のぶのぶの音楽雑記

演奏会のお知らせだけでなく、色々なことを書いていこうと思います。

コチャルスキをご存知ですか?

2022-02-24 14:18:31 | 日記

ラウル フォン コチャルスキ。
ショパンの弟子であったミクリの弟子。つまり、ショパンの孫弟子になりますね。幸いなことに彼の録音はショパンを中心に多く残っています。

彼の録音を聴くと、なるほどたしかにショパンはこのように演奏したのではないか?と思わされます。実に即興的パッセージ、崩れることのない左手のタクト。

ここで有名なショパンのノクターンOp.9-2をコチャルスキの演奏で聴いてみましょう。
いかがですか?
恐らく、現在聴かれるノクターンとはだいぶ違って聴こえるかもしれません。しかし、ショパンは二度同じ演奏はしなかった、と証言が残っていますね。ある意味ジャズのような即興、それでありながらバロックのスタイル(左手のパッサカリア様式)であることを考えると、現在のショパン像というのは大きな差異があるのではないでしょうか。

「ピアノの詩人」と言われるのはよく分かります。しかし、その「詩人」とはなんなのか。昔の詩人は哲学を詩として残しました。ならば「ピアノの哲学者ショパン」では?心地よい響きに任せてショパンを見失いつつあるショパン。今一度見直してみましょう。

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ResonanCeが還ってくる!←だれ?

2022-02-22 21:31:34 | 日記

ResonanCeのアー写(笑)
左からピアノ(大内暢仁:私)、ソプラノ(東城里奈:おじょー)、ピアノ(渡邊拓也:たくや君)。

ResonanCe(レゾナンス)をご存知ですか?知ってたら褒められるレベルの認知度。需要のある曲をやらないピアノ×ソプラノ×ピアノの不思議なユニットです。3人とも福島県の郡山出身の音楽団体です。実は今年の2月15日に、ひっそりと4歳の誕生日を迎えました。パンデミック直前の2歳の誕生日、2020年2月15日に我々の軸となっているコンサート「R/B meets M/C vol.2」を開催したのを最後に、活動休止状態。まぁコロナでなくとも気まぐれに活動するから、コロナが無かったら活動したか?と言われると俯く。(R/B meets M/Cってなぁに?→こちらをご覧くださいhttps://resonance215-rb-meets-mc.amebaownd.com/pages/2503612/biography)

活動してないだけでちょくちょく会ってるんですよね。それぞれのコンサートには出来るだけ足を運びますし、単純に友達なので。誕生日もお祝いするし、LINEもしょっちゅうやり取りするし。11月、12月の私のコンサートにも来てくれて、録音もしてもらいました。仲良しなんです。

出逢いは遡れば小学校。私とおじょーは学年が1個違いで(私が上)、同じ合唱部に所属していました。ほとんど話したことない。中学も同じ。ほとんど話したことな(ry
おじょーとたくや君は同じ高校。ちなみにここでもほとんど話したこと(ry

そんな3人はそれぞれ違う大学へ。そして院生の時にようやく3人が集い1つの会を開きます。ソプラノ2人、メゾ、テノール、バリトン、ピアノ2人でニューイヤーコンサートを開催しました。主催者はおじょー。そこで伴奏でお声がけいただきました。ちょうどそんな時、私は本格的にバロックをモダンピアノで演奏するということを試みだし、古い音楽と新しい音楽だけで演奏会をしたい!と考え始めていた頃でした。

ニューイヤーコンサートのアンコールで、連弾で伴奏をしてほしいと頼まれ、たくや君が私の家に来たのですが…何となくやって、あぁいけるいける!となってあっさり終えました(笑)なんと、その日はたくや君の卒試だったのです(笑)お疲れ様のケーキを準備していて、食べながら色々話してました。

私「ねぇ、渡邊くんって近現代好き?」
たくや君「好き好き!」
私「古い音楽と新しい音楽だけのコンサート考えてるんだけど、一緒にやらない?」
たくや君「えぇ!面白そう!やるやる!リゲティ弾きたい!」
と言っていきなり弾きだすたくや君…(笑)
そしてその後、おじょーに声をかけ「シェーンベルクやりたい!」とすんなり(笑)

もうね~キモいくらい仲良いの。宣伝動画を撮るとNG集が出来てしまうんだけど、なんなら最近は「NG集撮る?」って言って宣伝撮るくらい。こちら【NG集】ResonanCeのNG集 vol.4 ~R/B meets M/C vol.2編~
仲の良さ伝わる?これね、カメラなくてもいつもこんな感じ。

と言いつつ、昨年、実は小学校でコンサートをやりまして。そのコンサートの中からジブリメドレーを4年分の秘蔵映像と共に公開いたしました!編集長(おじょー)ありがとう!皆様ぜひお聴きください!

