二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

(たまには、まじめな話題) 光舜二胡と協立製作所のセルロイド

2010-04-30 19:41:09 | ☆店主の鞄持日記 ほぉ舜堂
最近の『ほぉ舜堂』、なんだか落語モドキばかり(ファンは付きましたが)なので、
たまには、ニ胡作りにまつわる、真面目なエピソードをひとつ。



我がボス、西野氏制作による二胡のデンペンは、
セルロイドで出来ています。

かつて、制作を始めた ごく初期の頃は、
中国製品と同じく白いプラスチックや、べっ甲柄のプラスチックで試作していました。

ですが、なんか、しっくりこない。。。

そんな時、早起きが日常のワタクシほぉは、
早朝4時台の情報番組で、たまたま、セルロイドを紹介していたコーナーを見たのです。
わずか数分間のコーナーでしたが、

「同じべっ甲柄でも、プラスチックより、セルロイドのべっ甲柄はこんなにも味わい深い風合いがある」
と、二つの、素材の違うのべっ甲柄を並べて比較していた画像に、ワタクシの目はクギ付けになりました。

正直、我が家の14インチのテレビの画像は、そんなに美しくは映りません。
でも、そのテレビからでさえも、
セルロイドのべっ甲柄の美しさは際立って判り、
プラスチックより断然良い素材に違いない、と感じました。
すぐに親分に報告すると、

「ちょっと行って来てみてよ」

ということで、
ワタクシはTV放映の翌日、お花茶屋にある㈱協立製作所を訪ねたのでした。

協立製作所の社長 奥山和雄さんは、
早朝数分間の番組だけを頼りに突然訪ねたにもかかわらず、
本当に、とても親切に応対して下さいました。

奥山さんは、二胡という楽器はご存知無かったのですが、
すぐネットでどんな楽器かを見て下さって、
全体からしたら、ごくわずかな部位であるデンペンだけの為なのに、
しかも、まだ本当に二胡の材料として使える素材かわからない試作段階だったにもかかわらず、
快くサンプルを分けて下さいました。
しかも、とても沢山。
さらに、溶剤で作った、特殊な接着剤まで持たせて下さいました。

現在、加工し易く、音色にも影響が出ないセルロイドは、
西野二胡と光舜二胡の美しさを更に際立たせています。
光舜堂の二胡の凛とした美しい姿の誕生までには、
協立製作所の奥山社長のご厚意も、大いに影響を受けています。

この場を借りて、奥山社長様にお礼申し上げます。


そのことの記念も兼ねて、、
光舜堂では、デンペンとおそろいのセルロイドの小物入れ2種を扱うことにしました。
一つは、松脂を入れるのにピッタリの円形。
もう一つは、駒等を入れるのに良い、9㎝×9㎝の正方形。

二胡とお揃いでそろえてみてはいかがですか?


松脂入れにグッドな円形と、正方形の駒入れ。
  手前は、親分私物です。














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2 Comments

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いやはや (ぷーろん)
2010-04-30 23:06:33
驚きです。
親分だけでなく、ほぉさんの行動力にも乾杯〓〓

ホントにナイスカッ…ごにょごにょ。
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ぷーろんさんへ、 (ほぉ)
2010-05-01 12:49:34
ぷーろんさん、前話の、逃避行カッ○○が
ツボだったようですねぇ。

それにしても、立川からお花茶屋は遠かった。。。
でも、行った甲斐がありました。
返信する

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