二胡工房 光舜堂

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光舜松脂はアンダンテ8拍

2022-11-02 10:31:27 | 光舜松脂
昨日11月1日から光舜松脂は値上げいたしました。8800円となります。
すみません。材料費の高騰がすごいのです。円安のお陰もありますが。
そこでミニの約65%の物も作り始めています。これは5500円です。

でも、普通販売されている松脂は耐用年数が長くて4,5年と言われます。
商品によっては、3年ぐらいをめどに買い替えてくださいというものも多いです。
松脂は、植物です。木の樹液なのです。
ゴムなども木の樹液ですね。、植物である以上そのままですと必ず劣化していきます。
ましてや、通常の松脂にはひまし油などの入っているものも多く、それらは湿気によっては腐敗もします。保管の仕方によってはかなり匂ったりするものもあります。
ですから冷蔵庫などの中で保存するのが一番劣化が少ないはずです。
また40度近くの温度になれば、硬く固まってしまう場合もあります。
通常、.松脂を作る時には、湯煎で80度くらいにして型に流し込みます。
光舜松脂は、作る過程で300度近くの温度になり、原料の中の油分や酸化物を燃やして除去します。
ですので、日常の空間に置いておいてもひどく劣化するということは無いようです。勿論、どんなものでも空気中に置いておけばいずれは、少しづつは変化はしていくでしょう。しかし、ほぉさんの作った4年前の光舜松脂の原型でさえ、今のところは、それほどの変化は無いようですので、それより更に加工された光舜松脂は相当長持ちするのだろうと思いまして、10年は使えるくらいな量にして販売し始めたのです。
ここで少し問題が出来ています。
今年の初めに購入された方の、光舜松脂見せてもらいました。
ビックリするほど減っているのです。3分の一は無くなっています。
お聞きしたところ、毎日ではないそうですが、何となく練習の度に少しはつけてしまうようなのです。
これは多すぎです。
弓毛についた松脂は粉状態になっていますので、その上にさらに松脂を乗せると、粉の層が出来てしまいます。
弦に弓を当てても弓毛が弦を弾くというより粉が多層になっているので、粉同士が滑ってしまう感じです。
あるお客様の実験でも私の実験でも、一回に2,3往復塗れば、ほぼ30時間くらいの演奏は可能です。(弾き方にもよりますが)
毎日一時間弾いても、ひと月に1回2,3往復で十分なのです。
年に12回です。
厚さにして1ミリも減らないはずなのです。
光舜松脂は、染料に近いほどの細かな粒子の集まりです。粒子は細かければ細かいほど、他の物についた時に落ちにくいです。勿論固い鉄の弦をこするのですから落ちてはいきますが、大体その効果は30時間くらいと考えています(毛の質にもよります)
また、細かい粒子ですから、その粒子が馬毛に密着するのにはゆっくりと、力を入れずに、7、8秒で一回塗るくらいで綺麗に塗布されると考えています。
また、今回商品の発送の時に、眼鏡拭きも同封してあります。
それまで使っていた松脂を拭き取ってから新しく塗ってください。
そうでないと今まで使っていた松脂の油分が、折角の光舜松脂の細かい粒子に混ざってしまいます。
効果が半減します。
また力を入れるとみるみる粉状態になって飛んでしまいます。
お陰で早く減ってしまいますね。
以前の松脂を拭き取る事、塗りすぎないことと、ゆっくりと軽く塗ることをお勧めします。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ



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