こんな本よみましたよ

読んだ本の個人的感想を垂れ流し、勝手に★をつけます。

必死のパッチ/桂雀々 ★★

2012年03月30日 | エッセイ(本)
理由は忘れてしまいましたが、「必死のパッチ」という言葉を検索していて出会った1冊。

桂雀々さまの自叙伝。
母に、つづいて父に捨てられ、12歳で一人生活に。
電気もガスも止められ、ごきぶりが這いまわる。借金とりのおじさまがたが毎夜父親を探して現れる。もちろんお金もない。
そんな生活の中、孤独も不安も忘れさせてくれ、いろんな意味で自分を生かしてくれたもの、それが落語だった、、、!
というような話です。

「めっちゃかわいそう!」な子供時代が、心の中の冷静なツッコミとともにおもしろく語られています。
文章自体はきわめて普通なので本としてのおもしろさはいまいちですが、雀々少年さまにおこったことのお話を聞くのはおもしろいです。
オトンがほんまにアカン!
読んでる最中の大半は、「めっちゃかわいそうやな」と「まわりの人、いいひとやな」という気持ちで占められますが、
やはり落語にめざめるあたりは、いきいきとしてきてよいです。

文章量が少なく、単行本(という高価なもの)なのに、すぐに読めてしまうところが難。
ので、星2つ。

「僕に踏まれた町と僕が踏まれた町」/中島らも ★★★★★

2012年01月26日 | エッセイ(本)
とにかく顔がめっちゃすき。

とにかく中島らもの顔がめっちゃ好きです。

豊子さまショックから抜け切れないまま、高校生くらいのときに何度かヨンだ、中島らもさまのエッセイを再読してみました。

らもさまの本はけっこう読みましたが、これが一番好きです。

前半は中学~高校時代について書かれており、明るいです。おもろいです。
後半は受験~大学時代について書かれており、暗いです。気がめいることもありますが、顔が好みなのでかまいません。

一番笑ったのは、らもさまが中学時代に結成していたバンド(というかロックデュオ?)の相方が、
ある曲を「短調で歌う」とき、メロディーそのままに、悲しい顔をして歌う、という場面。
こう書くとそんなに面白くないかもしれませんが、らもさまの手腕によって、大変笑えるお話になってます。

それから、ギターのコードFを弾けない相方が、曲にFが登場するところだけ、「イエーイ!」と言う場面。

このように、
らもさまのロックデュオバンド「ごねさらせ」(「死んでしまえ」の意味、らしい)は、
2人あわせても弾けるコードが4つ、よってオリジナル曲のみ、ごまかし用の小細工多数、です。
あれ、どっかできいたことある話。。。
あ!私がやってるバンドとほぼ同じ状況や!

思春期にヨンだ本の影響というのはおそろしいものです。

また、後半で心にのこっているのは(「心に残っているのは」て、昔、読書感想文でよく使った!)
どんな話の流れやったかは忘れましたが、
人生たいがいつらい、けど何十年かに1回、ものすごいすばらしいことがあったらOK!
というようなところです。

「人生たいがいつらい」というほどつらいこともなく、だらだらと生きていますが、
こんだけ人生を長い目で?見られたら最強!と思いました。

以上、星5つつけるところまでではないですが、すでに数回読んでしまっているので(なにより顔がめっちゃ好きなわけやし)、
本作品、星5つ(何度も読み返すこと確実な、本・オブ・マイライフ!)

本の画像を入れてみたものの、なんか小さい、、、。