モノ知らず。

ホタルイカが私に
商売のヒントをくれた。

学校をでて魚屋に就職し
職場に就いたのは初夏。

ちょうど
ホタルイカが旬で
毎日入荷していた。

よく売れていたが

私はその
ホタルイカの販売で

小さな疑問を
感じたのだった。

まずは商品を知ること。

勤務地の近く

小さなすし屋の常連になり
店主の話を聞く。

いわく。

ホタルイカは
富山に限るという。

そうか。

翌日、富山のホタルイカを
取り寄せてくれないかと
市場に頼んでみた。

すると。

毎日入荷しているのは
富山のホタルイカだという。

あ。そうすか。

モノを知らないということは

恥ずかしさも
知らないということなのだ。

・・・つづく。～～ kyokukenzo