伊勢崎市議会議員 多田稔(ただ みのる)の明日へのブログ

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今の時代を生きる 意思決定の方法

2011-11-23 18:11:12 | デザイン  (キャリア・デザインも含む)
京都大学准教授・瀧本哲史さんの本、
「武器としての決断思考」(星海社)から、
意思決定の方法についてご紹介します。

現代は大きな変化の時代です。
過去のやり方は通用しないし、
一生安泰な職業や会社も無い。
時代の方が変化しているなら、
変化に対応できないことは最大のリスクなのです。

特に公務員の方と、公務員志望の方に忠告します。
国の予測では、100年後の日本の人口は
現在の三分の一です。

人口減少にあわせて、税収も下がり、
行政サービスの受け手である住民の数も減りますので、
国と地方の公務員の数も、三分の一程度に
激減していくものと考えます。

また、ギリシャは財政破綻の瀬戸際です。
ギリシャのGDPに対する国の借金は140%です。
一方、日本のGDPに対する国の借金は200%。

日本国債は90%以上を
国内の機関投資家などが購入しています。
しかし、その原資は
国民の預貯金や生命保険の掛け金です。
日本国民の総貯蓄高は1400兆円であり、
すでに1000兆円以上国債の購入に当てられています。

かりに、国民の貯蓄等を
すべて日本国債の購入に充てたとしても、
物理的な限界は目前です。

夕張市が財政破綻した例では、
公務員の自主退職等は約3割。
残った市役所職員の給与も、以前の3割カット。
これでは家のローンが払えないと、さらに
職員が辞めていったそうです。

自主退職を迫られた時に、
別の職業に転職できるだけの能力を
身に付けているのか。

もし、公務員になれば一生安泰と考え、
「公務員になること」が目標だった方は、
言われたことをやるだけの姿勢だったら
転職は厳しいでしょう。

変化の大きい時代に生きるには、
人生の大きな節目に来たときには、
自分の意思でしっかりと最善の道を
選び取っていくことが必要です。

瀧本さんの本では、ディベートの技術を使って、
やるべきか、やらないほうが良いのか
という二者択一の課題について、
どちらが自分にとってその時点での
最善解なのかを追求します。

瀧本さんによれば、ディベート思考で大切なのは、
結論よりも、「結論に至る思考過程」が大切です。
これは事業仕分けでも同じです。
前提や理由が間違っていたら、結論を変えればよいのです。

最悪なのは、何の知識も考えも無く行動しないこと。
大事なことを先送りする人生は、
「決断をしない」という大きな決断をしたことになる。
実際に行動に移し、もし前提が間違っていたら
「知識・判断」の部分をじっくり考えてみる。

世間では「ブレない生き方」が賞賛されますが
ブレないこと自体には何の価値もありません。
下手をすると、ブレない生き方は思考停止にもつながります。

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判断の基準として、
メリット・デメリットの反論には
それぞれ3項目があります。

 メリットへの反論
 1 内因性への反論 そんな問題はそもそも無いのでは?
 2 重要性への反論 たいした問題ではないのでは?
 3 解決性への反論 その方法では解決しないのでは?

 デメリットへの反論
 1 発生過程への反論 新たな問題は生じないのでは?
 2 深刻性への反論 たいした問題ではないのでは?
 3 固有性への反論 その問題はすでに発生しているのでは?

問題を考えるに当たって、
複数のメリットとデメリットを考えます。
そして、それぞれに反論を行います。

反論により、3つの項目のどれか一つでも
崩されたら、そのメリットあるいはデメリットは成立しません。
最後に反論に耐えて残った
メリットッとデメリット全体を比較するのです。


詳しくは瀧本さんの本をどうぞ。
「武器としての決断思考」瀧本哲史(星海社)820円+税









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