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【前川氏授業】文科省調査「教育基本法禁じる不当な支配」か 2018.3.22 毎日新聞

2018-03-22 16:06:03 | 教育 学校 家庭 いじめ
前川氏授業

文科省調査「教育基本法禁じる不当な支配」か

https://mainichi.jp/articles/20180322/k00/00m/040/044000c?utm_source=smartnews&utm_medium=ios&utm_campaign=smartnews

毎日新聞 2018年3月21日 19時34分(最終更新 3月22日 01時17分)

 
教育基本法の「不当な支配」と今回の構図
 
 
 
夜間中学などをテーマに講演する前文部科学事務次官の前川喜平さん=さいたま市浦和区で2017年10月4日午後6時45分ごろ、木村健二撮影

「可能性大」の言及 元文科相が「司法が最終的な結論」も

 文部科学省が自民党国会議員の指摘を受け、前事務次官の前川喜平氏が講師を務めた授業を調査した問題で、前川氏は「教育基本法が禁じる『不当な支配』に当たる可能性が高い」としている。この問題の背景を探ると、「戦後レジームからの脱却」を掲げた第1次安倍政権による同法改正に行き着く。【佐藤丈一】

 文科省が問題視したのは、名古屋市立中が前川氏を講師に招いた先月16日の「総合的な学習の時間」だ。自民党文科部会長の赤池誠章参院議員の問い合わせを受け、名古屋市教育委員会に「前川氏は天下り問題により辞職し、停職相当とされた経緯がある」などと説明を求める質問状をメールで送った。

 1947年制定の教育基本法は「教育は、不当な支配に服することなく」と定めている。吉田茂内閣が46年に設けた教育刷新委員会での「今回の敗戦を招いた原因はせんじ詰めれば教育の誤りにあった」(幣原喜重郎元首相)という問題意識から盛り込まれた。

 戦前は天皇が「臣民」の徳目を説いた教育勅語を足がかりに、軍部が国家主義的な教育を押しつけた。47年の衆院教育基本法案特別委員会で、旧文部省は不当な支配に関し「従来官僚とか一部の政党とか、不当な外部的な干渉によって教育の内容がゆがめられた」(辻田力調査局長)と説明。教育現場の自主性を何より重視していた。

 林芳正文科相は今のところ「必要に応じて教委に問い合わせや事実確認をするのは通常のこと」と法令上の問題はないとの立場だ。ただ、自民党でも「あんなに細かい問い合わせはダメだ。現場への圧力になる」(閣僚経験者)と疑問視する意見は強い。文科省のホームページも同法の意義に関し「党派的な不当な支配の介入があってはならない」との解説を掲載している。

 元文科官僚の寺脇研京都造形芸術大教授は「内容が法律や学習指導要領に反しているならともかく、市教委が適切と判断して認めたことを、さらに問い合わせるのは異常だ」と疑問視する。

    ◇

 第1次安倍政権下の2006年の改正では「不当な支配に服することなく」に続く規定が「国民全体に対し直接に責任を負って行われる」から「法律の定めるところにより行われる」に置き換えられた。従来は教育の政治からの中立性を保障する規定だったが、多数決による政治の力で左右される事態も予想され、「国家権力が教育内容に介入することも可能になり、抑制の歯止めが失われる」(日本弁護士連合会)と懸念が出ていた。

 このため、当時の伊吹文明文科相が国会で「不当な支配かどうかは司法で最終的な結論が出るのが日本の統治システムだ」と確認する場面もあった。

 文科省は最初に授業を問題視した自民党の池田佳隆文科部会長代理に相談し、質問を追加していた。池田氏は「安倍チルドレン」とされる衆院当選3回。一方、前川氏は加計学園問題を巡って政権への批判的なスタンスを崩していない。藤田英典共栄大教授(教育社会学)は「文科行政への政治の圧力が強まり、全体にモラルが崩れつつある印象を持つ。教育現場の専門性と良識に基づく裁量に委ねるのが基本で、外からの圧力はあってはならない」と指摘した。

 

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