【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

裏金・闇金政党・自民党総裁の政倫審開催へ歴史的局面、中曽根康隆「出生減で自衛官集まるか心配」「硫黄島でがんばっている自衛官を見て、こういった状況に身を投じてくれることのありがたさを感じた」

2024年02月28日 17時54分00秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
 うるう年ですから、あすは2月29日(木)、あさってが3月1日(金)です。

 国会はあすあさって、岸田文雄さんら自民党有力衆議院議員がフルオープンの政治倫理審査会で枝野幸男さんらの質問に答えることになりました。議会政治史に残る局面となりました。次の第50回衆院選のみならず、「2000年以降の清和会支配」のみならず、もっと大きい国政の枠組の流動化につながるかもしれません。テレビショーにかえた田中真紀子さんは2か月後に議員辞職に追い込まれましたが、10年後に3度目の大臣をいとめました。そこまで芸達者ではない自民党男性コミュ力議員たちの、党内外の感想戦が注目されます。

【衆議院予算委員会 きょう令和6年2024年2月28日(水)】

 「令和6年度予算案」は17日目で、分科会2日目。解散後3度目の予算審議ですから、例年より希望が少なかったり、写真を撮られたくない裏金議員が避けたりしたので、午後12時から午後1時半までの時間帯に8分科会とも散会しました。

 第一分科会。中曽根康弘元首相の孫、中曽根康隆議員は在職6年で、中曽根内閣の渡辺大蔵大臣の秘書官・伊吹文明さんらが集った志帥会の解散の憂き目にあいました。

 前日、厚労省がきょねんの出生数が75・8万人にとどまったと発表しました。中曽根さんは「それでは次の質問に移りますちょっと違う切り口から、人口減少について考えたい。防衛の観点から、質問させていただきます」と語り、タカ派のイメージが強かった祖父の影響と防衛大臣政務官をつとめた経験をまじえて質問しました。

 中曽根さんは「人口減少の影響というのは、平和にもかなり影響を及ぼすことになります。すなわち、自衛官不足であります」とし「岸田政権においてGDP比2%、5年で43兆円の予算をいかに活用していくかがポイントになってくる。こういうときに、どんなに装備を充実させても、運用する人がいないといけない。結局は、自衛官こそが、暴力そのものであります。この自衛官が今不足をしているわけであります。さらに新領域と言われる従来とは違うですね、宇宙サイバー電磁波という領域で、より人が必要になる。自衛官の増員が必要になると言われている状況において、どうやって担い手を確保していくのか。民間は、働き方が変わって、これから賃金も上がっていく。自衛官の働き方また処遇こういったものは、人を採るに足るような魅力的な職場になっているか、こういったことも踏まえてですね、政府がこの危機をどのように捉えているか、また具体的にどういった政策を持って自衛官を確保しようとしているのか、お伺いしたいと思います」と述べました。政府は「先生ご指摘の通りでございます」「とくに給与面の処遇に関しましては、令和6年度予算におきまして、自衛官の厳しい任務や勤務環境の特性を踏まえた手当を新設拡充する経費を計上させていただいている」「諸外国の軍人の給与制度のこういったものを調査も進めている」「これまで別々に行っていた募集活動を一体となって自衛隊フレンドシップキャンペーンを実施した」などと答弁しました。

 中曽根さんは答弁を受けて「私もですね、政務官時代に潜水艦の乗組員と話したり、硫黄島で頑張っている自衛官たちと話したり、灼熱のジブチで頑張って皆さんと話したり、いろいろしてるとですね、やはりこういった状況に身を投じてくれることのありがたさというのものすごく感じました」と非常にずれた発言をしました。「硫黄島で頑張っている自衛官たち」というときに中曽根政務官は謎の一人笑いをしていましたが、硫黄島の陸自官は笑えるような状況でしょうが、筆者は目の当たりにしたことがないので分かりません。

 ジェンダー平等がいわれていますが、前回の群馬1区では現職の尾身朝子さんがはじき出されて、中曽根さんが公認されました。地元の有権者もこれでは判断のしようがありません。私の調査では、世襲議員で東大法学部卒は尾身女史ら合計2議員しかいないと思います。こういうのも、志帥会・二階俊博幹事長の裏金(派閥パー券還元)や闇金(政務活動費)で闇に葬られているのではないかと感じます。それを読者からジャーナリストだから暴けと言われても、お金は無色透明なので無理です。なお、おととし9月6日付記事で、ガーシー参議院議員から中曽根さんが暴露を予告されたと報じましたが、私は当初から着衣の男女4名の集合写真に過ぎず「現段階で破廉恥極まりないふるまいやみだらな交わりを第三者が確認できる内容ではありません」と断定的に書いています。

 政治に対する国民の信頼をめぐってガーシー議員除名 との比較考量というのも、政治倫理綱領をめぐる政倫審の審査の一つの物差しとなるかもしれません。

【衆議院財務金融委員会 同日】
 「所得税法改正案」(213閣法1号)の2巡目後半で野党質疑。次回は公報。

【衆議院政治倫理審査会幹事会 同日】
 きのうは流会、きょうは開催されました。丹羽秀樹、寺田学両筆頭幹事の動きが連日報道されています。

●参議院は本会議、憲法審査会とも開催されませんでした。参議院はあすもありません。

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