またしても嵐の中の富士登山、サバイバルだった

先月、8月23日に富士登山をしました。

折しも台風20号が四国、近畿地方に接近中、富士山付近も天気予報では曇りのち雨。

どうしたものか？　という迷いは正直ありました。

 

一人登山ではありません、普通の登山でもありません。

7月の中頃にSEVEN HILLS ADVENTURE　というサイトで　「トレイルランニングin富士山」　というイベントを見つけて申し込んでいました。

みんなで楽しく頂上を目指す、少々の悪天候でもなんとかなるだろう。

 

 

富士山には一度、遠い昔、ほろ苦い思い出があります。

1985年から1992年まで8年連続で　IRONMAN JAPAN インびわ湖　に連続出場していたのですが、1993年は出場権が得られず

ぽかーんと穴が空いてしまい、その穴を埋めるべくその年7月の最終金曜日に開催される富士登山競争の山頂コースにエントリーしていました。

最近は五合目コースを前年に完走して2年越しで山頂コースにはエントリーしなければならないということですが、

今ほど超人気の大会でもなく

まだその頃はトレイルランニングという言葉もなく、

ランナーの一部の人達が普通のランニング大会では飽き足らず富士山を走って登るという魅力に惹かれてエントリーしている酔狂なマニアの大会でした。

その後の大会で山頂コースで何か事故でもあったのでしょうね、五合目コースを完走したという実績がないと頂上まで行けないというのは。

 

ネットでエントリーという時代でもなく、エントリー合戦で即完売ということもありません。

専用エントリーフォームを入手して郵送でエントリーしていたと思います。（記憶はほとんどなく覚えていませんが）

 

大会前日は土砂降りの大雨、富士吉田駅（？）から指定の宿まで徒歩で20分くらい、初めての道を大雨に濡れながら歩いたのを覚えています。

本当に明日開催されるのかというくらいの天候でした。　　ところが翌日、晴れた

予定通りレースは開催、号砲とともにスタート、

最初の１０ｋｍくらいはだらだらとゆるい上りでオンロード、そして右折して

馬返しというところに入ってそこから狭い山道、五合目までの登山道の上りが５，６ｋｍだった、、、、自分なりに結構いいペースで走って登れました。

が、その途中、伝言ゲームのように「五合目でレースは終わりゴールになるみたい」という噂が耳に入ってきたのでした。

それでも懸命に駆け上がり半信半疑で五合目に到達。　　　

やはりその噂は本当だった。　山頂まで行けず五合目でゴール、なのに後で山頂コース完走の完走証をもらいました。

記録は白紙のままです。

山頂まで行けなかったので、こんなのをもらっても嬉しくもありませんでしたが、

これも思い出になるかもと、記念にとっていたのがありました。

 

 

その時間帯は五合目から山頂がはっきり見えました。　上まで行けそうな感じに見えました。

でも大会本部の判断は正しかった。　２０～３０分もしない内にバケツをひっくり返したような土砂降り、ゲリラ豪雨のような大雨に急変。

遅い人は五合目に到達しない内に豪雨に遭遇していたのかな。　ほとんどの人は普通のラン大会と同じ軽装。

僕の場合も普通のランのような恰好で、ちょっと違っていたのは、

軍手（手を使って上るところもありそう）

首からかぶれるように穴をあけたビニール袋（雨具、防寒用として、会場でもらった）

小銭（給水のため山小屋でドリンク購入ありかもと)

を持っていたことくらいでした。

あの豪雨の中、山頂までは非常に困難、とても危険だったと思いました。

山の悪天候を甘く見てはならない、最悪はあの世行もあり得ます。

標高の高いところであの豪雨、薄着ではきっと堪えられなくなっていたことでしょう。

後日、わら半紙の記録集が送られてきました。

「当日は台風の影響で、山頂コースがやむなく五合目打ち切りとなってしまいましたが、

2523名の皆さんにご参会いただき大会を無事終了することが出来ました。」とコメントがあり。。。。

2時間11分46秒、1108位でした。

記録症には自分で書くのでしょう？？？？

 

遠い過去にそんな悪天候の富士山と関わりがあって、また今度もか～！という思いで富士山に登ってきました。

 

以下はJOGNOTEの日記よりコピペ

日記

起床３時、朝ご飯をたらふく（2食分）食べ自宅を4時過ぎに出発。
ＪＲ千葉駅近く（１ｋｍくらい離れているか？）のパーキングに車を停め、駅まで早歩き、いやジョグ、４：４５発（始発）の快速久里浜行になんとか間に合った。
早朝でガラガラだったが、ゆったり行きたかったのでプチ贅沢してグリーン車で。
戸塚で東海道線に乗り換え、その後御殿場線に乗り換えて御殿場駅着７：５７。
さすがＪＲ、予定通りに運行。　８時集合だったので遅れなくて良かった。

