畑を掘り、木を彫り、石を刻り、の自然人!

退職後、自分に気ままな課題をちょっと与えて遊んでいます。

榊 莫山さんと良寛さん

2015-08-26 08:47:44 | 良寛


僧・良寛さんほど万人に愛されている僧侶は他にはないでしょう。
良寛さんと榊 莫山さんとの繋がりとは?

榊 莫山さん(1926-2010)は在野の書家として有名ですが、中学時代は松永楳園に書を、絵は佐々木四郎に、篆刻は梅舒適に
学びつつも昭和33年に在野に下って独自の道を歩き「莫山流」と称してもいい自然体の生き方を写した文体で、著作も多数です。
独特の風貌と書道に独自の表現世界を開いて今でも広く人気が高い方です。


榊 莫山さんの名言。
「真っ直ぐ前ばかり見とっても何も見えてこんでえ、人生大事なことは横っちょの方に転がっているもんや」
 そしてずばり「書家で才能のあるやつ、すくないでえ」

良寛さんの詩について莫山さんが紹介。(釈文は莫山さん)
兄弟相逢處  おれは兄貴よ おまえは弟
共是白眉垂  おれもおまえも 白髪になった
旦喜太平世  さしつさされつ 愉快なことや
日日酔如痴  飲んでふらふら 阿呆(あほう)のように


莫山さんが他にも良寛さんの詩について紹介、そのひとつ、釈文のみを記します。
国をでてから きびしい修行
托鉢行脚 つらかったわい
国へ帰って 友をたずねりゃ
なんと沢山 もう墓の中

良寛さんは酒が好きで、こんなふざけた和歌も詠んでいます。
酒酒と花にあるじを 任せられ けふも酒酒 あすも酒酒

時代は異なりますが良寛さんも莫山さんも自然体の生き方をされた方だと思います。
写真の絵と書は莫山さんの作。