よかったら、読んでみてね
ゆうこ：（ナレーション風に）私は、商店街の片隅で占いをやっている、「スープは半分残すゆうこ」。今日も世の中の迷える子羊を待っています。
夕方４時３０分、小腹から大腹になりかけたころ、お客さんがやってきました。
ゆうこ：もういくつねすぎるとぉ～、七・五・三～♪…はぁーあ、だぁーれも来ないなぁ～。
？？？：あのー、今いいですか？
ゆうこ：ぐわぁ！今世紀最大のイケメンさん。あなたのお名前は？
？？？：イノちゃんの耳元で大きな声で歌ったので、「いのみみちゃん」って呼ばれています。
ゆうこ：まぁ、かわいらしい名前ね。じゃあ、いのみみちゃんの悩みはなーに？
いのみみ：えーとですね…。
？？？：うわはっはっは～。みんな、おまちどぉ～！！あらよっ、出前ゆうゆうこ～♪
ゆうこ：なに、お姉ちゃん。とんでもない大声出して。もーう、耳鳴り通り越して、耳無し芳一になっちゃうよ。
ゆうゆうこ：ゆうここそ、訳のわかんないこと言っちゃって。ほらっこれ。頼まれてた物。せっかく持ってきてやったのにぃ～。
いのみみ：これっ、洗面器ですよね。
ゆうこ：はぁっ！？何やらかしてんの、お姉ちゃん。私がさっきＴｅｌで頼んだのは、「洗面器」じゃなくて、「製麺機」。ツルツル、シコシコ、３６５日、おうちでおいしいラーメンが作れる…。
ゆうゆうこ：ミラクルの道具でしょ。知ってるわよ、それ位。こうやって手押しでくるくる回すと、みょーんと麺ができちゃう。テンション上げ上げの品物さ！！
いのみみ：あのー、ゆうこ、ぼくの悩みはどこに行っちゃったのかな。
ゆうこ：ごめんね、いのみみちゃん。そしていつの間に私の名前を。
ゆうゆうこ：こっちは忙しいのに、バイトの前にわざわざ持ってきてやったのにぃ～。いいじゃん、今日はとりあえず、洗面器で代用して。
いのみみ：洗面器じゃ、麺は作れないと思うけど。
ゆうこ：そう。今日いちばんいいこと言った。いのみみちゃん。なんでわざわざ重た～い製麺機、持ってこさせようとしたか、聞きたい？
いのみみ：聞かせる気満々ですね…。
ゆうこ：ゆうこね、昨日のお昼、みみずばれ商店街の「あげぞこ食堂」に行って、ラーメン食べたの。それがめっちゃくちゃまずくてね。心の臓が、２回止まってね。天国で、オードリーヘップバーンと「ローマの定休日」の映画観て、かえってきたの。
いのみみ：ちょいちょい小ウソが入ってますけど…。
ゆうゆうこ：この子昔から、ウケようウケようと、前カザフスタンになること多いから。
ゆうこ：もーう、お姉ちゃん。早くバイト行きなよ。前かがみだし！！
ゆうゆうこ：わざわざ洗面器持ってきて、怒られて、本当、姉なんてなるもんじゃないわ。じゃあ、バイトにしぶしぶ行ってきまーす。
いのみみ：なんか、ちょー明るいお姉さんですね。美人さんだし。
ゆうこ：無駄にキレイなの。昔っから。それよりも、あげぞこ食堂の出す麺物がひどくてね。これを…。
いのみみ：太っ腹ですね。ゆうこ家の製麺機を進呈して、これで美味しい麺を作ってもらおうとしたんですよね。（瞳キラキラ）
ゆうこ：ラーメンのお汁もしたたるイケメンぶり。いのみみちゃんも、食べることも作ることも好きでしょ。
いのみみ：そうなんです！！趣味が自炊なんで。
ゆうこ：パーフェクト。エクセレント！！こんなにかっこよくて、お炊事男子とは。あれっ、そういえば、悩み聞いてないよ。
いのみみ：最近、一緒にチーム組んで働いてる友人が、辞めたいっていうんで…。
ゆうこ：うんうん。
いのみみ：どうにかして、やめるのやめてもらおうと、説得しようと思ってたら。
ゆうこ：うんうん。
いのみみ：それが全部ドッキリだったんです。
ゆうこ：え！？じゃあ、悩みがなくなって良かったんじゃあ…。
いのみみ：ちょっとだけ、悩みたかった周期っていうか、気分だったので、どうしたもんかと…。
ゆうこ：せつせつと、あの雑貨店に行きすぎだと思うよ。悩みなんてないほうが、ぜったいいいよ。ゆうこなんか、宝くじ１０億円ほど当たって、悩みナッシングの生活送りたいよう～！！いのみみちゃんの錬金術で、大富豪にしてくれない？
いのみみ：うーん、どうしよう！！とりあえず、やっと１つだけ悩みができたんで、家に帰って、思う存分悩みたいと思います。それじゃまたね、ゆうこ。ばいばーい。
ゆうこ：あーあ、これって一大事解決したのかな？小腹が空いたから、とりあえず、水玉ワンピース屋の親子丼でも食べて帰ろ！！
洗面器、製麺機、背脂チャチャチャ。「スープは半分残すゆうこ」でした。
前回は岡本圭人くん編でしたが、今回は山田涼介くん編です。
ひたひたと忍び寄る老後。年金生活まで、あとどの位？ほうほうほでした
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