よかったら、読んでみてね
ゆうこ:(ナレーション風に)私は、商店街の片隅で占いをやっている、「たぶん8×9=72が正解かもゆうこ」。今回は、三人で楽しい会食です。
ふぅ~、すこし早く来すぎちゃったかしら。
店員A:いらっしゃいませ。ご注文は?
ゆうこ:早春のざわめきイチゴパフェ2つと、力もちうどんと、おいなりさんと、ポークソティと、紅茶2つ下さい。
店員A:かしこまりました。
(「とうげのなきぼくろ」店内 PM2:40)
カラン コロン カラン コロン(チャイムの音)
???:ゆうこ、お待たせ。え!?どしたの、顔面蒼白のスケキヨになってるよ!!
ゆうこ:タコスちゃん、おひさ!!元気そうだね。
タコス:んー、まぁまぁってとこかなぁ。もーう半年ぶりだし、スケキヨ二人だし。
ゆうこ:ピラピラ(顔のパックはがす音)。だって、イケメンのタコスちゃんに張り合おうと思って、家からパックしてきたんだけど、なんかはがすのもったいなくて。
???:それにそれに。
タコス:となりで、パックから保湿液下にボドボド落としてもお構いなしの、泰然自若でマッシュルーム髪の大人物は、もしかして…。ねこじたちゃん!?
ねこじた:グ・モーニング、エブリバティ!!午後3時だけど、朝飯前のねこじたでーす。タコスちゃん、10日前から、ずーと君の夢ばっかり見て、寝汗かいてたよおぅ~。会いたかった!!
タコス:本当に?ほんとかなぁ。それはそうと、朝から全然ご飯食べてなかったの、ねこじたちゃん。
ねこじた:そうなんだよね。何かと忙しくて。道路工事のバイトでは。あと、タコヤキのたこに気合を入れたり、あんこうの吊るし切りを眺めたり。
ゆうこ:ふっふっふ。相変わらずね、ねこじたちゃん。面白過ぎるぅ。それに、鼻からミントの風が吹きまくって、すがすがしいし。
タコス:それは、ゆうこが両方の鼻の穴に、チョーク式のミントホワイトチョコを、好きでぐいぐい入れてるからでしょ。
ゆうこ:んー、だって、最近もう一つ体がシャキとしないし、疲れやすいから。
ねこじた:モグモグ、モグモグ(一気に来たお料理を、片っ端から食べまくっている)。
タコス:ねこじたちゃんも、相変わらずだね。目の前に食べ物が並ぶと、そっちに集中して、一言もしゃべらなくなるし。
ねこじた:モグモグ。モグモグ。
ゆうこ:それはそうと、タコスちゃん、何か悩みがあって、ここに来たんじゃないの。
タコス:はい。そうなんですけど、せっかくこの楽しい雰囲気を壊したくないってゆうか…。
ゆうこ:あー、けっこう重めの話?いいわよ。私とタコスちゃんの仲じゃない。ねこじたちゃんだって、世界で1・2を争う口の堅さだし。ハードボイルド系の話、どんどんしゃべっちゃって。ちなみにゆうこは、半熟が好きだけど。
ねこじた:ぼくも。
タコス:ぼくは生が好きだな。たまごは…。
ゆうこ:たまごって言えば、かもめね。自由に空高く飛んでいくの、気持ちいいだろうね。結婚とか、子供とか、年金とか、小ジワとか、シミとか、そんなどうでもいいことにこだわらず、あっでも、おなかの…。
ねこじた:たるみとか。着ぐるみとか。
タコス:さすがのゆうこも、着ぐるみは着てないでしょ。
チャー。キュキュ(背中のチャックを下におろす音)
タコス:着てたんだぁ~。どうりでおかしいと思ってたんだよねぇ。
ゆうこ:色々食べて、暑くなってきちゃった。(くの一の格好の、ピンクの着ぐるみを脱ぎ捨てる)だって誰もツッコんでくれないから。暑いのガマンしてたんだよぉ~!!たまごって言えばさぁ~、ずーと疑問に思ってたんだけど。
タコス:うんうん。
ゆうこ:たまごの体積って、どうやって出すの?
タコス:えーと、どうだっけ?習ったような気がするけど…。
ゆうこ:このちっちゃい黒板とチョークで計算してみょ。キュキュキュ(ちびたチョークを使って、計算式を書いている)、キュキュ…ボキッ!!
タコス:あっ!?折れた。ゆうこ、このスマホで計算してみて。
ゆうこ:だめだめ。スマホとゆうこって、相性最悪だから。
タコス:そもそも、鼻の穴に入れてたミントホワイトチョコの呪いなんじゃないの。あんなの両方の鼻の穴に躊躇なく入れたりするから。
ゆうこ:(タコスの声聞こえず、下の床に油性マジックでしつこく計算式を書いている)
タコス:ゆうこ、何やってんの!!だめだよ、そんなとこに書いて。
ゆうこ:だって、上の白いテーブルはご飯食べるとこだし、ゆかもダメなら、どこに書いたらいいのぉ~!!(涙目)
(ねこじた、一人でイチゴパフェのガラスの器を洗っている)
タコス:こういうときは、一番賢いねこじたちゃんに訊いてみ。
ゆうこ:助けて!!ねこじたちゃん。
ねこじた:このガラスの器に水をなみなみ入れて、ここに。(ポトン)たまご入れるでしょ。
ゆうこ:わっわっ!水があふれてきたよ。
ねこじた:このあふれ出た水の量が、たまごの体積だよ。
(床に水が流れ落ちる。)
ザワ ザワ。 ザワ ザワ。
ゆうこ:そっか、わかったぁ~。さすがねこじたちゃん、何でも知ってるねぇ~。タコスちゃん、ごめんね。ゆうこと一緒に、床拭くの手伝って。
タコス:うっうっうっ…。(こらえ切れず泣き出す)
(ゆうことタコスちゃん二人で、保湿液たっぷしのスケキヨのパックで、床をキレイにする)
ゆうこ:タコスちゃん、ありがと。お礼に、夜食用のたまご焼きとたまご丼、マスターに作ってもらったから、たべてね。あっ、それから…。
タコス:悩みの方も、もう解決しました。ゆうこと一緒にいると、自分のまっとうな悩みがどうでもよくなったし、お夜食ももらったので、帰ります。ゆうこ、ばいばーい、またね!!
ゆうこ:タコスちゃん、すっきりした顔で帰っちゃったわ。一大事解決ね。もちろんねこじたちゃんも、得意の抜き足差し足で、みんなの分のお会計、先に払って帰ったみたい。
さぁてと、ゆうこもパックでつるピカの顔を見せびらかしに、かえろーと。帰ったら、「おしえて邪馬台国先生・第96話 恋の土木工事、人手不足を解消するのだ!!の巻」観なくちゃ。いそげ~!!
3×8=24、6×8=48.この場合、「たぶん8×9=72が正解かもゆうこ」でした。
前回は髙木雄也くん編でしたが、今回は、ゆうことタコスちゃんとねこじたちゃんのメンバーミックス編です。
びっくりするかもしれませんが、人生で一度もパックをしたことのない、ほうほうほでした
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