セブンヒルズ・アドベンチャーのトレイルランin富士山に参加してきました。
天気予報は台風２０号の影響で下り坂、午後からの雨は覚悟していました。

こんな天気予報なのに天気を理由にキャンセルしたのは１名のみということ。

恐いもの知らずな？女性６名、男性９名＋ガイドスタッフ男性１名、女性１名の１７名で「行けるところまで頑張ろう！」で９時過ぎに新五合目御殿場口を出発。

下ってきた人が「これから登るの？　あり得ない！」
そう、その時はその理由はわからなかった。

登山開始直後はいたって平穏、多分頂上に着くまでは大丈夫だろうと楽観的でした。　曇り空で富士山は全く見えない。
砂浜のような砂の上をザクザクと、比較的ゆるい登りも次第に傾斜はきつくなって、しかも短調、ほぼ一直線にひたすら登る。
１歩ごとに５～１０センチくらい後退（足がずれ落ちる）してロスが大きい登り。
１０歩で５０Ｃセンチとして１００歩で５ｍ、１０００歩で５０ｍ、１００００歩で５００ｍも後退しているような、余計に歩くような感じ。

やがて小雨がパラパラと、ちょっと降り出し早すぎない？　
まだ６合目まで来ていない？
予想よりかなり早い段階で雨が降り出し、風も出て来たので早めにレインウェアを取り出し上下を着込んで完全防備。　
ここまで時々ＧＯＰＲＯ撮影をしながら登っていましたが、その余裕もなくなりリュックにしまい両手をフリーにして登ることにした。
傾斜もさらにきつくなってきてジグザグに登る。
風はさらに強くなってきてちょっとした台風並み。
視界も悪くなり、５０ｍ先はほぼ真っ白。
後ろから３人目あたりを少し遅れ気味で登っていたので先頭なんて全く見えない。
下も上も景色は真っ白。　風はさらに強くなり完全に嵐の中を彷徨う集団。
登山道も次第に細くなり岩がごろごろしてきて登りにくい。

景色で癒してもらえないので楽しくない、台風なみの風に煽られ飛ばされそうになりながら、しんどいだけ、、どこまで行くのか？　ついて行くのみ。
道幅がかなり細くなった登山道の中央付近を５０ｃｍくらいの幅で濁流が流れ下りだした、、やばい感じ、ちょっと恐い。
その内、上からリーダーが下りてきて「この上の山小屋で終わりにします。」
それを聞いて「頂上まで行けず残念」という気持ちと同時に「ほっと」する気持ちも沸いてきて心中複雑。
もっと行くなら行ける、限界ではないが、この天候ではとても危険。

この条件下で３２００mを突破し、山小屋（砂走館）に到着。
集団としての限界点に達したということで山小屋で休憩し下山となった。

リーダー（スタッフ）の判断は正しかった。
冷たい雨と強風で低体温症になりかけて身体が小刻みにガタガタ震えている人もいて、暖かい飲み物、ココアや甘酒、、でパワーチャージ！
１５分ほど休憩し、「さあ逃げよう！」。。。そう脱出するように駆け下る。

ゴロゴロする岩を避けて、着地点を選んで転ばないように走る。
ここで転ぶと大怪我しそう。
上りはトレランではなく登山だったが下りは完全にトレランだ。

笑っちゃうくらいの暴風雨、視界はさらに悪くなってきている。
雨が顔に当たって痛～い！
フルフェイスのヘルメットがほし～い！

何も見えな～い！
地球上の出来事とは思えな～い！

と、、、終わってみれば笑い話のネタになるような状況の中で大砂走。
そう、この大砂走をしたくてこのトレランのツアーに参加したのだ。

砂煙を上げながら走り下るという普通の経験は雨で砂がしけってできなかったが、
嵐の中の大砂走、かなり不思議な地面の感触、ちょっと味わえないようなエクストリームな経験でした。

駐車場の近くの水道で足や靴を洗っていると雷がゴロゴロ！
頂上までは行けなくてもサバイバルで達成感は抜群に大きかった。

来年こそ晴天で景色を楽しみながら頂上へ、リベンジだ。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

と、山頂まで到達できず、またも残念な結果となってしまったのですが、終わってみれば凄い体験でこれもまた素敵な思い出です。

その時のＧＯＰＲＯで撮影した僅かな動画とSEVEN HILLS ADVENTUREで撮影してもらった写真を

くっつけて短い動画に編集にしたものをＹｏｕＴｕｂｅにアップしています。

素人の作りなので、、、ですが興味があったら見てください。

 

 

 

最後まで読んで頂きありがとうございます。 

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