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黒部信一のブログ

病気の話、ワクチンの話、病気の予防の話など。ワクチンに批判的な立場です。現代医療にも批判的で、他の医師と違った見解です。

病気の時の症状は、体の防衛反応

2025-03-26 10:40:03 | 病気になった時に
                  病気の症状は、体の防衛反応
    熱も痛みも体に有利な反応
病気の症状とは
病気になった時に、症状はなぜ出るのか。
病気の症状は、昔は外から入り込んだウイルスや細菌・異物などが引き起こすもので、体にとって悪いものと思われていました。だから、根本的な治療は別として、対症療法と言って症状を和らげることが治療として成立していたのです。

 所が、1990年頃にその考えが逆転したのです。症状は自分の体の防衛反応から生じている体にとって良いものだと。
まず発熱の仕組みが解明され、その後次々といろいろな症状の出る仕組みがわかりました。体の症状はすべて、外来のウイルスや細菌や異物への自分の体の防衛反応、防御反応だったのです。自分の体を守るために出していたのです。
 症状は体にとって有利なものでした。だからできるだけ対症療法の薬は使わずに、症状がつらい時だけ薬を使いましょう。

 一般に「免疫を上げて病気に強くしなければ」と言いますが、それは思い違いです。
人は誰でも、自然免疫を持っています。その働きがストレスで低下します。だからのびのび生きて行けば病気にかからないのです。何もする必要はありません。あなたがのびのびと生きればよいのです。(子どもを病気にしない方法は、子どもをのびのび育てることです。その方法は教えます。)

 病気になったのは、あなたの抵抗力、つまり免疫が低下しているからです。
病気にかかったら、あなたの体があなた自身に「体を休めなさい」と言っているサイン(徴候)なのです。だから先ず「こころと体」を休めることです。何らかのこころと体の負担で体の働きが低下しています。だから休息が必要なのです。


特に、口や目、鼻、耳などにちょっとした病気ができたら、気を付けましょう。「口や目はこころと体の窓」と言って、こころか体に異変が起きている徴候なのです。だから気を付けないともっと大きな病気が出てきますよ。

 熱は、脳幹にある体温中枢でコントロールされており、その温度は外来の浸入者に先ず対応する白血球が出す信号によって、体温中枢が判断して決めています。
 平熱とはもう言いません。この言葉は体温の仕組みが分からなかった時の過去のものです。
 体温特に深部温(口の中で測る)は一定で36.0~37.8℃ですが、日本人が測るわきの下の温度(腋下温)は、環境の温度や運動によって左右されやすく0.5~6℃低く、普通は35.4~37.3℃くらいです。日本でも妊娠を希望する時などには、婦人体温計で口の中で測ります。その方が周りの温度に左右されず、いつも一定なのです。欧米では口の中で測るのが普通です。
 そして熱の大切な働きは、熱の出る型が病気の診断に大切だったのです。

 おおざっぱに言って、
1. ウイルス性の病気の多くは、熱が下がったらほぼ治り始めたと考えて良いです。
 一度下がった熱がまた高く上がる二度上がる熱型は、めったにありません。麻疹に見られるくらいです。インフルエンザは2~5日続く熱が下がったらおしまいです。
2. 細菌性の病気は、細菌が侵入したのをキャッチして体が熱をあげて対抗すると細菌の繁殖が減り、37℃での繁殖を100とすると39℃では3%くらいに減ります。そこで体が油断して体温を下げると、また細菌が繁殖するので、また熱をあげて対抗します。
 それで熱が上がったり、下がったりする病気は、細菌性の病気が多いのです。
 例外的には、細菌による重症感染症の肺炎、敗血症、脳脊髄膜炎があります。膠原病もまた例外的です。ありふれた日常的な病気だけに言えることです。
 ということで、解熱剤、熱さましを使うとそれが分からなくなります。私の師、慶応小児科の故中村文彌教授は解熱剤を「病気を治すことはなく、熱型での病気の診断を惑わせるから」と嫌い、私はその教えを守りました。解熱剤は病気を治してはいません。熱を隠してしまうだけです。

 咳は、肺や気管支を洗浄している痰を出すために出ます。痰が黄緑色になるのは白血球が細菌を食べたものです。痰は、健康な大人で一日8mLは出ていますが、唾液と一緒に飲み込んでいるので気が付かないだけです。風邪をひいたりすると呼吸器系をきれいにするために、痰が増えて咳が出ます。
 高齢者や、煙草や粉じん、藁のカス、ほこり、粉などを長年吸っていた人は、肺が汚れていて、肺をきれいにするために痰がでます。特に朝起きた時に沢山出ます。それは寝ている間は痰を飲み込むことがないので、痰がのどにたまっているからです。
 痰は飲み込んでも構いません。正常な胃では、強酸性の胃液によってほとんどのウイルスや細菌が通過できないからです。例えばインフルエンザウイルスは胃を通過できないので、8歳以上の人は下痢をしません。下痢をするのは5歳以下です。O-157大腸菌すら1割以下しか通過できません。ほとんどの細菌は通過できないので、痰を飲んで構いません。
 痰は、深呼吸をしたり、走るとか体操するなどの運動をしたり、話をしたりする時に出ますから、会議場や講演会の演者の席に、水飲みやペットボトルが置かれていて、咳が出そうになると、水で痰を飲んで咳を止めるのです。

