変人バンザイ!!

不思議が好きで、立体写真を作ったり、星占いをアレンジしちゃったりする変人。

22愛読書『はてしない物語』をもう一度読み直し、今までの知識と経験を加味し咀嚼する。

2017-07-06 18:09:00 |  はてしない物語
台風から梅雨前線が刺激されて北九州方面で豪雨被害がまた起きてしまいました。
もう異常気象じゃなく、例年のように繰り返される被害なのに、なんの対策もできないなんて、無力感が漂います。



P381

岩波書店、ミヒャエル・エンデ作『はてしない物語』の381ページです。

「アウリンのせいだ。・・・・人間が持ったときとで、別の働きをするんだな。・・・・それと同時に、きみからあるものを奪っている。・・・・君の世界のことについての記憶を・・・・道を与えて、同時に、きみから目的を奪い取っている。・・・・きみの帰り道を探す旅に出てきてよかったよ。」
悪天候になり、ほらあなに避難するバスチアンの旅の一行。
ファンタージエン国に来て、元の世界の記憶をなくし、ここから抜け出せなくなるんじゃないかとバスチアンを気遣うアトレーユ。
銀細工の塔を涙でつくる醜いいもむし状のアッハライの嘆きを聞き、救おうと違う生き物、常笑いのシュラムッフェンに変えようとするバスチアン。
それが群衆になり、言葉が伝わらず違う意味になり、騒ぎになり塔を壊す。
善いことをしてやったのかどうかも、わからなくなるバスチアン。

光と影、二面性、反動、因果応報、思惑はずれ、このことを例えるのに適当な言葉がみつからない。
どれもちょっとづつ違っているんだ。
救うとは?守るとは?善とは?悪とは?
豪雨から守るには、川幅を広くし、堤防を高くする。
分かっているんだが、じゃあ~~その下流は狭いままで被害が出てもそれでいいのか?
自分さえ良ければそれで正解なのか?
御三家の名古屋を守るために、木曽川や庄内川の堤防は名古屋側が少し高いと聞いている。
さらに、庄内川では堰をつくって、ある程度水量が増えると新川に流れるように故意にしてある。
2000年の名古屋豪雨で枇杷島あたりが被害が大きかったのはその為だという噂?がある。
名古屋には善でも西側の被害にあった場所では悪になる。
静岡県の浜岡原発では再稼働させるために、海側に高い壁をつくった。
津波が起きて、たとえそこで防げたとしても、その横から押し寄せることはないのか?
川をさかのぼって、上から溢れ、停電断水になったら大丈夫なのか?
津波のパワーは壁で防げても、隙を見つけて、その分、倍になって弱いところに押し寄せるだろう。

物語の後半になり、「守る」をテーマにここまで進めたけど、複雑で深いテーマだと改めて感じてしまった。
コメント
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