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二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

光舜松脂は高いのか??

2024-02-02 16:02:00 | 二胡の救急箱に書かなかったこと
先日あるお客様がいらして、そのお客様はもう最初のころに色々松脂をお試し願った方なのですが、お友達のヴァイオリン弾きさんに光舜松脂のK20を試してもらったのだそうです。

そのお友達は1を絶賛してくれたそうですが、でも、高額過ぎると!
そうですかね??
私は製造過程から計算するとこれでも安いと思ってはいるのですよ。
そして何より、普通の松脂と違って数年で劣化することもありませんし、夏場に溶ける心配をして冷蔵庫に保管したりもしなくて済みます。
弾いているうちに弦にべったりと松脂がこびりつき雑音の元になることもありません。
更に、音の立ち上がり速さは抜群でしょう。
何よりとても豊かな倍音が現れ、手に負担のかかるような弓毛への引っ掛かりもないのにしっかり音とを立ち上げてくれます。
松脂のメーカーは各社それぞれに研究して、オイルや中にはプラチナの粉など混ぜたものまであります。
昔は天然に熟成された松脂を採取して、その中からよさそうなものを選んで使っていたようなのです。
松脂はご存知のように採取されたばかりの物はどろどろとした液体です。
それを蒸留してオイルを抜きその後に固まったものです。
それを再度湯煎して溶かして型に入れたもだけのものはかなり安く、中国製であれば数百円ですね。
更に割れ止めの植物油を入れたり引っ掛かりをよくするための物を色々入れてメーカーそれぞれの得意な品質に仕上げたものは、数千円します。
最近オーストラリアのメーカが出している11000円するものなどもあります。
これはなかなかに評判が良いようでかなり天然の物に近い状態のようです。多分天然の松脂の沢山採取できるオーストラリアですから、それらを選別してある一定の品質になるようにしているのでしょう。
かといって光舜松脂のようには夏場に溶けないという事はなく、やはり夏場には冷暗所に保存した方が良いようです。
という事は光舜松脂を作っている過程から考えて、たぶん完全な熟成に至っていないのだと思います。
中国でも未だに京胡の方達は天然熟成の松脂を採取してきて、その中の良いものを使っているようですし、現実にそれらも販売されているようです。
最初にその天然熟成の松脂を提供してくれた弦堂さんは数回にわたって手に入れているようです。
そのなかで2回ほど光舜堂もその天然熟成の松脂を精錬させてもらったのですが、2回とも品質がかなり違っていたのには驚きました。
しかしその違いがあるという事で、敢えて光舜堂でも研究し、安定して3種類の違いを作り分けられるようになったのです。
光舜松脂は、5年10年とその大きさによって長く変質せずに使っていただけます。

今考えているのは、
というより、100回を超える精錬実験の中で、私自身とても気に入った音になる松脂を何とか販売できないかという事です。
ただこれは大変安定して作るのが難しく。ネオちゃんがついにその安定性は実現したのですが、、、、(研究熱心なのは凄いですよ!)
何回やっても、一回の精錬で出来上がるのは1個!!
普通の松脂はどんなものでも湯煎で溶かしていたのを型に注ぐだけですから、やろうと思えば一日数百作れるのです。
アルシェさんの松脂作りの動画もあります。見て見るとたのしいですよ。
私が考えている光舜松脂00はせいぜい一回に一個きり完成しません。
一日何個できるのか???気候次第ですね。
と、まあ 二胡も一台一台材料に合わせて手作りしている光舜堂ですから、松脂も一個づつの手造りになろうとしています。
そんな松脂が皆さんの二胡の良い音色を引き出してくれるのです。
なにしろ松脂がないと二胡もヴァイオリンも音が出ないですから、本当はとても大切なものなのです。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ



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2 Comments

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Unknown (toruberlinblog2)
2024-02-03 19:24:56
西野さん、おはようございます。高いのか❓ わかる人には全く高くない。短絡的に言葉を発する例は多いです。
たくさんの人に使って欲しいからの低価格設定ですのにね。
大事さをわかってる人には拡がるはずですが、スゴイと知ったら周りがライバルと思っていたら黙ってますからね、それだけ凄い発明だとカンが働いて試したら、幸せになれるのに❗️と思います。
ベルリンでも優秀な若手に話しても興味を示すか否かは両極端、試しても❓なこともありますから、不思議です。
わからない、んでしょう。
毎日幸せに音を出せる様になるのに。
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toruberlinblog2さん (nisino)
2024-02-06 11:31:41
そうですね。。
二胡でも同じことが言えますね。
分からない方もいらっしゃるようです。
当然好みの違いという方もいますが、この松脂に関しては好みの違いというよりはっきりと音の立ち上がりや倍音の豊かさが聞こえてきても良いのでは??
と思うのです。
また光舜松脂の方にも問題はあるとは思います。
それは既存の松脂の上に乗りにくいという事でしょう。
特に今まで使っていた松脂がいわゆるダークといわれる引っ掛かりの強い物ですと、それをしっかりと落さないと分かりにくいですね。
特にコントラバス用と言われる柔らかいべたつきで弦を引っかけるように弾く松脂の上には乗りにくいですしね。
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