【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

[6月7日]津村啓介さんの「日米地位協定の航空法特例法は日米合同委員会だけでなく国会で審議したのか」に外務省・国交省が混乱し、自民党委員長が流会を宣言、参議院では成年後見と特別養子縁組が成立

2019年06月07日 22時18分25秒 | 第198回通常国会2019年1月、改元、参院選へ激闘
[写真]米軍の赤坂プレスセンター(中央)と衆議院赤坂議員宿舎(右奥)、ことし2019年1月、六本木ヒルズの屋内上層階から宮崎信行が撮影、文字は加筆。

 津村啓介さんが日米地位協定と日航123便事故の真相究明の闇に迫ろうとしまいしたが、航空法特例法の日米合同委員会の合意文書について、外務副大臣と国土交通大臣が答弁で混乱。与党も呆れて、流会となりました。

 参議院本会議では安倍晋三首相出席のもと、防衛計画の大綱と中期防衛力整備計画の質疑。2014年解釈改憲と2015年ガイドライン・戦争法による、「切れ目のない有事」での日米軍の混然一体化が浮き彫りになりました。

【衆議院国土交通委員会 令和元年2019年6月7日(金)】

 津村啓介さんが、日航123便の闇に迫ろうと意気込みましたが、日米地位協定に基づく航空法特例法をめぐって、外務副大臣と石井啓一国土交通大臣の答弁んが混乱。

 津村さんは、横田空域を横田基地が管制するとした、日米地位協定の6条にもとづく昭和50年1975年「航空交通管制合意」について、外務省北米局長らが日米合同委員会で審議したが、国会で審議したのかと質問。外務副大臣は質問通告が無かったと不誠実な答弁。津村さんが外務省ホームページに載っていると指摘すると、航空法特例法を所管している国土交通大臣が場の空気を読んで挙手。「公表されているものは全文では無い」と語り、混乱。

 自民党の谷公一委員長が休憩を宣言しました。その後、両省とも委員室近くで協議しましたが、今日中の立て直しは難しく、谷委員長が再開したうえで、流会を宣言しました。月曜日に筆頭理事どうしが協議しますが、津村さんの途中の時間から立て直しになる見通し。

 きょうの写真のように、米軍単独で管制する「赤坂プレスセンター」は衆議院赤坂議員宿舎、TBS、首相官邸の至近距離。かりにMV22オスプレイが制御不能になったら、航空法特例法のまま、その空域をさまようことになります。ドローンで悪ふざけどころのさわぎでありません。

 議題は「航空法及び運輸安全委員会設置法改正案」(198閣法43号参先議)でした。

【参議院本会議 同日】

 まず政府報告「きょねん2018年の防衛大綱と中期防」がありました。答弁には、安倍晋三首相も参加しました。立憲の白真勲さんは再質問。理解不足の質問者もいましたが、日米の混然一体とした切れ目のない「有事」を感じさせました。一方、よくもわるくも実績ゼロが続く「防衛装備移転3原則」については、首相は継続を強調するていどにとどまりました。

 そして国会同意人事。

 「独占禁止法改正案」(198閣法44号)が宮腰光寛担当大臣から趣旨説明され、代表質問がありました。

 採決。

 「改正公共工事品確法」(198衆法11号)は投票総数223、賛成223、反対0の全会一致で可決し、成立しました。

 「成年後見人の権利の制限の適正化法」(196閣法56号)は投票総数223、賛成223、反対0で、政府原案の衆議院修正通りに可決することにして、成立しました。秋の臨時国会で唯一継続となっていた閣法。遅れたことで、一部の改正条項の施行日を手直ししました。

 「改正障害者雇用促進法」(198閣法53号)は投票総数223、賛成223、反対0の全会一致で可決し、成立しました。

 「特別養子縁組を拡大する改正民法」(198閣法51号)は投票総数223、賛成208、反対15の賛成多数で可決し、成立しました。

【衆議院環境委員会 同日】

 「愛玩動物看護師法案」(198衆法 号)が起草され、可決されました。

 立憲の生方幸夫さんが張り切っています。千葉県には野田佳彦さんもいますが、立憲の生方さんが張り切っているようです。

 9年前の通常国会で今ごろの時期に、衆議院外務委員会が突如開催中止となり、委員の生方幸夫さんが指定された与党・民主党の両院議員総会会場に向かう途中、岡田克也外相(当時)から「鳩山由紀夫首相はやめるぞ!」と言われました。岡田外相から首相がやめると宣言された初めての議員となった生方さん。それにしても、第1次安倍晋三首相も衆議院本会議直前にやめましたが、これは記者会見。衆議院の委員会開催直前に、民主党両院議員総会を開いた、小沢一郎幹事長・山岡賢次国対委員長は、自民党・公明党・共産党などの野党に対して失礼すぎますよね。育ちの悪さは隠せないとはこのことです。こういうことをしていたら、政権から転落するのは当たり前です。

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