こんな本よみましたよ

読んだ本の個人的感想を垂れ流し、勝手に★をつけます。

舟を編む/三浦しをん ★★★★

2012年08月06日 | 小説
本屋大賞第1位に選ばれたしをん様の最新作を母に借りて読みました。

出版社で自分の世界に入り過ぎる挙動不審者として変人あつかいされているが、実は言葉のセンス抜群の馬締(まじめ)さんは新しい国語辞典「大渡海」の編纂メンバーとして辞書編集部に。辞書に命をかける松本先生や荒木、チャラ男の西岡、無口だが母性あふれる佐々木さん、新人さんなどとともに十数年の年月をかけて「大渡海」に取り組む。上からの横やりや人員不足、謎のミスなど問題がつぎからつぎへ。果たして「大渡海」完成なるか。。。

というようなお話。

森見さまのような剽軽でかるいタッチで、各人物の背景も描かれない部分が多く、ややファンタジックな印象で、
言葉に対する愛と希望に満ち満ちています。
本文中に、「大渡海」を、読んだ人が勇気づけられるような辞書にしよう、というようなくだりがありますが、
まさに本作は読んだ人を勇気づけてくれ、「言葉は絶対に必要だ」と言い切ってくれます。
なんとなく勇気がわいてきますネー!
朝日新聞?のCMで、「ことばの力を信じている」というコピーのものがありましたが、そんなかんじの作品です。

本作はさらに映画化が決定しているようです。来年4月13日公開。
主人公の馬締さん役に松田龍平さん(カッコイイ!)、その恋人役の林香具矢役に宮崎あおいさんが決定しているようです。
香具矢さんは小説中では辞書編集にはほぼ関係のない、馬締さんの下宿先の大家さんの孫娘で、一本気な料理人なのですが、これを宮崎あおいさんが、ということになると、ちょっと小説とは違った内容なのでしょうか??はて。
監督は『川の底からこんにちは』の石川裕也監督。(こちらの映画も満島ひかり主演でとてもおもしろいです)