さちよ

さちよ

  入梅です。

2011年05月28日 | Weblog
  今年は例年より早い、入梅となりましたね。
  新築中の現場も、なんとか梅雨前に囲うことができて、一安心。屋根も
  
  こんな感じで葺きあがりました!
  ガルバリウム鋼板という板金で、瓦やカラーベストの屋根よりも
  格段に軽くて雨漏りのリスクも非常に少ないことから、とても人気のある
  材料です。ただ、気をつけなくてはならないのが、「音」と「熱」の問題。
  板金なので、太陽の熱で熱くなりやすいですし、表面に当たる雨音も
  パチパチ、バラバラと音がします。
  ↓これが一般的に屋根に葺く、板金の断面。
  
  建物のことを考えると、板金屋根ははずせない。ではどうしよう。
  出した答えが、
  
  この材料を使うこと。これは屋根材の断面です。
  板金(ガルバリウム鋼板)の下に白いものが見えますね。これは耐熱の
  発砲ポリスチレンにアルミ蒸着紙を接着したものです。
  これにより、断熱性と遮音性を向上させた製品です。
  当初の予算より、オーバーしてしまうのですが、これで決定しました。

  ちなみに、イシヤマ展示場の屋根は、前出の板金単板で葺いています。
  そして
  
  こんな感じで、天井裏が無いため、ダイレクトに屋根の音が入ってきます。
  で、実際住んでみてどうか?
  やはり音がします。雨足が強い雨だと、あ、雨が降ってきたな~って外を
  見なくてもわかるくらい。でも、しとしと雨ならわかりません。
  そして大雨でうるさくて眠れなかったという日もありません。
  そして、その音が不快か?と言われると、そうでもないし、お天気の移り
  変わりがわかりやすくて、違和感がありません。私の場合。
  同じ建物の中で、天井を張ってある部屋もあるのですが、そこへ入ると
  雨音はほとんど聞こえないほど。
  音の感じ方は、人それぞれですが、私は耐震性を優先させた方がいいかなと
  思っています。

  コアラニュース5月号です。

2011年05月27日 | Weblog
  少し遅くなってしまいましたが、
  「コアラニュース5月号」を先週発行しました。
  いつもは、ブログ用にレイアウトを変更して掲載している
  のですが、今月号はそれが難しいので、そのまま掲載します。
  読みにくいかもしれませんがご覧いただけるとうれしいです。

  今月は、「東海地震」の被害想定。「コアラニュース」折込み
  地域の磐田市旧福田地区限定の被害想定を、地図上に落としてみました。

  この地域は、遠州灘沿岸部に位置しており、津波の恐怖を感じずには
  いられない場所。なので、震災後は、この周辺の地盤を調べたり
  過去の地震における被害を調べたり、古い地図を見たり、年配の方の
  お話を聞いたりしていました。そして先日、お客様のお宅で古い航空写真を
  見せていただくことができました。
  昔からの伝承や、史実から、この地域は幾度の地震にもそれほどの被害が
  出ていないと感じていたのですが、その写真を見て気づきました。
  何十年前かわからない写真だったのですが、街の姿がまったく違うのです。
  地形は変わっていないのですが、集落がぽつん、ぽつん、とあるだけ。
  街のほとんどが、田畑なのです。これだから被害が少なかったんだ、と。
  今では、集落がなかったところにも住宅街が広がり、田畑の方が少ないほど。
  これでも昔から被害がそれほどなかったから、これからも大丈夫だなんて
  言えるのか?昔の写真が、文字からは読み取れなかったことを教えてくれた
  ような気がしました。

  姿を変えて生きる

2011年05月24日 | Weblog
  今日の作業場では
  
  社長が“丸太はつり機”で、変わった樹形の木材を
  削っています。
  これは、「槙」(まき)の木。
  現在新築中のお客様の、以前のお宅にあった化粧変木です。
  お客様ご自身が、幹の皮をきれいにして磨いたものだそうで、
  大変思い入れが深い品。
  そこで今回の新築では、雰囲気は変えず、趣を変えて使わせて
  いただこうと、計画中です!楽しみ♪