そんな我々ResonanCeが約2年半ぶりにコンサートを企画しました。6月12日日曜日。もうこの団体の「らしさ」を前面に押し出した内容になりました。どうなるのかな。私にも分からない。でもきっと楽しい。だって「このコンサート行きたいよね」ってメンバーそれぞれ話してるくらいですから(笑)我々でしか出来ないコンサートになるでしょう!ちょくちょくお知らせさせていただきますね。みんな集まれ~\(^^)/

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演奏会に行ってきました!

2022-02-19 18:12:37 | 日記
昨日はバロックダンスにクラヴィコードのレッスン。栃木の山奥(笑)静かなところで奏でるクラヴィコードの音色は、いつも以上に耳に良い刺激。

クタクタになり、疲れが抜けない中、友人の演奏会へ。



榎本智史さん。彼の演奏会へはなるべく足を運びたいと思ってます。毎度面白い発見があるし、演奏も素晴らしいので。2020年の12月に初めてソロコンサート(リハーサルと銘打たれていた笑)にて、ハウアーとシェーンベルクであんなに感動したことがないと言いきれるほど素晴らしい演奏を聴いて以来、すっかりファン(笑)

今日はバルトーク。はぁぁぁん…そう弾くのか!と思うところもあり、やっぱり良い曲だなぁと思った次第。榎本さんのバルトークは2度目。前はアレグロ・バルバロ。
なんというか、どんなに疲れていても良い音楽、良い演奏を生で聴くとシャワーを浴びたようにスッキリするなと。身体は疲れてるけど、頭はスッキリしました。

さて、今日は榎本さん以外にも御二方。
佐々木理之さん、伊集院紀子さん。
どちらも珍しいプログラム。
グリンカの変奏曲はいかにもグリンカらしい手法で展開される華やかな曲。グリンカのピアノ曲は昔から大好きですが、この曲を知れて良かった✨
伊集院さんのホイビーは恥ずかしながらお初。トッカータを演奏されましたが、とても面白い曲でした。いつか演奏してみたいと思いました。

頭はスッキリしましたが、身体はガタガタ。花粉もある気がする…。ゆっくり休もう。皆さんも風邪など召されませんようお過ごしください。

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ショパンって沼だよねって話その2 スケルツォ1番を例に

2022-02-18 18:17:42 | 日記
さて、バッハは基本的に組曲系は6個でできています。 鍵盤で言えばパルティータ、 フランス組曲、 イギリス組曲。 例外がトッカータ。これは7曲。

「6」に隠された意味を色々と考えることが出来ますが、 これは長くなりすぎるので控えます(笑)

ではショパンは?個人的なイメージですが、 「4 」が彼の中でのキーナンバーだったのでは?と。

・バラード4曲
・スケルツォ4曲
・ロンド4曲
・即興曲4曲 (幻想即興曲を含むので厳密ではない?)

ピアノソナタは3曲ですが、 ひょっとしたら4曲目の構成はあったのでは?と考えていま す。

ショパン自身は39歳と決して長い人生ではありませんでしたが、あと数ヶ月で40歳だったというのも不思議なところ。

さぁ、「4」はなんなのか。 東西南北の数、 土火水空気の四元素、 四季、 十字架...他にも色々な意味がありますが、代表的なものはこのくらいでしょうか。

1つ1つ見ているとキリがないので、スケルツォを見てみましょうか。
有名な第1番。調合はシャープが2つ。シャープの記号#自体がその形から十字架を意味するようです。先程書いたように、十字架は4つの方向を表します。
そして出だしの小節数。4小節の塊が2つですね。これに関しては他にも書き方はあったにも関わらずショパンは4小節をひとまとまりとして意図的に書いています。


さて、印象的な中間部。クリスマスキャロル「眠れ幼きイエス」が使われている部分ですね。イエスとはもちろんキリストのことで、この部分の左手に注目してみましょう。


線で結んだところが「十字架音型」と言われるものです。ショパンはキリストをこの左手でもって表現しているわけです。それに気付くと響かせ方は自然と変わってきませんか?右手の旋律に気をとらわれるのではなく、この十字架を意識してみると、今までのショパン像とは違ったショパンが見えてくることと思います。

ショパンとキリスト教については全くと言っていいほど繋がりを論じられません。しかし、それはショパンにとって至極当然だったからで、やはり無視して演奏出来るものではないでしょう。

