二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

良い花梨でした、CDM張り替えプレゼント1号

2020-06-12 12:49:48 | 二胡の救急箱に書かなかったこと
送られてきたのは、10年近く前に製造された、花梨の二胡でした。

多少、胴や棹には、色付けされて、塗装もされたものでしたが、お客様に説明しまして、色が少しは変わるのをご了承いただきまして、作業に入りました。

まず皮を剥がしました。この剥がした皮はお客様の金運が良くなるようにと、ケースに戻してあります。

それから約二週間たちまして、完成したのが、これ


(ちなみに弦はピラストロ、駒は彪駒)

なかなかに渋い色合いの、むしろ紫檀ではないかと思うような花梨でした。

小葉紫檀とみなさまが、おもっているインドのレッドサンダー日本の紅木。

実は分類からいいますと、あれは花梨の部類に入るのです。

ですからでしょうか、日本では紫檀と言わずに紅木(こーき)とよばれます。

最近出てきた、アフリカ小葉紫檀なども、あれは花梨に含まれています。

小葉紫檀はあれほど高額なのに、花梨はいまだに随分安いものに入れられています。

花梨自体がかなり大きくなり、中には直径で120センチを超えるようなものもありあます。

ですから、大変材料効率の良い木であることもその金額の安いことに影響しているのかもしれません。

木が安いですから、皮も比較的レベルの低いものが張られていたりもしますし。

名人と言われる人の楽器にも花梨尚どは、あまりありません。

しかし、この画像の花梨見てください。

時間もたってしっかりと色も強くなっていていますから、相当油分もたくさん含まれているのでしょうね。

花梨というだけで、かなりレベルの低い皮、薄くて、伸びやすい、蛇皮の首のあたりや、おなかのあたりの皮が張られてしまっていることも多く

折角の鳴りと音色が生きてこないだけの様な気がします。



左はほぉさんの月光、私が毎日ほぉさんの代わりに、今は弾いています。

右が剥がした皮です。

何となく、違い、感じませんか。

さて、CDMに、この花梨の二胡張り替えられました。

私としては大満足な出来上がり、の音。

後はお客様に弾いていただいて、どこまで成長して行くのか

楽しみです。

ちなみに、CDMは人工のものですが、これにしても多少は進化していくのですよ。

たくさん弾いてやってくださいませ。

Sさん ありがとうございました。

西野和宏



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