本日の新宿アルタ前、枝野代表、スピーチ全文!
沢山の若者が耳を傾けていました。
書き起こしは弁護士の芦倍信三さん。
http://satlaws.web.fc2.com/edano1009.html
立憲民主党 枝野幸男代表 演説全文(10月9日新宿)
<民主主義と立憲主義>
皆さんこんばんは。明日から選挙が始まる前の晩にこうしてたくさんの皆さんが集まっている。そこに声を掛けていただいて、こうして話せることを大変うれしく思います。ありがとうございます。
民主主義って何でしょうか。権力って何でしょうか。私物化して、お友達にいい思いをさせて、おかしいじゃないかと言われても説明しなくて、捨てるはずない書類を捨ててしまったと言って、それが権力なんでしょうか。それが民主主義なんでしょうか。
権力は、国民の皆さんが持っている。この国の主権者は、国民の皆さんです。国会議員も、大臣も、総理大臣も、憲法で決められた手続で、憲法で決められた範囲の中で、皆さんの持っている権力をお預かりをしている。それが立憲主義といいます。憲法を守らない権力は、正当性がありません。正当性がない権力は、主権者の皆さんが選挙で変えるしかないんです。
守らなければならない憲法の解釈を、国民の反対の声を押し切って、全く論理的に説明がつかない説明で、勝手に変えてしまった安保法制。勝手に変えておいて今度は、憲法に自衛隊明記する。後から認めろと言っているようなもんです。おかしいじゃないですか。
民主主義というのは、リーダーが勝手に自分の価値観を国民の皆さんに押し付けるものではありません。民主主義というのは、単純な多数決ではありません。選挙でたまたま多数を取ったからといって、皆さんは全てのことを白紙委任しているんですか。
様々な課題がある。様々なテーマがある。1億3000万国民の間で、様々な声がある。本当はみんなで意見をまとめて、みんなで相談して、みんなで納得できるようにものを決めていきたい。これが民主主義なんですよ。みんなで決めるのが民主主義なんですよ。でもどうしても意見が合わない。1億3000万人いたら全員合うはずはありません。だから、みんなが納得できるように、みんなで話し合って、みんなに情報公開して、いろいろ議論を尽くして、それでも決まらないときだけ多数決で決めるんです。今多数を持っているからといって、説明をせず、反対の意見を無理やり押し切って、ろくな議論もしないで進めていくのは、民主主義じゃありません。
<暮らしと経済>
立憲主義と、本当の民主主義。この危機の中で、国民の皆さんの暮らしまで、危機に直面しているのではないでしょうか。昨日来、いろんな場面で各党党首と討論しています。安倍さんは、口を開けば、「景気は良くなった。」繰り返しています。本当にそうですか。この5年間で皆さん暮らしは良くなりましたか。ごく一部の人が、もしかするとべらぼうに儲けているのかもしれない。しかしながら、多くの皆さんが、普通の暮らしができなくなっていませんか。
僕は今53です。僕が大学生の頃、もちろん生活が苦しくて、奨学金をもらっていた同級生もいましたが、それは本当に例外的な人でした。多くの人たちが、奨学金を借りずに大学に進学できた。それが当たり前だった時代がわずか30年前にあったんですよ。学校を卒業したら、会社は選べないかもしれないけれど、就職するというのは正社員になることだ。誰もが当たり前だった時代が30年前にはあったんですよ。誰が壊したんですか。どうして壊れたんですか。当たり前の社会を取り戻しましょうよ。当たり前じゃないから少子化が進むんじゃないですか。当たり前じゃないからものが売れなくて景気が悪いんじゃないですか。
年収100万、150万。いつクビになるか分からない非正規雇用。ローン組んで自動車買えますか。誰もローン組ませてくれませんよ。自動車の売れ行きが悪くなるの当たり前じゃないですか。そんな生活で、かつかつで忙しくて、恋愛をして、家族を持って、そんな希望すら持てない若者が、いまだにたくさんいるんじゃないですか。進学したいけど、奨学金という名前の借金を背負わないといけない。だから悩んでいる若者がたくさんいるんじゃないですか。