他の曲も見てみたくなるよね!…ね!?笑
沼でしょ!(笑)

まぁ楽しくなって4から離れちゃったんだけど(笑)

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ショパンって沼だよねって話

2022-02-17 15:19:26 | 日記
人前では雨だれとエチュード以外演奏したことがないショパン。好きになれない理由が最近自分でもよく分かってきた。それについてはそのうち書きます。
同時に、ショパンってみんな弾くけど、誰にも弾けないむずかしさもある、と。ショパンにゲマトリアが通じるかは分かりません。部分的には使えるのかもしれないけど、やってみないと分かりませんね。

しかし、フィグーラから読み解くことは出来るでしょう。ショパンが時々使う十字架音型は何か込められていると私は考えています。ショパンからダンスを切り離すことは出来ないでしょう。

ショパンがバッハ好きであったことは周知のことですが、ショパンはバッハから何を読み取ったのか。何に共感したのか。これらを考えずに「ショパンにはバッハの影響が~」と言うのは軽率ではないかと。
例えばプレリュード集。たしかに24の調性で…ではあるが、1曲1曲分析すれば何かがあるはず。

と言うのも、先日オンラインレッスンにてプレリュード集から数曲取り上げて分析してみました。シンプルに聴かせるための多くのトリック。生徒さんと2人で、へぇぇ〜って(笑)
ショパンって本当に沼な作曲家だなって。

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歴史的指遣いで弾いてみること

2022-02-11 18:34:05 | 日記
クラヴィコードを習い始めて4年になるでしょうか。この1年でようやくインヴェンションの1番をレッスンしていただいてます。1年経ってもまだ半分までしかいけません。難しさのひとつに指遣いの問題があります。なるべく親指を使わないということです。親指は関節が1つ少ない(という言い方は語弊があるけど)ため、なるべく使わなかったとのこと。

親指は他の指に比べたしかに短く違った形をしていますね。そのため、異質な音が出やすいというのが問題のようです。とはいえバッハの息子は自分の著書の中で「父は例外的によく親指を使っていた」と書いています。

インヴェンションの1番でしたら
ド-レ-ミ-ファ-レ-ミ-ド-ソ
というフレーズを
2-3-4-5-3-4-2-5
という指で弾く、ということです。

ブクステフーデのトッカータに
ソ-ラ-シ-ド-レ-ミ-ファ-ソ-ラ-シ-ド
という音階が出てきます。これは
3-4-3-4-3-4-3-4-3-4-4
のように弾きます。

そうすると何が変わるのか。もちろんフレージングが変わりますね。しかし、それ以上に演奏者の息が変わるように思います。
ウィリアム・バードの「女王のアルマン」をなるべくそのような指遣いで演奏しましたので、よろしければどうぞ。

さて、なぜ指遣いについて触れたのか。それはその後全く無視された訳では無いから、です。
有名なのはショパンの練習曲Op.10-2。
3-4-5での半音階が本当に大変ですよね。私は二度と弾きたくない(笑)

さて、ショパン自身が書いた指遣いを見てみましょう。


どうでしょうか?そっくりですよね。
これはあえて和声を足すことによって指を強制的に歴史的指遣いにさせようというわけです。たったこれだけで超絶技巧ですよね(笑)バッハ好きであったショパン。後期の作品にはバロック音楽から多くの影響を受けていたのが分かります。

本当に音を並べただけ、という演奏が多い今日、もう一度ショパンを見直したいと思う瞬間が多々ありますが、そもそも私はショパン弾かないんだった←

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自分に厳しい耳を

2022-02-10 16:44:16 | CD/DVD 音楽
多少なりとも「演奏活動」というものをするようになりました。その上で大事にしていることは「自分の演奏を客観的に判断できる耳」を持つことです。

音大生は定期的にレッスンがあり、先生方からアドバイスや指摘を受けることが出来ます。(そうなると「先生」という立場の大変さ、大事さ、ということに繋がってきますが、それはまたそのうちに。)

しかし、大学を出てしまうと、自分からお願いしない限りレッスンを受けるということはなくなるのが普通です。もちろん、自分で創り上げていくことも大事です。でも、それだけではどうしても偏りがあったり、おかしなことになっても気付かないまま人前に出してしまう。最初は自分でも違和感を持つかもしれない…でも、それが続いていくうちに麻痺してしまうんですよね、人って。自分に甘い生き物だから(笑)

リヒテルがレヴィンに(ショパンのエチュード)教えを受けようとしたことは有名ですね。ホロヴィッツがラフマニノフにアドバイスをもらっていたこと、奥さんに叩かれまくっていたこと(笑)遡れば際限がないですね。昔の多くの有名なピアニストはリストに。そのリストはツェルニーに。ツェルニーはベートーヴェンに習いました。
つまり、どれだけ素晴らしいピアニストたちでも常に先人たちから教えを受けていました。あんな人達ですら、です。

社会人になれば勉強できる時間は圧倒的に減ります。生活するのが大変でレッスンなんて受ける気にもならないかもしれません。それでも我々はレッスンをする立場、演奏を人にお聴かせする立場。ならば勉強するのは当たり前ではないでしょうか?

