ウツウツ記

毎日の生活で感じたことを書いています。

息子の大学入学④

2019-11-13 14:52:20 | 息子のこと
息子の状況はわかりましたが
夫と話しても、なかなか解決策もわかりません。
どうしたらいいのか?
どうすべきなのか?

普通の親はこういう場合、どうするのだろう????

何万回も考えました。
いやいや、普通の親はこんな目には遭わないよな。
私たちが、きちんとした親子関係を築いていなかったから
いざという場面で、掛ける言葉すら浮かんでこなかったのでしょう。

夫はまだ多忙な年齢でした。
海外への出張も増えていました。
本人としては不本意だった単身赴任(2年でしたが)
を終えて、やっと安心した頃でもありました。
ここでも私は、遠慮してしまいました。
私が解決しよう。
今思うとですが、夫のことも全部わかっていた訳ではありません。
私には甘いのに、息子にはとても厳しい面があったりして
そこが謎だったのですが
この時点ではまたそこまで深く考えていませんでした。

兎に角、私の不安は的中しました。
私が解決しよう。いや、解決しなければ。
まだ仕事をしていましたが、心の中はすでに100%、息子のことで一杯でした。
会社に行ってもとても悲しくて、何も手につきません。
冬になりかけた帰り道。
気が付くと、街路樹が綺麗サッパリと剪定されていて
尖った枝ばかりの姿を痛々しく感じたのを覚えています。

数日考えました。
勿論、息子に連絡を取ろうとしましたが
無駄でした。
ならば、やはりこちらが行動しなければ。
その当時は、根っこにどんな問題があるのかもわからないので
表面に出てきて部分を何とか処理しなければ・・・
その思いだけでした。
また、こちらが真摯に取り組めば
気持ちは伝わり、立ち直らせることができる、
と信じていました。

そこで、私は一人で下宿を訪ねました。
当時はまだ、彼もそれほど用心深くなかったのですよね。
鍵はかけていても、チェーンまではかけていなかったので
ベルも押さずに鍵を開けました。

息子は幽霊のようになって
ただ、布団に寝そべっていました。
髪は伸び放題、ひげ面で痩せこけていました。
部屋はタバコの臭いで一杯。
私はタバコが大嫌いなので、息をするのも苦しかったです。

とにかく、怒るまい、と決めていました。
怒ってはいけない。
怒らずに、淡々と事実を聞き出そう・・・と。

息子は勿論、とても驚きました。
捜索令状を持った警察官に踏み込まれたような顔。

とにかく部屋の臭さ。
寒い日でしたが、窓を開け放ちました。
勿論、話をしなければなりませんが
まずは、掃除。
酷い状態でしたからね。
人ってあれほどまでに部屋を汚しても平気なんでしょうか。
最近では汚部屋とかいうけれど、やっぱり
私からしたら異常だとおもいます。
それでも学生の下宿ですから、夜になるころには
なんとか片付きました。

落ち着いてから、ご飯を食べに行きました。
違う場所で、話した方がいいかなと思ったのです。
パスタのお店だったのかな。。
久しぶりの食事だったのでしょう。
息子は沢山、食べた記憶があります。
情けなさと安心と、複雑な表情でした。

でも。
やはりここでも本当のことは話してくれませんでした。
私は騙されています。

バイト先の人に風俗に連れていかれた。
〇〇さん。勿論、私は名前など知りません。
で、それにはまってお金を使い切ってしまった。
(家賃未納があってから、家賃はこちらで振り込むことにしましたが
 生活費は送金していました。バイト代も自由に使っていました)
なんだかやる気がなくなって
バイトにも行けなくなった。
当然、学校にも行っていない。

怒らないと決めていたので、ただ聞きましたが
はらわた、煮えくり返っていましたよ。
ならば、夏休みに言えと。
後期の学費だってふりこんだんですよ。
私立の理科系でしたからね、結構な金額ですよ。
今思っても。。。
まぁ言えない関係だったということですが。

本当の話なのか、と疑問もありましたが
でもやはり、幽霊のような子供を見たら、可哀そうと思う気持ちが先に立ってしまいます。
とにかく、一度家に帰ろう、
そう説得するしかありませんでした。
家に帰って、よく話して。
これからのことを考えてみよう。

あたふたと彼の荷物をまとめて
下宿を後にしました。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 息子の大学入学③ | トップ | 息子の大学入学⑤ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

息子のこと」カテゴリの最新記事