舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

メリーモナークDVD到着♪

2015-08-08 05:21:27 | ダンス話&スタジオM
北関東の別の場所でハワイアンフェスティバルが開催されているちょうどその頃、我が家には2015年メリーモナークのDVDが届きました
わ~い待ってましたーーー


皆様、今年のメリモのDVDは何が何でもゲットせねばなりません。
だって10年に一度のナー・カマレイ・オ・リリレフア出場&総合優勝イヤーなのですから
ナー・カマレイの為だけにでも買う価値は十分あるってものです

とはいえ、そのナー・カマレイでも屈指の名ダンサーであるケオさんをして「今のメリーモナークはとてもレベルが高く、誰が勝ってもおかしくなかった」と言わしめた2015年大会は、他にもみどころがいっぱいです。
眠れない夜が何晩続こうと、こりゃ全編観るしか無いッ


もちろん我々は開封するなりナー・カマレイのアウアナから観ました(笑)。
メリモDVDはインド映画も裸足で逃げ出すほどの大長編ですから、生真面目に頭から観ようなどと思わず、まず自分が最も観たいところから観るのがお勧めです。
でないとドストエフスキーさんの小説みたいに上巻だけ読んだところで放り出しかねません。

そうそう、トールキン御大の『指輪物語』も、第一部の「旅の仲間」だけで「うわーまだあと3分の2もあるのかよー」などとギブアップしちゃ絶対ダメですよ。そこからどんどん物語がドラマチックになっていきますからね。つっても私は旅の仲間前半の牧歌的なシーン(歌とか歌っちゃってるところなど)もけっこう好きだったりします。
あと、指輪物語を読んだらついでに『ホビット』と『シルマリルの物語』まで頑張って………って私ゃこんな夜明けになに激しく脱線してるんだー
侮れないぜ夜明けのテンション。


これ以上アサッテの方向に行かぬよう気をつけつつ、メリモDVDの話に戻りましょう。
いつも言っておりますように、メリモDVDはそんじょそこらの教則DVDよりよほど優れた教科書です。
教科書といっても、そこから振付をパクるって意味じゃありませんぞ。それは犯罪ですってば(笑)。

新しい事を学ぶというのは、必ずしも新しい振付を得る事ばかりではありません。
素敵なダンサーが何故素敵なのか、上位に入ったチームの長所はどこにあるのか、そういった意味で学ぶべき事が無数に転がっている宝の山がメリモDVDなのです。


例えば今年の総合優勝のナー・カマレイの皆さん。
その完成度の高さにはただただ舌を巻くばかりですが、なにゆえ素晴らしいのかじっくり観てみましょう。

まず第一に注目すべきはダンサーの方々のリラックスした、楽しそうな雰囲気です。
おそらくこのレベルに持っていくまで、メンバーの皆さんはかなりハードな練習を乗り越えて来られたものと推察されますが、そんな事はおくびにも出しません。
立体的で難易度の高い振付をこなしていても、皆さんの表情には余裕すら感じられ、肩の力が抜けている様子がさらに素敵さを醸し出しているのです。


第二に動作の揃え方・隊形変化の自然なこと!!!
群舞において息を合わせることは重要です。しかし決して合ってりゃ良いってモンじゃない。
合わせる為に最も楽な方法は、フラをフラたらしめているゆったりした音の取り方や、優雅な動き方をことごとく排除し、あたかも体操のようにビシビシと踊ることです。
しかしこれをやっちゃうとフラじゃなくなっちゃうんだな。ラジオ体操だったら、それで良いのかもしれないけど。

その点、ナー・カマレイのフラは自然にエレガントに踊りつつも、ダンサー同士の息がピッタリ合っています。
これってものすごく高度なことなのです。
さらに隊形を変える際も、その優雅な踊りを崩すこと無く、ごく自然に変化していく。見事の一言です。


そして第三に、ダンサーひとりひとりの技術の高さも要注目です。
背筋が真っ直ぐに伸びた美しい姿勢、顔の向きと腕の位置とのバランス、音楽とピッタリ合っている絶妙なタイミング、それらはダンサーの「基礎力の高さ」を雄弁に物語っています。
一朝一夕で出来上がるものじゃないんですね。日々の積み重ねが美しい踊りを形成しているのです。


そうそう。
よく「振付を完璧に覚え、踊り込むことで美しく踊れるようになる」と勘違いしている人がいますが、それは誤解です。
本当に上手い人はたとえ知らない振付を見よう見まねで踊ったって美しいものです。
こないだのナー・カマレイ日光公演の際、ロバート様が終演後に我々の(=イリマフラスタジオの)ホロホロカアの冒頭部分を踊って下さったところ、たった2回しか見た事のない振付なのにその動作の美しかったことと言ったら!!!
ロバート様の弟子たるナー・カマレイの皆さんも同様に、もし知らない曲やウロ覚えの曲を踊らせても素敵だと思います。
それこそ、基礎ができている「本当の意味で」美しい踊り手って事なんですね。


…とまあ、数分の演技を見るだけでこんなに沢山の事が学び取れる訳で。
他にも、個々のダンサーというよりプロデューサー(=クム)の凄さが際立っているところ、衣装に力を入れているところ、さらにチームごとの踊りのスタイルの違いなど、様々なヒントが転がっているメリモDVDはまさしく宝の山です


宝の山を有効に活用する方法として是非ともお含み置き頂きたいのは、観たものを丸パクするのではなく、そこからヒントを得るようにすることです。
メリモで披露された衣装や振付は誰もが目に出来るものです。これらを何の工夫も無く丸パクしたのでは、非常に多くの人に丸パクの元ネタがバレバレで、大変恥ずかしい事になってしまいます。

特に衣装はかなり巨大なトラップです。
カムエラやオラナさんなど、素敵な所の衣装をそのままパクっておけばとりあえず素敵になれる、などと思ったら大間違い。
上辺だけ真似て作った衣装なのに生地の分量や微妙なシルエットが全然違う事もあります。
また、全く同じ衣装が手に入ったとしても、フラは総合芸術です。レイとのコーディネイトに失敗したら大事故が起りますし、特にカムエラの衣装などは小道具としての役割も持っていますから、正しく使いこなせないと何の効果もありません。

同じ衣装を着ているはずなのに「何か違う…」と思ったら、止めておく事をお勧めします。
「わあカムエラ(orオラナさん)と完璧に同じ~」と思ったなら、これはもう絶対に着ちゃイケマセン。
なぜならそう思っている人は自分を見る目に何か致命的に深刻なフィルターがかかっているおそれ大だからです。
雑誌に載ってる「モデル着用コーデ」をそのまま着るとそのモデルさんと全く同じ状態になると思っている人は、まかり間違っても「メリモで使われたのと同じ衣装」には手を出さないよう声を大にして伝えたい………が、そういう人はこんなブログ読んでないんだよなぁ、きっと(爆)。


私がこんなに必死で訴えているのを一瞬で無に帰してしまうようなトンデモ記事をメリモ特集内でブチ上げちまったトンデモフラ雑誌がありますので、そのネタはまた別の記事でご紹介致します。





人気ブログランキングへ

よろしければ、ブログランキングにクリックをお願い致します。

ブログランキング参加してみました。クリックして頂けると幸甚の至りです。