こんな国このままにしていたら未来はあり得ない。まっとうな政治と、まっとうな社会を取り戻したいんです。
<全国からの声と立憲民主党>
政治の世界、残念ながら分かりにくい。ごたごたがいろいろありました。皆さんにも心配掛けました。でも、私は、今回立憲民主党という新しい党を立ち上げました。私の背中を押したのは、このままじゃ困る、政治何とかしろ、そういう声を全国からあげていただいた皆さんなんです。政治家の、永田町の都合でできた政党ではありません。
国民の皆さんが背中を押して、政治を動かして作った日本で初めての政党が、立憲民主党です。
だから、私たちには、これまでの古い意味での力がありません。でも私は、国民の皆さんの声に支えられた、上から押し付ける政治ではない草の根からの政治で、新しい日本の民主主義を切り開く第一歩を踏み出したいと思います。
<草の根からの政治と主役>
強い者をより強くすれば、そのうちみんな引っ張り上げられるだろうという、上からの経済政策、上からの社会政策ではない、草の根から、社会を下から支えて押し上げる。21世紀の新しいビジョンを、皆さんと一緒に作っていきたいと思っています。
作るのは、前に進むのは、私ではありません。私たちです。皆さんです。皆さんの力が政治を動かせる。一番大きく皆さんの力を発揮できる機会が、明日から22日までの間なんです。
是非皆さんの力で、上から押さえつけられるのではない、草の根から声をあげていく、みんなで作る本当の民主主義を作りましょう。暮らしを、社会を、しっかり支えて押し上げる、新しい日本の未来を切り開きましょう。私たちは、皆さんの力を背中に受けて、全力で戦います。でも主役は皆さんです。是非皆さんの力で日本の未来を切り開きましょう。
私にはあなたの力が必要です。どうぞよろしくお願い致します。一緒に頑張りましょう。ありがとうございました。
(質問)
まず一つ目。明日衆議院選挙の告示が迫っていますけれども、それに向けての決意をお願いします。
(回答)
はい。今までの政治おかしいよね。安倍さんおかしいよね。いやそれだけじゃない、政治全体おかしいよね。ちゃんと本当の民主主義を取り戻そうよと、そういう思いを持っていただいた、そんな皆さんの受け皿として、しっかりと国会の中で、そうした皆さんの声を代弁できる、それだけの力を持てる、そんな結果を出す選挙にしていきます。
(質問)
次に2点目。選挙後の首班指名についてどう対応されるか、もう決意はされてますか。
(回答)
私たちは、今までの政党では受け止めきれない声がある。受け止めてこなかった声がある。そうした皆さんに押されて、新しい党を立ち上げました。だから永田町の合従連衡には加わりません。不肖私枝野幸男が党首でありますので、私たちの仲間には、枝野幸男と書いてもらいます。どこかの党と組んだり離れたりという数合わせには加わりません。皆さんにお約束いたします。
(質問)
最後に3点目。比例の候補者の獲得の目標、お聞かせください。
(回答)
まだ1週間前党できてないですよ。まだ党ができて1週間経ってないんですよ。ほんと地元さえどうなってるか分かりません。こうして皆さんから各地で激励いただいているし、ツイッターなどでもたくさんフォローしていただいて、応援していただいていますが、選挙情勢分かりません。全員が勝てるように頑張ります。
(質問)
最後に、今ustreamで中継されていて、ここの新宿だけじゃなくて全国各地で見ている有権者の方々に一言お願いします。
(回答)
はい。民主主義の主役は皆さんです。皆さんの主権者としての力が一番大きく発揮できるのが選挙です。是非、あなたに寄り添う、あなたと同じ目線で政治をやれるのは誰なのか、そして新しい時代に向けて、右でも左でもなく、前に向かって進めるのは誰なのか、きちっと見極めていただいて、そして必ず投票に行ってください。よろしくお願いします。ありがとうございます。
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