 透明な鼻水は、鼻の粘膜を保護するためです。濃い鼻汁は、やはり白血球が細菌を食べてできたものです。私の子ども時代は、鼻水は病気としては認められなかったのですが、今はアレルギー性鼻炎の鼻水は治療の対象です。でも6歳以下では薬を飲まない方が良いです。

 涙も、唾液も、目や口の中をきれいにするために出ているのです。
 鼻汁、目やに、鼻くそなどは、細菌との闘いの後にでます。でも、朝起きた時の鼻くそや目やになどは、寝ている間に鼻水や涙が出ないので、そのためにできるので病的なものではありません。日中の起きている間に出ると、病気です。

 耳垢も、皮膚の垢も、皮膚を守るためです。
 耳垢はそうじする必要はありません。自然に出てきます。心配なら、耳の出口に出てきたものをとっていれば良いです。外へ出る仕組みができているのです。耳垢にはあめ耳と乾燥した耳垢とがあります。遺伝です。詳細略。
 皮膚の垢は、そこは汗や汚れや外からの細菌やウイルスなどを吸い込んで、はげ落ちるのです。わきがは、清潔好きな日本人には見られません。それはあせと垢に細菌が繁殖して生じるからです。日本とは違って、世界ではあまり入浴をしません。それで生じるのです。

 麻疹や風疹の時の発疹は、回復の始まりです。体の中に抗体ができてウイルス(抗原)と抗体の反応の結果、生じたものです。麻疹や風疹、水ぼうそう、突発性発疹などの皮膚の症状である発疹は、抗原抗体反応の結果です。だから発疹がでたら抗体ができたのです。
 抗体ができたのですから、もう治ります。

 人の自然の免疫の働きは、1億の抗原(病原体つまりウイルスや細菌、毒や異物)に対して抗体を作る働きがあることを利根川進さんが証明したのです。
嘔吐や下痢も同じです。体内に入った悪いものを、体外に出すために吐いたり下痢をします。普通飲食してから超特急でも6~8時間後くらいかかって便になります。
 下痢とは、軟便ではなく、水様便を言います。水様便の水分は、十二指腸など小腸から分泌されて出たものです。食べていなくても下痢をします。

 嘔吐した時の対策は、脱水症対策だけです。すぐには脱水にはなりませんから、あわてないこと。まずは吐くことを止めることです。そのためには、
 その時に、あわてて飲み物を飲ませてはいけません。最低5~6時間は、飲食させないこと。胃を休めて下さい。できれば一眠りしてもらうのが一番です。
どうしても飲みたくて我慢ができないときは、スプーンで一さじか二さじ飲ませるだけにします。飲ませて吐いたら、もう飲ませないで下さい。子どもでは、この嘔吐対策が悩みです。大人は、我慢できますから、気持ちの悪い時は飲まないで我慢して下さい。
 回復しなくても、脱水か始まるとのどが渇きます。吐かない様に少しずつ飲んでください。
 お腹が空くことが胃腸の回復の徴候です。おなかがすくまでは待って下さい。
 下痢だけなら、お腹が空いたら食べて良いです。炭水化物、果物、野菜などが良いです。
コレラやロタウイルスの場合には、下痢がひどいです。吐き気が止まれば、飲めるのですが、吐き気対策が鍵です。ノロは1~3日でおさまります。

 かぜにかかったり、口内炎ができたりするのは、あなたの体が出している注意信号、警告信号です。目や耳、口の中などは、体の窓です。そこから軽い病気が始まります。
感染症にかかるのは、人類がまだかかっていないものは別ですが、一般の感染症は、あなたの抵抗力が落ちたからかかったのです。体の注意信号です。かかったら体を休めたり、無理をしないようにしましょう。その時に頑張ると、もっと重い病気になる危険があるからです。

 痛みも体の注意信号、警告信号です。痛みを薬で止めて体を動かすことは、体を痛めます。
薬を使わないで、痛みを止めることが本当は体に良いことです。
 痛みは、自分の体があなたに「痛いから、痛くないようにして」と言っているのです。
 できるだけ痛み止めを使わないで、痛くないようにしましょう。我慢できなければ、痛み止めを使っても良いですが、あなた自身の体が、あなたに「痛い」と訴えていることを忘れないで下さい。「そんなに痛まないで」となだめて下さい。
 決して痛み止めで痛みを抑えて、痛くないからと同じことを続けてはいけません。体を痛めているだけです。
 これをするからますますあなたの体が悪くなって行くのです。
 
 かゆみも同じです。かゆみは、まだその起き方が詳しくは判っていません。痛みの軽いものとか、痛みの前兆とかいう考えもありますが。多くは傷などの治りかけの時におきます。また、蕁麻疹などの時になります。アトピー性皮膚炎の時は、ストレスによって皮膚がかゆくかり、かくから湿疹ができるのです。
 かゆみが起きる仕組みは不明なのです。とにかくあなたの皮膚がかゆがっているのです。
 かくからあなたの皮膚が起こって赤くなります。さらには湿疹ができてきます。
 かかないようにしましょう。まず何でもよいから、塗り薬をつけましょう。それだけで気持ちがおさまることがあります。それから氷などで冷やすことでかかないで済みます。

不安もそうです。不安を無くすことが必要です。まず病気やけがなどの状態を診て、状態を的確に診断し、方針を立てることです。不安が強いとワクチン接種でもアナフィラキシーショックを起こします。不安対策で医者にかかることも必要です。現代では、かかりつけがいればその医師に相談、診察してもらうことです。いなければできるだけ診療時間内に救急でかかること。お金はかかるが検査してもらい、それで安心できればそれでよいのです。


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