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踊る小児科医のblog

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「健診で何も異常がなかったら吸っていても大丈夫でしょうか?」=小学生の疑問に答える (10)

2015年01月23日 | 禁煙・防煙
 病気で亡くなった人も、病気が発見される前までは健診で異常が発見されなかったわけですから、健診で何も異常がなかったからといって吸い続けても大丈夫ということは言えません。

 タバコを吸い続けていると、40代後半から70代まで、タバコを吸わない人と比べて約2倍のペースで死亡者が増え続けます。一つ前の質問「禁煙したら健康への影響は減りますか」に書いたように、40代前半までに禁煙すれば、吸わない人との差は明らかではなくなりますので、「健診で異常が発見される前に」できるだけ早く禁煙するようにしましょう。

 病気が発見されてから禁煙するのでは遅いのです。
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「禁煙したら健康への影響は減りますか?」=小学生の疑問に答える (9)

2015年01月23日 | 禁煙・防煙
 もちろん、禁煙すれば確実に病気のリスク(病気になる危険性)は下がり、禁煙してからの年数が長ければ長いほど、タバコを吸わない人のレベルに近づきます。ただし、その下がり方には病気によって差があり、虚血性心疾患(心筋梗塞など)は10年たてば吸わない人に近いレベルまで下がりますが、肺がんは10年たった後でも吸わない人の1.4倍程度のリスクが残ります(毎日吸っていれば4.5倍も高いので十分下がったとは言えますが)。

 当然のことながら、若いうちに禁煙すれば健康への影響は少なくてすみ、歳をとってから禁煙すると影響は残ります。「寿命が10年縮む」という英国医師の調査でも、40代前半までに禁煙した人は、吸わない人とあまり差がない程度に寿命が回復しています。

 「肺が黒くなったのが元に戻るのか?」という質問を受けたこともありますが、生きている人の肺を定期的にのぞいてみることはできないので、直接確かめた人はいないと思います。人間の体には異物を除去する機能がありますが、おそらく全部元通りになるのは難しいだろうと思います。ですから、禁煙するのは早ければ早いほど良いのです。
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