今日のいいこと。

あんまりいいことない日々かも?だけど・・・
1日ひとついいこと発見!しよーっ!

少年院見学記②

2009年10月31日 | 頑張りました!学生生活。
 あまりに長編になってしまいましたので、2部制に分けました。
 今回は少年院見学第2部です。

 なので、↓の「少年院見学記①」からご覧ください。



 法務教官の方から、少年更生に関する説明を伺った後、いよいよ院内の見学へ行きました。
 なんとなく緊張しましたねー。

 1.見学の際まず最初に見学したのは考査寮という名の部屋。
 個室の部屋で、入院したらすぐにここに2週間入って、その間にどのような教育が少年にふさわしいか判断するそうです。驚いたのは窓が普通についてて、陽の光が入るため、私達が想像する刑務所の独居房に比べたらよっぽど普通であるとおっしゃってました。
 私は、やはり教育が目的であるならば、こうでなければならないと(偉そうに)思ったのでした。

 2.次に見た静思寮という名前の部屋は単独室で、約束を守れなかった少年や、内観をし自分を見つめる少年が入る為のへやだそうです。
  
 3.静思寮から集団寮へ。集団寮という部屋はその名の通り集団部屋です。
 集団といっても和室に4人で1部屋。ただ、この少年院が戦前からある古ーい施設のなので和室なんだとか。他の少年院では洋室もあるかもしれないからもっときれいで暮らしやすいかも・・・?との事。
 外に干してあった布団に名前が書いてあって、1つの名前に訂正線を引き別の名前が書いてありました。
 訂正線の名前が出院した少年の名前で新しい名前が現在の使用者の少年の名前なんだ・・・とすぐにわかりました。(ちょっと複雑な気分でした)
 テレビも夜に見ることができて、番組は多数決で決めるそうです。

 もちろん少年は地獄の日々だー!と感じていると思いますが、人間同士の関係が希薄な現代において、毎日が宿泊研修のような濃い人間関係も更生に役立つのではないかなぁと思いました。

 4.寮の見学後は、続いてすぐに職業教育の行われている部屋を見学しました。
 本当の更生教育の姿が見れるのです。(ここで緊張MAX!)。
 1階ではクリーニング科から金属加工科、そして外では小さなシャベルカーで土の山を崩し運ぶ作業の訓練を土建科の教育として行っていました。
 ジロジロと見て、彼らに外の世界の変なイメージを持たせてはいけないと思い、なかなかよく見る事はできません(しません)でしたが、シャベルカーを操る少年のまっすぐな目、金属加工科のメガネの小太りの少年の笑顔がとても印象に残りました。
 (本当に、できることなら、私の前を歩いていた茶髪のやや長髪、常に髪を触っていたチャラ男(恥ずかしながら同じ授業をとっている社会学部の学生)を後ろから蹴っ飛ばし、彼らと交換してやろうかと思いました)

 実は・・・
 刑務所のような生活で、ただただ時間の過ぎるのを待つだけの「作業をやらされているという死んだ瞳」を見てしまうのではないかと、とても怖かったです。
 でも、がんばっている彼ら2人を見ただけでもとても来た甲斐があったと感じました。
 2階では、危険物取扱者乙種4類と簿記検定が受けられる試験場、パソコンの授業とワープロ検定の授業をしていました。ここでも先生と楽しそうに授業をする姿を見ることができ、前のめりになって先生の話を聞く少年も見ることができました。
 
 5.グランドへ出ると、先日はここで夏祭り大会をしたとの話がありました。
 塀の向こうに普通の民家が見えるのにはびっくりしましたねー。
 外の自由の世界への希望(欲望?)も出るかとも思い複雑な気がしましたが、季節によっていろいろなイベントをみんなでしているそうです。
 入院前は周りの仲間の目が気になって、運動会や演劇際など見向きもしなかったであろう少年達も、やらされているという大義名分で、逆に楽しく何かを掴むきっかけになるような気がしました。

 6.最後に農場を高台から見ました。
 少年達が泥まみれで野菜を作り、それを院内でも食堂で食べるそうです。
 実際、自分で育てた植物が芽を出し大きくなっていくのを見ると感動するもんです。
 私も今年は朝顔を育てたので、とてもわかる気がしました。
 自分が手入れをしていたことで日々大きくなり、おいしく食すことができる。
 最初はやらされていたかも知れませんが、何らかの経験や考えを深く心へ刻むことが出来るんじゃないかと思いました。

 最後に法務教官の方からお話と質問の時間を取っていただけました。
 その中で、やはり保護者の方の対応も最初は固く、会いに来ない保護者もいるそうです。社会復帰しようとしてもなかなかむずかしいところもあると思うと正直な感想も言ってました。
 でも一人でも多くの方が少年の復帰に力を貸して欲しいとも言ってましたねー。 
 そして、「法務教官は募集のポスターなんかを見ると、とてもスマートでかっこよく感じられますが、とても大変な仕事です。でも自分が予期していない際に少年からポロッとありがとうとか言われる事がやりがいであり原動力です」って言ってました。

 上で何回か書きましたが、死んだような目の少年もいなく、意欲的に取り組む少年の目は私の心配を大きく減らし、笑顔の授業や指導もとてもいいものを見たという印象へ変えてくれました。
 教官の方もおっしゃってましたが、家族や周囲とのコミュニケーション不足が少年の非行・犯罪の原因の多数であり、それらとの「絆」を取り戻させたり。新たな絆や希望を作る力を持たせることがとても大切であろうし、簡単にはいかないだけに今後の非行少年更生への継続した課題だとも思いました。
 ましてや、家族関係の希薄化やゲーム世代の幼児期や子供時代にあまり遊ばず、インターネットやテレビゲームを友としていた子供達が大きくなり、これから予期しないような非行の形が現れてしまうかもしれません。
 社会での絆を深めるような、日本の昔のように家族や地域で子供達のコミュニケーションの手助けをできるような関係作りが必要なのかも知れないとも感じました。

 最後に、更生の道は簡単ではないとのことでしたが、実際その通りだと思います。
 就職の際履歴書を見て、少年院に行っていた間は何をしていたかと問われれば言葉に詰まるでしょう。また、少年法を逆手に取り、罪にならないことを知り、とんでもないことをしてしまう少年もいるのも確かだと思います。彼らが本当に更生したいと考えている少年の妨げになっているとも思います。本当に個別の処遇を考え、もっと国を挙げた更生の道を開かねばならないものと思いました。


 実は・・・
 私が自分で書いたレポートを書き直しながら載せたのですが・・・
 そのせいで日本語の使い方がおかしいところが多々あるかもしれません。
 そのままのせればよかった・・・

 でも、貴重な体験ですのでお付き合いいただけたら光栄と存じまする~



 明日もいいことあるといいな。

 では。