[画像]踊る、文部科学省事務首脳、3列目の右から2人目が、前川喜平前事務次官(当時は初等中等教育局長)、YouTubeのAKB48公式チャンネル内の動画「トビタテフォーチュンクッキー留学JAPANバージョン」から筆者・宮崎信行がキャプチャ。
画像はどうしても出したかっただけで、前川さんら文部科学省職員を貶める意図はまったくありません。どうしても、これにしたかったんです。
【衆議院予算委員会 平成29年2017年2月7日(火)】
「平成29年度予算案」の審議は6日目で、そのうち、集中審議はきょうが1日目となりました。
タイトルは「公務員の再就職の在り方と行政改革について」。
文部科学省の吉田元高等教育局長が安保国会延長中の8月に退職し、10月に学校法人早稲田大学に再就職したことが、再就職等監理委員会から指摘されました。きょうの集中審議に向けた、野党側は調査結果を要求し、きのう、文科省が詳細な中間報告をまとめ、きょう付けの新聞各紙でも1面トップで報じられました。
委員会では、今国会召集前日に辞任した、前事務次官の前川喜平さんと、改正国家公務員法施行から先月までの、歴代の内閣官房人事課長が、「参考人」の立場で出席しました。これまでの審議で野党が政府参考人として呼び出した元人事課長が、現在の局長の立場としてしか答弁できないとしたことに配慮したのでしょう。
自民党の牧原秀樹さんの質問に答え、前川さんは「再就職規制の違反と情報隠しをお詫びしたい」としました。この後、歴代人事課長のときわさん、はくいさん、ふじわらさん、とよおかさん、らが順に謝罪と認識を述べました。
対象とされた、吉田前教授は出席しませんでした。天下りの結節点とされるOBは出席しました。閣僚からは、人事課長経験者による人事マフィアのようなものがあったと調査結果の報告がありました。安倍晋三首相は「65歳を超えても働ける改革が必要だ」としました。
共産党の宮本岳志さんは、学校法人に対する私学助成金の割合は下がっていると強調。「天下りを大学側が喜んで受け入れる構図がある」と語り、人口減少ジリ貧局面での大学運営の厳しさに配慮しました。
宮本さんは、スーパーグローバル大学の助成金で、早稲田大学の補助金が100億円で、2位の九州大学の83億円などを大きく引き離していると語りました。その一方、宮本さんは「早稲田大学政治経済学部は授業料が(年)4万1000円上がった」と話し、教育をめぐる資金配分の見直しを求めました。
日本維新の会の浦野靖人さんは「早稲田大学は1882年に政治経済学部が創立した名門だ」としました。
早稲田大学では、政治経済学部が看板学部とされ、建制順にもとづき、いかなる場面でも「政治経済学部政治学科」から並ぶことになっています。ところが総長(学校法人理事長)は、ここ30年間、1代置きに法学部長が就く法学部支配が続いています。バブル期の西原春夫総長、その後の、文学部の小山宙丸総長、法学部の奥島総長、理工学部の白井総長、法学部の鎌田薫総長。私は白井総長の時に、関係者に「白井総長は法学部の神輿ではないのか」と聞いたら「白井総長は理工学部出身だから産学連携で寄付金を集める力がある」と言われて、納得しました。ところが、4期8年経ったら、やはり法学部長が総長になったので、そういった理工学部の力も取り込んだ支配が続いているのでしょう。
この間、時間貸しをしていた第二学生会館、政治経済学部の事務所がある3号館、30年前に作ったばかりの百周年記念会堂などが、次々取り壊され新しい建物となりました。昨秋に行った際も、大隈講堂の脇で工事をしており、大学界のサグラダファミリアと化しています。このお金がどう回っているのか。学校法人は会計法の対象外ですから、入札は不要。発注しているゼネコンは違う会社を使っているようです。
こうして、昨年話題となった保育所(厚労省、社会福祉法人など)は足りず、大学(文部科学省、学校法人など)は余る。いびつな国となりました。早稲田大学の学生とは、ここ25年間ほど継続して会いますが、別に時代と関係なく、学生はなにも変わらないと感じています。
あと、関係ないですけど、上の画像の「トビタテ留学」キャンペーンで、フランスに留学していた女性筑波大学生が行方不明(おそらく逝去)となっています。優秀な学生を国全体で守ろうという気概を、国家国民は持ちたいものです。
話は戻って、きょうの審議では自民党、公明党とも、閣僚ではない文科省の事務方を叩いて、政権批判をかわそうとの思惑が見え隠れし、世論の動向が気になるところです。あまり世論はこの問題に関心を持っていないように感じますが、2月の予算審議の焦点となりそうです。
衆議院では5年ほどやめていた場内協議が増え、たびたび速記が中断しました。今月、基本的質疑で金田法相の答弁をめぐって度々止まったことから、止まるのが常態化しつつあります。きょうは浜田靖一委員長も「テレビが入っているんだから」と本音を漏らす姿も見られました。昨日の一般的質疑では午前の部が午後12時31分頃まで続きました。28年ぶりに自民党が衆参単独過半数を持つ予算審議なので、与党としては止めながら確実な成立を期すものと思われます。野党は「止め男」「止め女」が頑張るしかないようです。
だいぶ止まりましたが、審議は午後5時10分頃に終わり、散会しました。
あすは午前9時から。
【参議院 平成29年2017年2月7日(火)】
ありませんでした。
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(C)2017 宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki
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