ロイドベンチャーシステム雑記<ロイドの日記>

弊社「株式会社ロイドベンチャーシステム」は、千葉県(主に南房総地域)でパソコンの何でも屋をしています。

BUFFALO製NASで"スタンバイモードを検出しました。ファームウェアアップデートを実行するか、修

2011-07-29 18:10:57 | 技術部屋より
 
 
本日、BUFFALO社製のネットワーク接続HDDのトラブル対処を行いました。
概要を記載します。
 
   
 
1.経緯
本日朝、ある小学校から電話が。
「BUFFALOのNAS2台が、昨日の電気工事後から使えなくなった」
 
 
 
 今回の製品
 

 BUFFALO製NAS(ネットワーク接続HDD)
 LinkStation LS-WXL/R1シリーズ 
  [LS-WX3.0TL/R1] (1.5TBのHDDを2個内蔵) * 1機 
  [LS-WX4.0TL/R1] (2.0TBのHDDを2個内蔵) * 1機 
 
 
 
昨日、校内で電気工事がありブレーカーを落としたのだが事前にNAS達の電源をシャットダウンすることを忘れていたとか。
今朝NAS 2台にアクセスできないことに気づき、電源を入れ直したのだがダメ。
 

なお、他にも[LS-WX2.0TL/R1]があるのだが、こちらはOMRON製UPS[BZ50LT]との電源連動機能で問題なし。
不調となったNASには重要なデータが多数保管されており、なんとしても救出してほしいとのこと。
 
弊社が販売したとはいえ保守契約はいただいていない物件ですが、とりあえず現地へ。
 
 
 
2.現地にて調査
 
 
[LS-WX3.0TL/R1]
 ・アクセスランプはPowerの青ランプが正常点灯のみ。
 ・パソコンからネットワークで参照することができない。
 ・Pingコマンド 通らない
 ・ブラウザで設定したIPアドレスで管理画面を開こうとしたがダメ
 ・電源再起動でも症状変化なし
 

[LS-WX4.0TL/R1]
 ・アクセスランプはPowerの青ランプが正常点灯のみ。
 ・パソコンからネットワークで参照することができない。
 ・Pingコマンド 反応あり
 ・ブラウザで設定したIPアドレスで管理画面を開こうとしたがダメ
 ・電源再起動でも症状変化なし
 
 
 
ちょっと現場で直ぐになんとかなるとは思えない。
最悪でもお客様のユーザファイル(想定容量 300GB)だけでも救出したいが、それには数時間は確実にかかる。
 

2機ともお預かりすることに。
 
 
 
 
3.社内での作業
 

2機のNASを社内LANに接続。
1台のPCを作業用として、1時的にセキュリティ関連機能を停止させる。
(ウイルスバスター2011常駐解除、Windowsファイアウォール無効)
そのPCのIPアドレスをNASと通信できるように振り直す。
 

最新の BUFFALO NAS Navigator2 で検索させてみた。
Sn3l0334_r
あらら?表示されたNASのコンピュータ名が2機ともおかしいぞ。
 

2台のNASには手動でコンピュータ名が振ってあった。
 [LS-WX3.0TL/R1] には、"abcnas02" (仮名)
 [LS-WX4.0TL/R1] には、"abcnas03" (仮名)
 

それが、
 [LS-WX3.0TL/R1] には、"LS-WXL-EM25A"
 [LS-WX4.0TL/R1] には、"LS-WXL-EM8DE"
 

各機のアイコンをクリックするとこのエラー。
"スタンバイモードを検出しました。ファームウェアアップデートを実行するか、修理センターにご連絡ください。"
 

どうやらファームウェアに異常を起こし、EM(復旧モード)になっているようだ。
少々リスクはあるが、最新ファームウェアを上書き適用することで解決できる可能性がある。
 

ファームウェア更新やってみるしかないか。
なお、これでダメだったなら2011/02/04の同型機故障の事例(過去記事 対処推測)の経験を参考にHDDを取り出してデータ吸出ししかないだろうな。
 

メーカーサイトから最新ファームウェアVer.1.53βをダウンロード。 
 

ファイアウォール類が停止していることを再確認の後、アップデートを実行
Sn3l0337_r
 

Sn3l0338_r
25分ほどで正常に完了
Sn3l0339_r
 

これを2機ともに実施。
 
 
 
結果はこのとおり。
Sn3l0342_r
 

Nas Navigaterにて、以前設定したコンピュータ名・ワークグループが正常に認識されるようになり、共有フォルダへのアクセスも問題なくできるようになった。
ただし、お客様のデータファイルをじっくりと見るわけにもいかないので、ざっと見でファイル&フォルダの存在を確認したところで終了。 
 
 
 
 
4.お客様に納品
中身のファイルをざっと確認していただいたが問題はなさそうとのこと。
 
 
  
 
5.運用注意とバックアップは大切
 

今回の問題は、そもそも電気工事前にシャットダウンをしていれば防げたことでした。
 

幸いにも2機とも物理故障はなく、弊社作業数時間で復旧でき、しかもユーザデータが無事だったのですから運が良かったといえるかもしれません。
それでも今後もこの運が続くとは限りません。
 

事がお金で解決できることであれば、まだいいのです。
しかし消滅したユーザデータは、お金には代えられません。
 

運用の注意と、最悪の事態に備えたバックアップが重要となります。


 
 




 

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