昨日までのダイジェスト版でご紹介しましたが、もう少し詳しくこの3日間を振り返って見たいと思います。
9月14日(金)
旅立ちの日を迎えました。
珍しく飛行機を利用して行きます。飛行機に乗るのは20数年ぶり仕事で名古屋空港(小牧)から福岡空港まで乗って以来であります。
富士山静岡空港からFDA185便で出雲縁結び空港までひとっとびとなります。
しかし出発時刻16時15分、出雲着17時35分という事で今日は行くだけの日程になりました。
16時15分発ですので浜松を13時過ぎに出れば十分静岡空港に着く事が出来ます。
今日の天候は雨、天気予報では島根県は3日間傘マークがついています。
富士山静岡空港国内線ターミナルビルは新しくなりましたが一部工事中でした。
FDA(フジドリームエアライン)で出雲へ。出雲便は一番新しく開設された路線です。
グリーンの機体です。FDAはカラフルな色を使っています。
飛び上がってすぐ眼下に東名高速、しかし雨で全く遠望が利きません。
雨雲を抜けると青空が広がっています。
眼下は全くの白の世界。雲が織りなす造形美を堪能できますがやはり眼下に景色が見えないと飛行機の楽しみが無いですね。
高度が低くなって海が見えた感じがしましたが宍道湖でした。そのまま出雲縁結び空港の滑走路に滑り込んで行きました。
荷物のコンベアに島根県のゆるきゃらの「しまねっこ」がいました。
出雲の天候も雨でした。
自動ドアにも縁結びに。
ここからはバスで今日の宿泊地出雲市駅に向かいます。
心持ちゆっくり走るように感じました。
出雲市駅は31年ぶりに来ましたが高架の新しい駅に変わっていました。
出雲市駅に着きますが今日の宿泊は駅前の「東横イン出雲市駅前店」です。
一般的なビジネスホテルです。今日は晴れ男のコヤチンも勝つ事が出来ない雨でした。
明日は晴れるといいな。最悪曇りでもいいんですが…
9月15日(土)
朝外を見ますと空はどんよりしていますが雨は降っていません。このまま降らずに過ぎてほしい。
このホテル朝食が付きます。7時から小さなロビーでおにぎりやパン等がチョイスできます。コヤチン達は7時頃行きましたが既に10名ほどの方々が待っていました。
それでも朝食が始まった頃は着席できました。
みるみるうちに長蛇の列となってしまいました。ちょっと早めに来てよかった。
そんな感じで朝食を早く済ませて部屋に戻って身支度を整えて8時頃ホテル出発。
歩いて5分程の所にある「トヨタレンタリース」に予約してあった車で出発です。今回借りた車種は「カローラアクシオ」です。
それ程距離も乗らないのでこれ位がちょうどいいでしょう。
まず出雲大社方面に行きますが、その前に是非行ってみたかったのが「旧大社駅」です。この駅はかつて国鉄「大社線」が走っていた時の終着駅です。
旧大社駅
1990年大社線は廃止になりましたが、2004年重要文化財に指定されました。
この駅コヤチンは一度降り立った事があります。1982年大学卒業前一人で山陰線経由で山口の友人の所に行った際に立ち寄りました。
威厳を感じる駅舎だったと記憶しています。
36年ぶりに再会した駅舎です。
当時は威厳を感じましたが今は駅としての魂を抜かれてしまっていますので寂しく感じます。
天井のシャンデリアが大正を感じさせてくれます。
出札口の中に当時の制服が陳列されています。
木製の改札口の懐かしいです。
精算所もレトロです。
構内にはD51が静態保存されていました。
36年前はここから出雲大社に参拝に向かいました。今考えると距離があるのですが当時は簡単に歩いていたんですね。さすが20代前半でした。
出雲大社
大社駅から出雲大社に向かいますと最初の鳥居が見えてきます。
宇迦橋の大鳥居です。出雲大社の4つの鳥居は全て材質が違います。ここは石(鉄筋コンクリート)製です。
出雲大社に向かって行って無料の「神門通り駐車場」に車を停めます。ここは神門通りの中にあって出雲大社にも近いので人気の駐車場ですがまだ朝早いので空車でした。
