何年か前、藤澤周平の名作「蝉しぐれ」をテレビで見ました。感動して涙を流したのを覚えております。いくつもの名作に涙を流しましたが、配役も良かったのか「蝉しぐれ」にひときわ感動しました。配役が良くないと原作を壊します。そんなドラマをいくつか見ましたが蝉しぐれは私の気に入ったもののひとつです。このところ夏の終りを告げるかのようにあちこちで蝉が盛んに鳴いております。何年も土の中で過ごし、あっという間に短い一生を謳歌して死ぬ蝉。1週間ほど前、うちの玄関先で蝉が落ちていました。蝉の死体を真っ黒に蟻の集団が担いで行く光景を見たものですが、未だ蟻も気が付かないのか、蟻もいなくなったのか蝉だけでした。今年はオーシンツクツクと鳴くつくつくほうしは聞いておりません。蝉のいない世界では蝉しぐれは生まれないようにこれから変わり行く環境の中で生まれないものは何でしょうか。私達もいつかは消えて行く運命と聞いておりますが・・・・・
考えさせられます。
考えさせられます。