言の葉ひらひら - Wordy Leaves Dancing

「はじめに言葉があった」
"In the beginning was the Word."

愛の木の下で...

2010-11-04 | 詩の葉
「愛について」 殿岡 辰雄


ひとを
愛したという記憶はいいものだ
いつもみどりのこずえのように
たかくやさしく どこかでゆれている

ひとに
愛されたというおもいはいいものだ
いつも匂いやかなそよ風の眼のように
ひとしれず
こちらむいて またたいている

「愛」をいしずえとして
ひとよ
生きているといろんなことがあるものだ


***********************

「木肌がすこしあたたかいとき」 高橋順子

木肌がすこしあたたかいときは
優しい恋唄をうたっている
人間だったときに
うたえなかった うたを


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4 コメント

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良い詩だね (めぐんちゃん)
2010-11-05 12:39:27
愛したという記憶も、愛されたという思いも、木の葉を見上げるぐらいに離れた思い出になっていたら、楽しかったこと嬉しかったことだけを穏やかに思い巡らせられるのかなと思った。
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早っ。 (Kuriks)
2010-11-05 16:03:37
それらが「離れた思い出」になるには、自分のものだと思っていたものを手放す潔さと、手放したものを運び去ってくれる時の流れが必要だね。ふと気付くと、案外離れた所で、穏やかな梢や風に変わっているものね。
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教えてください (土屋隆信)
2013-02-07 17:25:27
これは、「愛の詩」としての名作ですね。
一つ教えてください。

2節目ですが、
    ひとに
    愛されたというおもいはいいものだ
になっていますが、私が殿岡 辰雄の詩集から書き写したものは、
     ひとに
     愛せされたというおもいはいいものだ
で、「せ」が入っています。
詩集が手もとにないので、確認できません。

一字の違いとはいえ、大きな違いと思いますので、
知りたく、宜しくお願いいたします。
返信する
「愛について」 (土屋隆信)
2013-02-18 11:54:36
前回 コメントを差し上げたものです。

下記のブログで取り上げましたので、ご参考までに。

http://ameblo.jp/tutiya62/entry-11466042461.html


メールアドレス:tutiya@k05.itscom.net
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