  そして今日は、展示場へ、これから屋根替えをするお客様が
  ご来場。瓦屋根から板金屋根へと葺き替える予定なので
  展示場の板金屋根をご覧いただきました。
  
  板金屋根といっても様々なバリエーションがあって
  悩んでいらっしゃったお客様も、展示場と同じタイプで
  決定!!あとはお天気を祈るだけ!
  梅雨前に施工したいところです。

  宝物が増えました。

2011年05月18日 | Weblog
    
  左のリンクにある「焼き菓子&マーマレード 杜屋」さんが、以前ブログで
  ご紹介されていた岩手県の伝統工芸、漆器の「浄法寺塗」。それからずっと
  気になっていたところ偶然立ち寄った百貨店に「浄法寺塗」のお店が期間
  限定で出店されているのを発見!!うわ~なんて偶然!!
  岩手から来られたご主人さんが、実演もされていました。

  私は、「漆器」って実は自宅で使ったことがありませんでした。
  「漆」というだけで、触っちゃいけない、手入れが大変そうだし、なにより
  高くて手が出ない・・・なんて勝手に思っていたのですが、話を伺うと、
  イメージが一変!どんどん触って、普段使いしてくださいだなんて。
  しかも私が思っている「漆」の質感とちょっと違う。
  つやがなく、マットな質感なのです。
  すると、ご主人さんが「これ、お客様から借りてきました。10年使われた
  お椀です。」と出してくださったお椀を見て びっくり!!
  なんともすばらしいツヤツヤのお椀なのです。これが、こうなるの??
  毎日使って、触っているとこんなツヤツヤになるのだとか。
  貴重な国産漆を十数回重ねて出来上がったお椀。
  使うほどに表面の漆が透明感を増して、ツヤツヤになるのだそうです。
  しかも、手が出ないほどではなく、ちょっとがんばれば買えるお値段。
  「ください!!」即決です。
  育てるお椀。
  古くなるのではなく、これからどんどん輝きを増してすばらしくなるお椀。
  実際使ってみると、唇に当たる感覚が言葉で表現できないほど
  “しっとり”。なんというか、使っていると癒されてやさし~い気持ちに
  なれる不思議な感覚なのです。これは到底言葉で表現できません。

  おばあちゃんになっても、ずっとそばにいてほしい宝物。
  今よりず~っと、ツヤツヤになっていることでしょう。
  

  この畳の正体は・・・

2011年05月17日 | Weblog
  イシヤマ展示場の居間にある畳を、表替えしました。
  
  これは、堀座卓の周りで、深夜電力利用の蓄熱式床暖房を仕込んでいるので
  
  わかるかな?とっても薄い畳です。
  このくらいでないと、熱が上まで伝わらないためなのですが
  
  アップで見ると、こんな感じ。
  一見すると、ただ薄いだけの畳のように見えますが、ただ者ではありません。

  実は、この畳表は「い草」ではなく「和紙」でできています。
  「和紙」というと、なんだか弱そうな感じですが、「こより」をイメージ
  していただけるとわかりやすいかな。長い「こより」を編んである感じです。
  「い草」よりも表面が丈夫で、撥水性もあるので、いつも使う居間など
  最適です。イシヤマ展示場の堀座卓の周りも、常に人が立ったり座ったり
  するため、5年ほどするとい草の表面がかなり傷んできてしまいました。
  ですので、今回は「和紙」で実験というわけです。

  畳職人さんのお宅も、居間とお座敷が和紙畳なんだそうですが、お子さんたちが
  飛び跳ねたり、おもちゃで少々乱暴に遊んだりしても表面はまったくへこたれず、
  10年目に畳表を裏返してまた使ってるとおっしゃっていました。
  (ちなみに、「い草」でも畳表を裏返して使うことがよくありますが
    畳表の質により、裏返しても使えない場合がありますので注意が必要です。)
  子どもたちに、畳の上で騒いでも畳は傷まないから大丈夫、と自由に遊ばせるのが
  良いのか、畳も傷むから大事に使ってと教えるのが良いのか、わかりませんが
  とにかく丈夫な畳なのです。着物や足袋ですれ易いお茶席なんかに良いかも。
  そのかわり、それなりのお値段がします。
  一般的な「い草」の畳表と比べ、おおよそ3倍から4倍くらいの価格ですが、
  気になる方は、いつでも展示場へいらして下さい。
  使用感は、い草の畳とあまり変わりません。  おわり