今私はありがたいことに、音楽について定期的にレッスンしてくださる先生が3人おります。いつも厳しいです。なんでお金払ってこんなにボロボロにならなきゃいけないんだろう?と毎回思います(笑)ですが、先生方は「こうしなさい」とは言いません。私の考えを尊重した上でアドバイスを送ってくださいます。そのおかげで私は自分の考えに頼っただけのものにならずにすんでいます。

「気持ちを込める」ことは大切なことかもしれません。しかし、その「気持ち」とはなんなのか?今一度考えてみてはどうでしょうか?「自分の演奏を客観的に聴く」というのはとても難しいです。録音して聴くことは有効かもしれませんが、それでもやはり自分の音を自分で聴いて厳しく判断するというのは難しいです。

これは演奏者にとって最後までのテーマなのかもしれませんね。ここで自分に甘くなればそれまでです。

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演奏会の延期について

2022-02-04 16:38:05 | CD/DVD 音楽
12月にブクステフーデとバッハのみで演奏会をする(かも)とお知らせしてから半月ほどでしょうか。実は会場も決め、仮予約まで済ませていました。しかし、この度、無期限の延期とすることにしました。

コロナ?それも多少あります。
しかし、一番の要因は内容の充実度を上げたい、ということです。
プログラムをご案内しましょう。

〜前半〜

ブクステフーデ:トッカータBuxWV165

ブクステフーデ:アリア ラ・カプリチョーザ BuxWV250

バッハ:ゴールドベルクBWV988 クオドリベット~アリア


〜後半〜

ブクステフーデ:パッサカリアBuxWV161

バッハ:パッサカリアとフーガBWV582


以上です。

曲は多くないです。ブクステフーデのトッカータも大変ではあるけど4分かからないくらいかな。それでも「トッカータ」という形式について、その内容を勉強することも、表現することもとても大変であると気付きました。

アリア ラ・カプリチョーザはCDにも収録しました。ブクステフーデの中でも大好きな1曲ですし、彼の鍵盤曲の中でも最も長大な曲です。

そして、この長大な変奏曲に影響を受けたとされるバッハのゴールドベルク変奏曲。最後の変奏であるクォドリベットには、アリア ラ・カプリチョーザと同じテーマが含まれています。

ここまでなら12月のコンサートでも間に合ったかもしれません。

しかし、問題は後半の2曲。ブクステフーデとバッハのパッサカリア。どちらも名曲ではありますが、どちらも深すぎる曲です。バッハがブクステフーデのパッサカリアを参考にしたのは有名な話ですが、参考にしたのは果たして音楽だけだったでしょうか?バッハのパッサカリアが作曲されたのは20代半ばとのこと。ブクステフーデの元から帰って数年後ですね。ブクステフーデから受けた影響は計り知れなかったわけですが、果たしてバッハが感銘を受けたのは本当に音楽についてのみだったでしょうか?我々日本人にはどうしても馴染みのない宗教の問題が大きく関わってきます。そして、当時の宇宙観や哲学…これは調べても調べても汲み取りきることが出来ない問題です…が、少しなら近付くことが出来るかもしれない。楽曲を分析することによって浮かび上がってくる問題…それらをどう響かせるのか…そんなことを考えて練習していたらとても1年なんて時間じゃ足りません。

いつも言うことですが、私は音楽学者ではありません。なので、1つの解釈に過ぎません…が、根拠のある解釈があって初めて演奏というのは成り立つのではないでしょうか?それを無視した演奏が蔓延する今の時代だからこそ私はたった1度の演奏会でも大事にしたいのです。


本当はもっと書きたいことがあるのですが、それはどこかで時間を取ってお話したいと思います。

ざっとですが、こんな理由で演奏会を延期にさせていただきたいと思います。行く〜!と言ってくださった方々には申し訳ありませんが、ご理解いただけるよう、必ず満足できる会を創ります。ぜひお楽しみに。


じゃバイバイ(^-^)/

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