踊る小児科医のblog

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金入元県議が肺がんで逝去

2006年10月30日 | 禁煙・防煙
少し前のニュースですが、金入元県議が死去(2006年10月23日 東奥日報)との訃報が流れました。

金入さんとは直接の面識はありませんが、2001年の八戸市長選公開討論会を客席から聞き入った記憶があります。この時は政策面での論争は深まらず、中村前市長が人柄や地元での地道な活動などで勝ったような印象がありました。
(その後、中村氏は葬式市長などと陰口を言われるようになりましたが…)

金入さんが今年7月に自ら肺がんであることを公表して話題になったときに、いまは政界を引退したとは言え知名度も影響力もある方ですから、もし喫煙者だったのであれば闘病と共にタバコの害を人々に訴えて禁煙政策(特に県南のタバコ農家対策)に力を貸していただけないかと思ったのですが、病状はそれ以上に進行していたようです。

伝え聞いた話によると、やはり喫煙されていたようです。
これは亡くなった金入氏に対して「死者に鞭を打っている」のではなく、まだ61歳という若さで命を奪われた氏のご家族やご関係の方にとっても、タバコは敵であるはずです。

金入氏や若くして亡くなったタバコ病の方たちを殺したのは、タバコであり、それを売り続けているJTと国です。
(JTが喫煙率低下目標値設定に抵抗していることについてはまた別に書くつもりです)

肺がんや喉頭がんの場合、訃報や芸能人の闘病などのニュースを聞けば「おそらくタバコが原因だろう」と想像がつきますが、他の癌や心筋梗塞・脳卒中などを含めて、中高年男性の死亡原因の第一は喫煙です。
最近亡くなった藤岡琢也さんもタバコ病だろうという情報ですが、マスコミは決してタバコのことには触れません。金入氏の訃報にもそのことは触れられていませんが、欧米では著名人の訃報で喫煙との関連について言及することは一般的なのだそうです。

著名人の喫煙関連死は、一般の方にタバコの危険性・致死性・犯罪性について気づいていただき禁煙してもらう大きな機会であり、タバコに対する規制強化の必要性について理解を深めてもらう「チャンス」(誤解を恐れずに書けば)だからです。

タバコによる死は決して自業自得などではありません。

金入氏のご冥福をお祈りすると共に、タバコがこの世から無くなるよう政府・与党やマスコミは早急に抜本的対策を取るべきです。政治家の皆さん、あなたのご家族や親類、そして同志の方たちが続々とタバコの犠牲者になっているのに、まだ国民の命よりもタバコ産業の利権を守ろうとしているのですか?

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