これは皆同じように黒檀に見えます。
でもこの中で一つだけ黒檀では無い物が在ります。
それは上から3番目の物です。
通常黒檀というのは、柿科です。
そうですね、あの赤い実のなる柿です。
ですから黒檀と言わずに黒柿と呼ぶところもあります。
沖縄地方の、八重山黒柿などは、三線の棹の銘品と言われます。
所でこの、3番目の黒いのは、これはマメ科のアフリカンブラックウッドです。
このアフリカンブラックウッドは、オーボエや、クラリネットの材料として知られています。
マメ科ですから本来は紫檀系に入れるべきものでしょうね。
繊維質が硬く、パンと大きく鳴る材料です。
ですから北京系のいわゆる黒檀と呼ばれているものは殆どがこの、アフリカンブラックウッドが使われています。
黒檀の中にはとても縞目の強い物も在ります。
これらは東南アジア一帯に自生していて、縞黒檀と呼ばれます。
茶色と黒のストライプが特徴なのですが、10年も使っていると真っ黒になってきて本物の黒檀と見分けがつきません。
真黒と呼ばれる黒檀もあります。
これらは、スリランカや南インドに自生している物で、
奇しくも、小葉紫檀と同じ地方の物がほとんどです。
たぶん土の質によるのか、とっても油分が多く、二胡に作ると甘い音がするという点では、
小葉紫檀、真黒黒檀どちらも、二胡に最適な材料と言えるかもしれません。
柿は折れます。
柿の木に登るなとも言われます。
それは硬いわりに繊維質が短く、繋がっておらず、木に粘りが無いのです。
ですから本物の黒檀の場合、よく亀裂が入ります。
数十年乾燥させて普通なら、もうこれ以上動かないだろうと思われる材料だとしても、
黒檀の場合亀裂が入ることがあります。
二胡の場合、亀裂が入った後を直してみると今まで以上に良くなるものが多いことがあります。
そして雑音も消える事も多いです。
それは木の中にたまっていた、力が木が割れる事によって、無理が無くなるからと私は考えています。
黒檀の亀裂は比較的綺麗に直ります。
直した後は全く分からないくらいになる物も多いです。
仏壇や仏具などに使われることも多かったためでしょうか
、材料としては、日本の方にはるかに多く残っています。
中国では同じ堅木ですが紫檀の方が珍重されていたようで、
それだからでしょうか黒檀の二胡は紫檀より安いものが多いです。。
ですから、黒檀系の材料は日本では比較的よく手に入りますが、そのほとんどは削ってみると縞黒檀の場合が多いです。
黒檀は度の種類でも製材してから20年以上経つと、真っ黒に見えます。
ですから木の専門家は黒檀の種類を見分けるのに、削ったり切ったりして、その匂いでかぎ分けます。
黒檀はその種類ごとににおいが違うのです。
結論として10年20年経った黒檀の二胡の木の種類は、削ってみる以外は解りません。
あるいは、胴から棹を外してみるとその内部に入っていたところは、酸化が進んでおらず、元の木が良く分かる場合もあります。
黒檀の見分け方は難しいと思います。
後は、これは真黒、縞黒檀、、ブラックウッド、カリマンタンエボニーと、きちっとわかっている楽器の音を覚えてそれで判断するという方法もありますが、
かなり至難の業でしょう。
素人目には区別がつかないですね。
黒檀二胡が割れやすい理由も納得です!
同じ二胡という楽器でも、色々と種類があって面白いです。
混乱もしますが(笑)
二番目はミャンマーの縞黒檀です。
これはマカーサーエボニーといわれ、ギターなどで良く使われます
三番目が、アフリカンブラックウッドです。
4番目が、真黒です、
そのほか烏木と言われるのが、多いのはカリマンタンえぼにーです、かなり茶色の強い物です。
今までに私が間違えたのは、20年以上使っていた二胡、てっきり音色からして真黒だと思っていたのですが、小葉紫檀でした。材料としては100年以上経ったものだそうです
これは真っ黒でした削ってみて初めて小葉紫檀とわかったのです。
同じく老紅木も、それこそ老ですから、100年以上の物は黒檀と見分けがつかないです。
元はオレンジ色なのですよ。