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名古屋ウィメンズマラソン(3/12)の安藤選手は「国内歴代2位」に相当する快挙

2017年03月13日 | SPORTS
<新聞やスポーツニュースの扱いがあまりにも小さいので、改めて書き出してみました>

◎ 名古屋ウィメンズマラソン(2017)での安藤友香選手の記録がどれほど凄いのか、何で瀬古さんや高橋尚子さんがあんなに興奮していたのか、興味のない人には伝わりにくいのかもしれません。

◎ 「日本歴代4位」というのは、各選手の自己ベストの比較。
しかし、野口(2005)、渋井(2004)、高橋(2001)の19分台はいずれもベルリンの混合レースで、自前の男子ペースメーカー付きの記録。#1

◎ そこで、国内と海外の女子公式レースだけで比較してみたところ、野口(2003)に18秒差の「歴代2位」に相当することがわかりました。#2

野口みずき 大阪(2003)   2:21:18 A
安藤友香  名古屋(2017)  2:21:36 B
千葉真子  大阪(2003)   2:21:45
高橋尚子  バンコク(1998) 2:21:47 C
坂本直子  大阪(2003)   2:21:51 D

高橋尚子  名古屋(2000)  2:22:19(国内自己記録)
渋井陽子  大阪(2001)   2:23:11 D

A 国内最高記録
B 初マラソン日本記録
C 日本記録(当時)
D 初マラソン日本記録(当時)

◎ このほかに22分台の記録を持っているのは、山口衛里(1999東京)、福士加代子(2016大阪)、土佐礼子(2002ロンドン)、前田彩里(2015名古屋)、弘山晴美(2000大阪)という錚々たるランナー5名のみ。(ロンドンは混合レース)

◎ #2 → マラソンはコースや天候によって大きな差が出る競技であり、単純にタイムだけで評価するのは難しいという前提の上での比較作業であることをお断りしておきます。

◎ 高橋尚子のアジア大会(1998)は猛暑の中のレースだったので、この記録をトップと評価した方が良いのかもしれません。(…見逃したのですが)

◎ もう一つ、この上位5人の記録のうち3人が2003年の大阪だったということで、あの時のレベルの高さが今では想像もつかない程だったことがわかります。

◎ 特に、2003年の坂本直子の初マラソン日本記録はもう破られることのない大記録だと思っていたので、安藤の14年ぶりの新記録は歴史的な快挙と言えます。
(ずっと坂本の幻影を追い続けてきただけに感涙ものです)

◎ #1 → これも誤解のないように付け加えておきますが、たとえ混合レース+高速コース+自前ペースメーカー付きだったとしても、自分の足で駆け抜けた記録ですから、上位3人の記録に疑義を申し立てているわけではありません。あくまで、条件を近づけた上での比較を試みただけです。

◎ 更にもう一つ、五輪金メダリスト2人(高橋・野口)と銀銅メダリスト(有森)に押されて軽く見られがちな千葉ちゃんですが、タイムだけでなく、世界大会でトラックとマラソンの両方でメダルを獲得したのは男女通じて日本でただ一人という傑出したランナーだったのです。。
(いつになったらバイク便から卒業できるのだろう?)

◎ 正直、安藤選手は駅伝で見たことはありましたが、変わった走り方する選手だなという記憶しかなく、ほとんど知識もなく期待もしてませんでした。。

◎ マラソンでは期待された選手が、坂本直子さんのように怪我で大成できずに終わってしまうことが多々あるのですが、安藤選手の「忍者走り」は、高橋尚子さんが解説していたように、上下動も少なく効率的で怪我しにくい走り方のように見えるので、このまま順調に伸びていってくれることを期待したい。

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