こんな本よみましたよ

読んだ本の個人的感想を垂れ流し、勝手に★をつけます。

「「匂いの帝王」が五つ星で評価する 世界香水ガイド☆1437/ルカ・トゥリン&タニア・サンチェス  ★★★★

2012年07月23日 | その他(本)
嗅覚生理学者で香水コレクターのルカ・トゥリンさまが解説する、毒舌香水ガイド。
ルカさま個人の好みもけっこう反映されているとは思いますが、ゲラン、シャネルなどの大手ブランドから、アニックグタールなどのニッチなブランドまで227社1437点が、★1つ~★5つで評価されています。

ほんまにこの翻訳合ってるのか。。。?と思うこともちょくちょくありますが、
マツコ・デラックス的スタンス(厳しく、しかし愛情をもって)の、時に洒落のきいた批評は読んでいて面白いです。
「毒舌」とありますが、気に入った香水に関しては、個人的な体験やボトルの挿絵なども入れて絶賛してます。

香水に少しでも興味がある人であれば、けっこう楽しめるのではないかと思います。

*私は気づかずにこちらを買ってしまいましたが、第2弾である「世界香水ガイド2」というのが発売されているようなので、
購入ご検討の方がいらっしゃったら、こちらのほうがいいかもです。

青が散る/宮本輝 ★★★

2012年07月11日 | 小説
数年前まで私のNo.1小説「道頓堀川」の輝さまの「青が散る」を読んでみました。

読んでから気づきましたが、過去にも読んだことがありました。
2度目?ですが、楽しめました。

新設大学に入学した燎平。入学手続き当日にめっちゃ美人やけどなんかあかんことになりそうな魅力をもった夏子に一目惚れする。
燎平は、テニス馬鹿の金子に無理やりテニス部に加入させられる。
二人で始めたテニス部にいろんな人が加入してくる。
皮肉っぽくて自称「覇道」王の貝谷、心の病に悩む天才安藤、美人ではないのに魅力たっぷりの祐子、嫌味なプチボンボンポンクなどなど。
男はたいがい夏子を好きになるが、夏子はアカン!な恋愛に走ってしまい。。。

この作品に関しては、「爽やかな青春小説」というような文句がよく見られますが、
個人的にはわりと「どよーん」「ぐずぐず」な若者たち、という印象です。それがよいところとも思います。

ちなみに主人公の「リョウヘイ」が「燎平」であるところが個人的にはなんとなくグー!
一番好きなキャラは貝谷です。なんだかんだ言って、一番一途で意外とがんばりやで根性もあります。



最悪/奥田英朗 ★★★

2012年07月04日 | 小説
電車の中や待ち時間に読むのにうってつけ?です。

前半は、不況にあえぐ鉄工所社長の川谷、セクハラ等に悩む銀行員のみどり、チンピラの和也の3人がそれぞれ小さなことをきっかけにどんどん悪い方向へ。
「そんなこと言わなきゃいいのに、このおばか!」などはらはらしながら、とにかく全てが悪い方向に行ってしまう様を読みます。
この3人の人生が交差して以降は、もはやコメディ?的な雰囲気さえ醸し出しつつ、スピーディーに進んでいきます。
前半のくらーい感じも払拭され、たのしいです。

けっこうぶ厚めの本ですが、さくさく読めます。