黒部信一のブログ

病気の話、ワクチンの話、病気の予防の話など。ワクチンに批判的な立場です。現代医療にも批判的で、他の医師と違った見解です。

病原環境論1

2012-03-30 07:56:14 | 健康・病気

病原環境論または適応説1

私は今は「人はなぜ病気にかかるのか」という問題について、病原環境説もしくは適応説を提唱しています。その方が病気の説明がうまく行くし、治る病気、病気の予防には、非常によく合います。また、治らない病気でも、病気を軽くしたり、進行を遅らせる効果があります。

私の考えは「病気の原因は環境に適応できない時になる」というのが、病原環境論の骨子です。さかのぼると、ヒポクラテス学派に行きつきます。この考えは、歴史的にもいつの時代でも少数派で、その為多くの人が病気に悩むことになりました。今でもそうで、現代医学からは無視されています。その為、私の医療は社会的にはなかなか認められてはいません。しかし、実践的にはよくなるのです。この考えは、元神奈川大教授中山茂先生の研究グループに何年か参加している時に、出会いました。故ルネ・デュボス(元ロックフェラー大学環境医学教授、結核研究所所長、元国連環境委員会アドバイザー委員会議長)の書いた「人間と適応」(みすず書房)の分厚い本を読んで、この人は基礎医学者なので、私は臨床医学で実践し、この考えを継承しようと考えたのです。この本以外にも数多くありますが、多くは基礎医学か精神科の医師です。

その時以来、臨床に応用しようと考え、応用したらうまく行くのです。しかし、私の言うことを信頼して、実践してくれないと、なかなかうまく行きません。現代社会は、環境(自然的、社会的、職場的、家庭的、心理情緒的環境)を悪化させ、その為に多くの病気(身体的、精神心理的)を生んでいるのです。だから医療費は上昇し、政府はそれを削減しようと、社会福祉費を減らそうと試みているのです。社会全体を変えなければ無理でしょう。

個人では、仙人にでもならなければ無理です。でも努力すれば少しは違います。それでその少しの違いを求めて、医療の中で実践しています。ほんの少しですが、すれば少しは良くなります。特に病気の初期や予防には効果的です。よく「ストレス説」と自称しますが、それは環境を変えられないから、せめて環境から來るストレス対策をするしかないからです。本来は環境を変えるのが一番です。しかし、できないから、環境から來るストレスに適応するしかないのです。でもなかなかうまくいきません。自分でもできないからよく判ります。つづく。