こんな本よみましたよ

読んだ本の個人的感想を垂れ流し、勝手に★をつけます。

【漫画】「自虐の詩」/業田良家

2012年11月02日 | 映画
4コママンガで、ブサイクで「不幸」な幸恵を中心に描かれています。
幸恵は今、元ヤクザで今は無職、一日中ぐーたらしていてラーメン屋で幸恵がかせいだお金をひったくっては競馬に酒に、、、というような男イサオと暮らしているます。
みんなから「あんなひどい男とは別れろ」と言われますが、幸恵はイサオが大好きなのでけっこう幸せです。

文庫で上巻、下巻の全2巻です。
上巻は主に幸恵とイサオの今の日常を描いていて、よくよく考えるとかなりひどいことをされているのですが、
とてもほっこりとした気持ちになります。

下巻では、幸恵の不幸(と言ってしまっていいと思うのですけど、どうでしょうか・・・?)な子供時代、学生時代からイサオとの出会い等々が描かれています。
のんべえで借金まみれの父、小さいころからのアルバイト、貧乏ブサイクゆえのいじめ、同じ境遇の友人熊本さん、
上京してからはいつのまにかヤク中、売春。。。

と書くとかなり重いのでは、と感じるかもしれませんが、4コママンガだからなのか、そんなに暗い気持ちにはなりませんし、そこここに心あたたまる?エピソードも挿入されているので、大丈夫です。

とにかく、最後の4コマが感動的で「生きててもいい!生きててもいい!」(※決して「死にたい!」といつも思っているわけではありません)という気持ちになります。

上巻などはけっこうゆるいのですが、ちゃんと上巻下巻とよまないと最後の4コマでぐっとこないので、読もうと心を決められた方は途中でほうりなげず、がんばって上下巻通して読まれることをおすすめ致します!


私は未見ですが、映画もあります。(DVD出てます。)
http://www.jigyaku.com/index.html

【漫画】「竜の眠る星」/清水玲子 ★★★★

2012年11月01日 | 漫画
画がきれい!せつない!とにかくせつない!

NYに住むものすごい能力を持ってる点以外はすごく人間的なロボット探偵のジャックとエレナが、
依頼を受けて惑星「竜王星」へ。

依頼者はある国の王女(まだ少女)で、敵国の王を暗殺してほしい、と言う。

しかし、そこにはもろもろせつない事情が。。。!

とにかくみんな相手のことを思っているのに、すれちがいすぎる!

個人的に一番ぐっときたのは、女王がもろもろの事情から地下の囚人用の死体置き場からある人の遺体をあるところに移動させるシーンです。

ラスト1/5くらいは、ところかまわず落涙必至です。

清水さまの漫画は子供のころに「輝夜姫」というのを読んだことがあったように思います。
これもすごく画がきれいで話もおもしろかったような気がします。

そして最近思うのですが、アイドル曲って意外と詩的な歌詞が多いですね!






「光媒の花」/道尾秀介 ★

2012年11月01日 | 小説
全6章の連作群像劇、ということですが、2章目の途中で挫折しました。

道尾さまの作品は「カラスの親指」を以前読みました。

それと同様で(1章目についてだけですが)手品っぽいです。
読む人の視点をあるところに向けさせておいて、「でも実はそっちじゃありませんでしたー!」という感じです。

ですが、殺人の動機が安易というか、あなたもそれしか考えられへんのんかい!と個人的にはやや不快な思いです!