こんな本よみましたよ

読んだ本の個人的感想を垂れ流し、勝手に★をつけます。

ハルカ・エイティ/姫野カオルコ ★★★★

2012年03月13日 | 小説
入院中に読めるような
疲れず、かといってうすっぺらでなく、しかも明るい気持ちになれるもの、、、
ということで思い出したのが、「ハルカ・エイティ」。

現在、80歳なのに、「イケてる女(死語。。。?)」であるハルカの小さい時~中年の物語。

ハルカは大正9年生まれ。
父親が教師だったことから、「いい子にしてなくちゃ!」とがんばる少女時代を送り、自分も小学校の教師になる。
二十歳で軍人のダイスケさんとお見合い結婚。
ハルカは、「少女」から「女」をすっとばして「妻」、そして「母」に。
ハルカは、あっけらかんと、戦争も夫の浮気も「こんなもんかな。そら、しゃあないな」と受け入れていく。
ダイスケさんの事業がうまくいかず、ハルカは幼稚園で働き始める。
すると、それまで男まさりで友人にラブレターを届けてばかりだったハルカにモテ期が到来。
ハルカが「欧米人のような美人」として大人気になる。
そして、遅まきながら、「女」である自分を体感していったり。

とまあ、こんなかんじで、ハルカ自身にいろんなことがおこる。
ハルカのまわりではいろんなことが起こる。
いろんなことを「そら、しゃあないな」とたいがいは受け入れて
あっけらかんと生活していく。
それから楽しむ。

かなりざっくりではありますが、そんなかんじの話です。

個人的にすきなところは、話のおもしろさや、ハルカのキャラクターはもちろんですが、
登場人物がみんな、人間関係に対して謙虚なかんじがするところかと思います。
人間関係は完璧にすっとしたものではなく、いろんなところにつぎはぎされながら、「維持していこう」という意志のもとに維持され、気づいたらなんかいいものっぽくなってた、というようなものなのかなあと思えます。

ちょっと「人生なんて、、、めへへ、、、」と思ったころに読むのに最適です。






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1 コメント

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入院中です(笑) (hihiro)
2012-03-16 05:50:06
おお~、ぴったりやな!
だれかが持ってきてくれるのを待つことにしよっと。
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