【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

公明党議員のあるべき姿見せた平木大作さん、「議事録を配って交流したいので大臣の答弁を」

2015年01月14日 12時22分17秒 | 第188特別国会(2014年12月)

[画像]平木大作・公明党参議院議員、参議院農林水産委員会、2015年1月14日(水)、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 2015年1月14日(水)の参議院農林水産委員会の閉会中審査で、公明党の平木大作さんが公明党らしさをみせる場面がありました。

 この日は畜産価格に関する閉会中審査で、2015年の参議院初審議となりました。

 TPP交渉に関する質問の中で、平木さんは

 「次に現場に行くときに、議事録を配りながら酪農家のみなさんと交流したいので、大臣のメッセージをいただきたい」と語りました。

 これに対して、西川公也農相は

 「TPPについて、みなさんともっと情報を共有して議論をしたいところですが、TPP交渉参加国には秘密保持契約があり、決まってから4年間公表できないことになっています」としたうえで、「事前にお知らせできることがあれば、農家にお示ししたい」と語りました。

 実は、筆者は、公明新聞2015年1月11日日曜版の1面の特別対談で、山口那津男代表が、「国会議員と話すのは初めてです」という新成人の男女のうち、女性に対して次のように答えた場面が印象に残っていました。

小谷 そうなんですか!?では、政治家にとって大切にするべきことは、どんなことでしょうか。

 山口 議員になった直後に先輩議員から「議員は議会での質問が命だ」と教えられました。公明党には「大衆とともに」の立党精神があります。国民が何を悩み、希望しているか、何が課題かを現場でつかみ、質問する。その裏付けがある主張こそが大臣や官僚を動かすからです」

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 私自身、下野後2年間の民主党が、代表・幹事長がそろって全国行脚にまわり、国会をないがしろにしていることに憤慨しておりました。例えば、昨年2月には、福島県の党大会から返った翌朝からさっそく代表自ら衆議院予算委員会に登場して、補正予算のうち、3・6兆円の執行停止を首相から答弁として勝ち取りました。ところがこれは変な話で、本予算の初日に執行停止を勝ち取るならば、なぜ、補正予算の審査で、組み替え動議すら出さずに、採決に応じたのでしょうか。あるいは、「一定の目に見える成果」という公約を達成するために、前の代表は苦労したのですが、労働者派遣法改正法案を付託すらさせずに廃案に追い込んだことを、なぜ「成果」にしなかったのでしょうか。これはひとえに、国会を軽視しているからです。だから、落選したのです。

 ◇

 例えば、私は義務教育における教科書の無償配布に反対です。OECDで無償配布しているのは日本とイタリアだけです。アメリカのように教室貸し出しにして、百科事典のような豪華な教科書にして、必ず教室という、時間と空間の限定の中で頭に入れるようにすべきです。しかし、この教科書無償配布は、公明党1期生の柏原ヤス参議院議員の本会議質問に対する答弁である、ということを知っているから、正面切って、廃止論を主張していません。

 平木大作さんは、全国比例ですが、東京重点だったようで、ポスターはよく見ました。名前もいいですね。

 参議院公明党は魚住裕一郎会長、荒木清寛政審会長のように温和な人もいる一方、平和の党の看板を降ろしかねない暴挙にでるような幹事長(埼玉選出)も約1名いて、たいへん混乱しています。

 しかし、平木大作さんの公明党議員らしい発言に新鮮さを感じました。公明党51年目のスタートです。



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