戦争を挟んで生きた女性の回顧録

若い方が知らない頃のセピア色に変色した写真とお話をご紹介いたします。

24年8月12日 八苦の娑婆 

2012-08-11 15:07:15 | Weblog
お盆が来るとお寺にお墓参りに行く。脚を引きずりながらの墓参りは初めて。御先祖様、何で私にばかり怪我をさせるのですか?というような事は云ってはいけない、今日あるのは御先祖様のお陰と云えと母に云われている。そのように今後の家を守る者にも教えておいた。今年のお盆は本当に涼しい。蝉もあまり鳴かず、もうとんぼが止まっているのを見た。盆の半ばに秋風ぞ吹くといわれるように人生も若いと思っている時にはもう下り坂に入っている。私はそんなどころではなく、もう片足を何かにつっ込んでいるという年齢なのでお墓も縁遠くは感じなかった。今年は初めて「近いうちお邪魔しますよ」と云ってきた。極楽なんてある筈がない、あるのは八苦の娑婆だけだというが、父や母や弟がいる所と思うと妙に懐かしい。皆さん 待ってて もう少しで私も行きます。