神門通りを北に向かいますがなにやら鳥居の所が囲われています。どうも修復中のようです。残念です。
神門通りにある老舗旅館「竹野屋」は竹内まりやの実家だそうです。
残念ながら木製の「勢溜の正面鳥居」は御対面できませんでした。
勢溜の正面鳥居から神門通り方面。
さて参道を進みます。神域に入って行きますので空気感が変わって行きます。
長く伸びる下り参道。
途中に「祓の社」(はらえのやしろ)があります。
祓の社、ここで心身の穢れを清めます。
出雲大社での参拝の流儀は「二礼、四拍手、一礼」となっています。他の皆さんも知っていますのでこの作法で励行していました。
鉄製の「松の参道の鳥居」
この辺りは松の参道と呼ばれていますが、最後の鳥居の前の手水舎の両サイドに大国主命の御神像があります。
ムスビの御神像
御慈愛の御神像「因幡の白兎」伝説の一場面。
最後の「銅鳥居」
いよいよ御本殿に近づいてきました。
鳥居をくぐって正面に現れるのは拝殿です。
拝殿。出雲大社でよく見る景色です。
以前結婚前に妻との縁結びをお願いしそれが叶った事にお礼しました。30年経ってしまいましたがやっとお礼ができました。
子供たちの良縁もお願いしました。
拝殿の裏手に「八足門」があります。御本殿は通常は入れませんので御本殿正面にある八足門から参拝します。
御本殿の頭が見えます。
八足門、こちらから参拝します。
ここからは端垣の周囲を一周してみます。
東十九社、西と東にあります。八百万の神が在神期間中に宿泊されるお社です。
釜社(かまのやしろ)、食物を守護する神、全国のお稲荷様のご祭神です。
釜社付近から御本殿が見えます。
素鵞社(そがのやしろ)重要文化財です。
御祭神は「ヤマタノオロチ」を退治して、現在、熱田神宮に奉安されている御神体「草薙の剣」を最初に手にしたとされる「須佐之男命(スサノオノミコト)」です。
「スサノオノミコト」は「天照大御神」の弟神であり「大国主神」の何世代か前の父神でもあります。
素鵞社は御本殿の裏手にあります。
北氏社と南氏社。
西十九社。
木の周りいっぱいにおみくじが結び付けられています。
出雲大社最後は神楽殿を訪れます。
ここの見所は何と言っても巨大なしめ縄、日本最大級です。
しめ縄の端はこんな感じです。
神楽殿全体からしてもしめ縄の存在は大きい。
出雲大社をゆっくりとはいきませんが以前来た時よりディープな所まで行ってみました。
戻ってくる頃は参拝者は多くなってきました。
お天気は半分が青空半分が曇り空という構図になって来ました。
稲佐の浜
神門駐車場に戻って車を出して日御碕に向かい5分程走って海に出ますと砂浜の中に岩の島が現れます。
鳥居があって意味がありそうなスポットです。
稲佐の浜に佇む弁天島。
天照大神(アマテラスオオミカミ)より、国譲りの使命を受けた建御雷神(タケミカヅチ)が大国主神(オオクニヌシノカミ)と対面した場所です。
年に一度全国の神様が上陸するという神聖な浜です。
さて、この後は日御碕に向かいます。
日御碕
日御碕までの道は左側に日本海が広がるシーサイドウエイを走ります。
海岸の岩が鋭くなって日本海の荒波に耐えて来た姿が想像されます。
15分程走りますと「日御碕神社遠望ポイント」の看板がありました。ちょっと小さい駐車帯に車を停めて撮影しました。
日御碕神社遠望。
そこから程なく日御碕の駐車場に到着しました。既に白亜の灯台が見えていました。
ここから日御碕灯台までは歩いて5分程です。
灯台の白さが際立っていました。
高さ43.65mと日本一の高さの灯台です。
コヤチンは見るだけにしようと思ったのですが、妻が登ると言いましたので入ってみました。以前御前崎灯台に登った時のようにらせん状に階段があります。
さすがに日本一の高さだけありますので登っても登っても着きません。
最後の階段は異様に斜度が急になっていました。
外に出られるようになっています。風が強い!
