二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

珍しい二胡。

2020-06-14 11:07:02 | 二胡の救急箱に書かなかったこと


今回CDMの張り替えのお預かりした二胡の台と胴の裏はこのようになっています。



通常、台の裏は、このようになっています(蘇州系の場合)



画像で分かりにくいかもしれませんが、

台にとても大きな鉄の板が入っていまして、

そのためかどうか普通なら台の先端の方にも木の板がついているのが、

鉄用のネジが撃ち込まれています。

このネジで胴を支えて、なおかつ台が曲がらないようになっているのでしょうね。

今までにこの形の台の二胡を、2台見ています。

その二台とも、どちらも普通の調整ではうまくいかず、そこで全体を分解して、見たら、

このような形の台があらわれまして、

色々考えお客様とも相談して、この胴に開けられている穴を同じ木(小葉紫檀)でふさぎ、

このネジをとりまして、普通の台と同じように木の板を取り付けました。

そしたら手こずっていた調整がとてもうまくいきまして、今では関西と東京で演奏活動に使われているとのことです。
(一台は蛇皮も張替えはしたのですが)

そこで今回もお客様のご了承を得まして、同じように少し改造することにしました。

これから、CDMの張り込みに入りますので、さてどんな音になるのか楽しみです。

二胡はまだまだ進化の途中です。

良いか悪いかは別にして、いろいろな形が試されています。

また、いずれ蛇皮張り替えるのは、当たり前になるでしょう、

何しろ紫檀だけでなく黒檀までワシントン条約で規制されてきていますし、

紫檀の中では全く伐採できないものがあります、小葉紫檀の様に。

木は切ってしまったら、ほっといても育つてくるわけではありません。

皆さんがお持ちの二胡に作れるくらいに育つのには、数百年かかるものもあるのです。

既にある種の紫檀は、中国へも入ってきていないのです。

そうなったら、皆さんお持ちの紫檀類というのは、とんでもない金額になることでしょうね。

今はまだ中国ではそれほど二胡そのものは生産金額は上がってきていないようですが、

紫檀類を輸出入するのに、規制が掛かっていますから

そのための費用というのは、様々見えないところでかかるでしょうね。

そして、いつかは、三味線の様に人工皮が普通になる時も来るはずなのです。

その時にCDMが役に立つと良いですね。

これから少しずつ、全国のお客様の、お友達の中にCDMが、届くと思います。

是非、お友達に借りて弾いてみてください。

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