくれるわ!さすればあの愛しい蓮子たんは、すっかりワシに感謝して心を開いてくれるに違いない」

「ばるたん閣下、いくらなんでも人殺しはいけんよ」

 そう言って吉太郎がばるたん閣下を諌めようとすると……


 おーっと、ここで望月啓太郎さんがやって来ました!!(笑)

 子供たちはばるたん閣下と蓮子嬢がどうなったのか、続きが知りたいあまりブーブー言いましたが、花子はそんな生徒と朝市のことを追いやると、望月啓太郎氏と向かいあって話をすることに。


 望月氏:「ばるたん閣下のお話、僕も途中から聞いてました。とても愉快な、素晴らしいお話ですね

 花子:「あ~、いやその……あれはほとんど全部、兄やんが話してくれたことが元になってて……うち、妄想族な家系なもんですから、時々並外れた妄想家が家系に現れるみたいで……

 望月氏:「ところで、僕とのお見合いのお返事は……?」

 花子:「あ~、その……わたしあれから考えたんですけんど、どうもこう村岡印刷さんの呪いから解放されないみたいで……」

 望月氏:「村岡印刷の、呪い??」

 花子:「その人、わたしと会って何度目かに、わたしが珍獣の「ナマケモノ」に似てるとか言い出して。わたし、望月さんとお会いした時、誰かに似てると思ったんです。最初は佐藤藍子さんかと思ったんですけど、考えれば考えるほど、望月さんがナマケモノに見えてきて……きのうなんて、夢の中でうなされました。わたしが望月さんと結婚して、生まれた子供がナマケモノそっくりなんです。それで村岡印刷さんが「やっぱり僕の思ったとおりだ」とかしたり顔で言うんですよ。だからわたし……望月さんとの縁談はどうしてもお受けできませんっ!!」

 望月氏:「あなたがもしガラモンであるとしたら、どうやら僕はあなたにとってのペグモンではなかったということですね。実に残念ですが、承知しました


 ――こうして、花子のお見合い話は白紙になったのでございます。。。

 もちろん実際は全然こんな話じゃないのですが、好きな作品にはパロ要素を加えずにいられない性が疼いたらしく、こんなことにww

 毎度ながらくだらなくって本当にすみませんm(_ _)m

 それではまた~!!





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2 コメント

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Unknown (べの)
2014-05-31 14:08:53
 安東家は「オラたち妄想族!」だったんですね。第3話と第4話は欠番ですか?タイトルがあったら、想像の翼を広げてみます。セミ人間、ウルトラQの準備稿で人間態の役の候補に、美輪明宏さんが挙げられてたそうですよ。何でしょう、この偶然。
 こちらの地方紙で朝日新聞の天声人語に当たる欄に、この前ウルトラセブンの例を引いた文が載りました。薩摩次郎ってモロボシ・ダンが人間の姿を借りる時にモデルにした人間ですが、職業は炭鉱員でした。時代背景として、炭鉱事故のニュースが珍しくなかった頃だったと。セブンの時代設定は、1980年代なんですが、炭鉱閉山が相次ぐとは思ってなかったかも。外国の炭鉱事故のニュースへの筆者の感想の一部なんです。この欄の担当者が見てた世代でもありますが、読者層もセブンを例に挙げても分かる年代が多いということでしょうか。もう少し、上の世代だったら、不謹慎と非難されているでしょう。下だと、平成版のウルトラシリーズの方が馴染みかも。新聞がこのままの形で残るとして、全世代ガンダムとか例に挙げられても分かる時代が、来ちゃうのかも…。世代交代が進んでるってことでしょうか。
 やっと、花子の見合い話が動いたんですが、一体何日待たせたんでしょう。望月さん本人はともかく、親や身内の方が怒ってたかも…。それはそれとして、新しい話が、また放置状態に。妄想の翼は広げなくていいから、オープニングのアニメのような形で、花子のお話作ってくれたら、放送時間一杯使っても、誰も文句言わないと思うんですけど…。
 パルピテーションも大事たけど、生活力も大事だぞと。おとうとおかあを基準点にしたら、この先苦労が多そうな気が…。
 花子としては、待ってもらうつもりのような感じがしたんですけど…。やはり、それはムシのイイ話で。望月さんの方が、感じるものという点において、花子よりパルピテーションのなんたるかを分かってたってことですね。逃した魚は、思いの外大きかったようです。それと、蓮子さんが結婚する時に、花子が言っちゃった事を後悔する展開に?とか思ったら、全く出て来なかったって、笑える話なのか、笑えない話なのか。
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Unknown (ルシア)
2014-05-31 16:26:42
 あ、3話と4話は、あんまり細かく書くと「アホ☆」と思われるかと思って、流石に省きました(笑)

 実際の兄やんには、花子に備わってるような「想像力」があまりなく……でも蓮子嬢と兄やんが会った時点で、わたしの中では妄想力が爆発しちゃったのかも(^^;)

 以来、「もし蓮子さんがオラの嫁になったら☆」妄想が頭を離れないというww

 人間態役の候補に美輪さんって……素敵すぎ!!とか、思わず胸がときめいちゃいました。人はこれをパルピテーションというのね!とか一瞬思っちゃったくらい(なんか違うぞ☆笑)

 ええ~っ。ウルトラセブンにはそんな裏話があったんですかそれにしてもべのさん、ウルトラ関係にお詳しいですね♪(^^)うちには実は兄がいて、ウルトラの図鑑とかウルトラ怪獣のおもちゃなんかを集めてたので、わたしの場合それで結構記憶に残っていたり……もう細かいことは覚えてないにしても、「ウルトラ怪獣百科」とか、兄が持ってる本を何気に小さい頃、色々読んだりしてたというww(笑)

 花子のお見合いは結局破談になったわけですけど、でもまあこれは視聴者的には最初からわかりきってる展開ですよね。先がどうなるかわからないならドキドキ☆して毎日待てますけど、「大体こうなる」っていう着地点がわかりきってるエピソードをあんまり引っ張られるのはちょっと……と時々思います(^^;)

 う゛~ん。面白いところは面白いし(蓮子嬢のエピソードとか・笑)、脚本家さんも色々大変なのはわかるんですけど、このへんとかもうちょっと……にならないかなと、一アンファン・村岡花子ファンとしては不満点が目につくことがあったりするんですよね

 いや~、花子はのんきすぎですよ!!わたしが望月さんで、待ちに待たされた返答があんな曖昧なものだったら、もっと渋い顔して怒ってると思います(←こんな感じ☆)

 このあたりのエピソードも、本来の村岡先生のご気性とはかけ離れていて……いや、わかるんですけどね、なんといっても朝ドラのヒロインなのであと、お見合いの返事で悩んでる時に、「こんな時、蓮さまに相談できたら(溜息☆)」と、一瞬でいいから花子に思っていて欲しかった。それか、「今なら蓮さまの気持ちがわたしにも少しだけわかる」とか、そういうシーンがちょっと欲しいですよね。来週あたりにでも、ちらっとそんな場面というか、それに似たシーンがないかなと思うんですけど、どうなんでしょうか(^^;)

 べのさん、コメントどうもありがとう~!!

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