下を見ると怖い。
でも日本海が広がる様と下の岩が何か東尋坊を彷彿させるような鋭さを見せていました。
灯台を降りて遊歩道を歩いて日御碕神社に向かいます。
日御碕灯台が凛として建っている様がうかがえました。
先程灯台からも見えた島は経島(ふみしま)というようです。出雲風土記にも登場する伝説の孤島。白い石灰質の柱状節理が積み重なったような姿が、経典を重ねたように見えることから、この名前が付いたと言われる国の天然記念物です。ウミネコの繁殖地として有名なようです。
経島、ウミネコは11月に北方からやって来て7月に飛び立って行きますのでこの季節はいません。
遊歩道をかなり歩いたような気がした頃日御碕神社に着きました。
日御碕神社
日御碕神社の鳥居
天照大御神を祀る日沈みの宮と素戔嗚尊(すさのおのみこと)を祀る神の宮の二社からなります。
伊勢神宮が「日本の昼を守る」に対して日御碕神社は「日本の夜を守る」との神勅を受けたとされています。
楼門(重要文化財)
日沈みの宮本殿(重文)
素戔嗚尊を祀る神の宮。(重文)
さて日御碕観光を終えて次は長躯安来市の「足立美術館」まで飛びます。
その前にお昼を食べます。
もう一度出雲大社の門前に戻って「みちくさ」さんが名物の出雲そばと出雲ぜんざい両方をやっているので寄ってみました。タイムリーにお店の駐車場も空いていましたので使わせていただきました。
出雲そばとぜんざいのセットメニューが有りましたのでそれにしました。
出雲そばは少し濃いめの色をしています。割子でつゆをかけて食べます。少し甘めのつゆです。
ぜんざいは餅の焼き加減が絶妙です。お餅の美味しさに感動です。
この後は宍道湖の北側を走って松江を通り越して安来市方面に向かいます。
天気は完全に回復しました。宍道湖の北側のレイクサイドの道路は気持ちいいドライブコースとなりました。
松江市街を抜け国道9号線を東に向かいますが、何故かカーナビが山に向かう道を教えてくれましたが近道かどうかは分かりません。
でも足立美術館駐車場には着きました。
足立美術館
さすがに有名な足立美術館ですので多くの観光バスと駐車場には遠方のナンバーの車が停まっていました。
この美術館は美術品もさることながら庭園の美しさがウリです。
では美しい庭園の画像をご覧ください。あまり庭園には詳しくないのでコメントはしませんが美しいという事は分かります。
本来の美術品は横山大観と魯山人を中心に展示されていました。大観の絵でコヤチンも見た事がある作品もあって嬉しくなりました。
どうしても行ってみたかった足立美術館、やはり庭園美は素晴らしかったです。季節によって表情を変えるようですので次回来る時は季節を変えて来たいと思います。
さあ次は本日最後のスポット松江市の「八重垣神社」に向かいます。
八重垣神社
足立美術館から車で30分程走ったでしょうか八重垣神社に着きます。
ここで有名なのは参拝後に神社奥の鏡の池でご縁占いができる事です。
八重垣神社鳥居、一見普通の神社のように見えます。
随神門
拝殿、まずはここでお参りします。
社務所で占い用紙を授かり鏡の池に向かいます。息子たちを占ってみたいと思います。
夫婦椿二種。
鏡の池に到着、みんな占っていますが池の遠くに沈んでいない紙があります。こんな事あるのかドキドキです。
池に浮かべて百円玉を紙の上に置きますと紙に文字が浮かび上がります。
約2分から2分30秒で沈んでくれました。池に近くで沈みましたので近くに方にご縁があるようです。
これで今日の日程は終了しました。予定は滞りなくこなす事も出来ましたし朝の内曇っていましたがその後はよく晴れてくれました。
晴れ男コヤチンが雨雲を払いとばしたってところですか。
松江しんじ湖温泉の「すいてんかく」が今日の宿泊地です。
しんじ湖温泉は高校の修学旅行でも宿泊した経験があります。宍道湖沿いの温泉です。
部屋から見る宍道湖。
部屋に露天風呂が付いている部屋にしました。風呂に入りながら宍道湖を眺められました。
夕食はこんな感じ、メインはしまね牛のすき焼きとアワビでした。
9月16日(日)
いよいよ最終日になりました。
今日のお天気は曇りだそうです。このまま雨にならないでよー
松江城の開門に合わせて8時10分頃ホテルを出ました。
松江市は観光に対して前向きで他県などから来る観光客の為に県庁職員駐車場等何箇所かを土日祝に無料開放してくれています。おもてなし駐車場というそうですがありがたい事です。
昨日の出雲大社の駐車場といい観光客の利便性を考えてくれています。素晴らしい事です。是非我々静岡県や他の都府県も可能な限り行って欲しいです。
