こんな本よみましたよ

読んだ本の個人的感想を垂れ流し、勝手に★をつけます。

「白い巨塔(5)」/山崎豊子 おたのしみ時間CP 2.40円/分 (2/2位)

2011年12月28日 | 小説
前回ご紹介した三浦しをんをきっかけに、「重そう、、、」と長年避けていた山崎豊子にチャレンジし、
TVドラマにもなった「白い巨塔」全5巻を読み終えました。

おたのしみ時間CPが三浦しをんのエッセイとあまり変わらない!なんということだ!
本の価格は、おたのしみ時間CPに基づいて決定されているのだろうか。。。
だとすると、この数値はどの本においても同じとなってしまい、発表の意味がないではないか!
でも、せっかくなので、とりあえず、5冊くらいは続けてみようと思います。

さて、「白い巨塔(5)」/山崎豊子(新潮文庫)ですが、

 読了時間:246分
 定価:590円
 おたのしみ時間CP:2.40/分 (暫定2/2位)

大学病院に勤務する2人の助教授、野望ギラギラ系の財前五郎と、研究一筋清廉潔白系の里見を中心に、大学病院のどろどろが描かれていますが、なんといっても山崎豊子の取材力に脱帽です。

全5巻を読み終えた私は、レントゲン写真さえ見れば、早期の噴門癌を発見できる勢いです。

それほどまでに、まずは医学的記述が詳細です(たぶん)。
さらに、臨床的な事柄だけでなく、本作品では、大学病院内での権力抗争、地元の医師会、医療裁判、大阪の生地問屋事情、などなど、普段は接することのない分野の詳細が記述されています。

山崎豊子はもしや元医者OR弁護士OR問屋?という疑問がわきましたが、
なるほど、新聞記者出身の作家さんということでした。
その取材のプロをもって、あとがきに「書き甲斐があった」というこの作品。恐ろしいです。

また、各キャラクターが大変魅力的です。
TVドラマ放送時(2003年)は、幼さゆえに、財前を「悪い奴!」と目の敵?にしていた私ではありますが、
約10年たって彼の魅力に気づかされました!
どんな手段を使ってでも野望を実現し自信満々にみえつつも、どこかまぬけ&小心者&実は母親思い。すてきです。
それから個人的には、成金の舅財前又一のぬらぬら感にも愛嬌を感じます。

読後は、それぞれ形は違うけれども、財前&里見他医師たちがもつ一途さに感化され、仕事への熱意が高まること間違いなしです。

次は別の作家さんのものを読もうと思っていましたが、山崎豊子の「大地の子」にチャレンジしたいと思います(本日ブックオフにて入手済み)。
















「人生激場」三浦しをん おたのしみ時間CP 2.4円/分

2011年12月21日 | 小説
さて、いつまで続くかわかりませんが、本についてのブログをはじめてみましょう。

ぼちぼち本を読んでいるので、せっかくなので、一方的に超個人的感想を世界に向けて発表してみましょう!

それだけではなんなので、合わせて、おたのしみ時間CPも発表してみましょう!

おたのしみ時間CP=読むのにかかった時間(分)÷定価(税抜)

すなわち、その本で、1分という時間をつぶすのに、いくらかかるか、ということがわかるのです!

記念すべき第1回は、「人生激場」(三浦しをん)

読了時間:198分
定価:476円
おたのしみ時間CP:2.4円/分 (暫定1/1位)

正直なところ、この本について、というよりも、三浦しをんについての超個人的感想を述べたい!

「変な名前」と思って食わず嫌いしていましたが、彼女は喜びを伝える天才です。

彼女が何かのすばらしさについて書いた文章を読むと、自分も体験しないではおられなくなります。

「乙女なげやり」を読んで、「白い巨塔」の小説をよむのと並行してTVドラマ(唐沢くん版)のDVDを見ずにはおれませんでした。
「風が強く吹いている」を読んで、ランニングを始めずにはおれませんでした。(2回で終了しましたが。。。)
「格闘する者に○」でマニキュアを買わずにはおれませんでした。

他方、彼女はわかりあえなさを描く天才です。
登場人物は、互いに理解しあえない、でも、関わることをやめない。
まさに現実的なラインにおける、人類のあるべき姿!

また、本のタッチが全然違うので、三浦しをんばかり続けて読んでも飽きがきません。

わたしが読んだものを目的別に分類すると、

とにかく気楽に吹き出したい:「乙女なげやり」「桃色トワイライト」「人生激場」

のほほんとしつつも、人間について考えたい、けど明るい気持ちになりたい:「格闘する者に○」、「まほろ駅前多田便利軒」

人というものの強さを感じたい:「風が強く吹いている」

「白夜行」がすき:「光」

タイトルが素敵:「私が語りはじめた彼は」

なかなか感想を書くのは難しいですね。

取り急ぎ、今回は以上です。