衆参ねじれ解消後、初めての通常国会ですが、参議院民主党(民主党・新緑風会)の質問が、少し政府の揚げ足取り、悪態つきが多いように感じられ、心配しております。とくに先週はひどかった。やはり、元大臣、元政務官としては、下野しても役人との付き合いは続いている。また、衆議院と同じ参考人を呼んで、同じ質問をすることが多すぎます。野党でしかも参議院なんだから、もっと時間軸が長く、立体的で、そして、良い意味で無責任な議論を展開しなければ、「新緑風会」とはいえないと考えます。
【2014年4月7日(月)参議院決算委員会】
参議院決算委員会は、省別審査に入りました。平成23・24年度決算の厚生労働、文部科学両省の省別審査。通例、月曜日の午後1時から始まっていましたが、今週は月曜日午前10時から開議。「働きます国会」が続きます。
私は、「参議院決算委員会の省別審査から政局が動くことはない」との考えで、こういうときは、議員会館を回る時間にあてていました。きょうは久しぶりの省別審査なので、冒頭だけ聞いて出かけようかと思ったのですが、大変興味深い質問がありました。
参議院決算委員会というと、社民党の又市征治さんが初当選以来、13通常国会連続で、決算委員をしています。一方、二大政党は新人が大量に当選すると、第2種常任委員会は決算委員会に配属させて、省別審査のなかから、興味ある省庁を探していくというトレーニングコースを敷いています。
とはいえ、参議院民主党の新人は5名(元衆院議員)のみ。
元外務大臣政務官の風間直樹さんが質問に立ち、「私は4回目の決算委員です」 と胸を張りました。おそらく本人の希望での配属と考えられます。
「田村大臣初めまして」と田村憲久厚労大臣(衆自民党)にあいさいつし、「2010年5月17日(月)の当委員会での私の議事録をみてください」としました。当時は、民主党政権で、鳩山首相、長妻厚労相、細川副大臣の時代です。私はこれを知らず、議員会館周りをしていたのだろうと思います。
そこで、風間さんは次のように語っています。
[国会会議録データーベースから抜粋引用はじめ]
○風間直樹君 今日は、高齢・障害者雇用支援機構について、これまでも何度かこの場で質疑をしてまいりましたが、言わば集大成という場になりますので、質問をさせていただきます。
昨年、政権交代をいたしまして私ども与党になりましたが、今日は気持ちとしては野党時代に戻ったような気持ちで私自身質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。(略)
私は、率直に申しまして、これほどまでの苦悩を政務三役に強いた機構と協会に対しては非常に激しい憤りを持っております。その責任を、今日、理事長にお越しをいただいておりますが、理事長には真正面から受け止めていただきたい。そして、この後の私の質問にあなたの誠意を懸けて答えていただきたい。これが野党議員に戻った気分で質問をするという意味であります。(略)
○参考人(戸苅利和君) 最終責任は私ということですので、今後の高齢者、障害者に関する委託業務が適正に行われ、かつ不適切な経理のないよう、適正な経理処理がなされるように万全を期していくということで責任を果たしてまいりたいというふうに考えております。(略)
○風間直樹君 この件をめぐっては、本当に毎晩深夜まで大臣もそして副大臣も政務官も悩んでいらっしゃいました。今、細川副大臣から御答弁いただいた言葉に、私はその苦悩の深さを改めて感じた次第であります。
厚労省政務三役におかれまして、先ほど私が求めた戸苅理事長の辞任、このことを検討いただきますよう再度求めまして、私の質疑を終わらせていただきます。
[引用おわり]
風間さんによると、この質疑によって、戸苅利和JEED理事長は辞任し、現在の民間出資の理事長に交代したそうです。戸苅前理事長について、風間さんは「労働省採用から厚生労働事務次官になった、労働局のドンのような存在で、不正を繰り返してきたJEED高障機構を我が物顔のように扱ってきた」と厳しく批判しました。
そのうえで、風間さんの結論は、
「JEED高障機構は廃止すべきだ」
あたかも、与党期に人気があった蓮舫さんの仕分けのようにきっぱりと「廃止」を宣言しました。
民主党の第1次与党期に長妻大臣、細川律夫副大臣らを「毎晩深夜まで悩ませた」JEED高障機構など第2次与党期のまえに、雑草を刈るように、廃止してしまえばいい。組織よりも人間が生きる日本へ。 それが自民党メインストリームから自分の意思で、民主党員に転じた、風間さんや私の気持ちです。失うものが怖い、民主党初当選、社会党初当選のみなさんの失うもの、など私たちから見れば大したことではありません。国益、国民益を考えながら生きていると、怖いものはありません。
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