県庁職員駐車場に車を停めて松江城内に入って行きます。
千鳥橋を渡って石段を登った所に洋館があります。
興雲館といいます。
1903年、松江市が明治天皇行幸を願って建てたものですが、天皇の行幸は実現しませんでした。皇太子(大正天皇)のご宿泊所として利用されました。
更に石段を登って松江城天守閣に到着。ちょうど開門を少し過ぎたところでした。
松江城
2015年に国宝に指定された松江城。
日本で現存する12の天守のひとつです。姫路・松本・犬山・彦根城に続く国宝指定を受けました。
この松江城も高校の修学旅行以来でした。
展示されている木製の鯱鉾が本物で木製では日本一だそうです。
最上階望楼からは松江市が眺望できます。
宍道湖もきれいに見えていました。
東側
南側
西側
北側
この後武家屋敷方面に向かいます。
松江城がこんな角度から見られました。
塩見縄手
堀川沿いに出て歩いていますと「塩見縄手」と呼ばれる通りに出ます。
かつてこの辺は中級武士の立ち並んでいた場所で中ほどに「塩見小兵衛」の屋敷があった事から塩見縄手と呼ぶようになったと言われています。
塩見縄手、日本の道百選にもなっています。
武家屋敷、8月に保存修理が終了して建物の中まで見る事が出来るようになりました。
武家屋敷。中級武士が住んでいました。
当時の様子が再現されています。
庭は特に豪華さはありません。質実剛健の気風。
母屋に対して私生活の部分。公私の区別を厳しくしていました。
小泉八雲旧宅・小泉八雲記念館
小泉八雲旧宅
八雲が5か月間セツ夫人と新婚生活を送った武家屋敷です。
書斎も再現されています。
八雲が眺めるのが好きだった庭園。
隣りの小泉八雲記念館に入りました。
小泉八雲記念館入口
小泉八雲の生涯を様々な資料から紹介しています。
苦労して生きて来られた様子がうかがえますし、日本を愛してくれていました。短い生涯でしたが太く生きぬいた様子を感じました。
焼津にも思い入れがったという事で身近に感じました。
さて最後のプランになります。堀川めぐりの舟に乗りたいと思います。
堀川めぐり
こんな舟に乗って堀川をめぐります。
舟の基地がある「ふれあい広場乗船場」は小泉八雲記念館から徒歩約5分の所にありました。
乗船まで約15分ありました。今日は天気はいいのですが暑い、水分補給があまりできていませんでしたのでいい休憩になりました。
ここから乗ります。
前を行く舟の後を進みます。
船頭さんのユーモアあふれる説明や唄を聞きながら堀川を進みます。
橋桁が低いところは屋根を下げてかがみながらやり過ごします。
カラコロ工房、旧日本銀行松江支店の建物を利用してアクセサリー小物アートお菓子つくり体験等が出来ます。
松江城も川目線で見る事が出ます。
松江城の石垣は組み方に特徴があります、強度は強いのですが守備力に欠ける弱点があったようです。
先程行った塩見縄手も堀川目線で眺められました。
この木橋のような太鼓橋が見えてきて終点です。約50分の舟旅でした。
これで松江での予定はすべて終了しました。
後は出雲空港に向かって行き、レンタカーを返すという流れです。
県庁職員駐車場まで歩いて行き出雲空港を目指します。
昨日は宍道湖の北側を走りましたが、今日は南側を走ります。今日も穏やかな宍道湖の姿を見てちょっとホッコリしてきます。
国道9号線は混む事も無く予定より早くトヨタレンタリースの出雲空港営業所着。空港ターミナルまで送っていただきました。
早めに空港に着きましたのでゆっくりお昼を食べて、土産物を最終確認して時間を過ごしていました。
14時30分、富士山静岡空港行きは予定通り出発します。
一昨日と同じグリーンの機体です。
今日は天気がいいので雲の合間から地上が見えます。
今日は妻が窓側ですのであまり真下を見る事が出来ません。
浜名湖の弁天島付近。
浜松市街、アクトタワーが目立ちます。
コヤチンの家の近所も後でパソコンで見て辛うじて分かりました。
エコパ上空
着陸間際、富士山が雲の上から見えました。
15時40分定刻に富士山静岡空港に到着しました。
かなりハードに回って来ましたので妻には大変な思いをさせてしまったかもしれません。
しかし今回遠方でしたが二人で旅行できた事は思い出になったと思います。
出雲大社もお礼が出来た事で30年来の胸のつかえがとれたような気がします。
これからもチャンスがあったら旅したいと思います。
コヤチンの家のモットーは「いける時に行く」。
前向きに予定を立てて次を目指したいと思います。