9月に見つけた野草の花(大分県)
ベンガラヤツシロラン(弁柄八代蘭)
Gastrodia pubilabiata Y.Sawa f. castanea Fukunaga et S.Sawa
ラン科 オニノヤガラ属
花期 : 9~10月
生育地 : 不明
分布 : 高知県
RDB指定 : 環境省カテゴリ:なし 大分県:なし
先般クロヤツシロランとして図鑑を投稿した植物
ベンガラヤツシロランという新種ではないかと考えています
花色がクロヤツシロランとは思えないもので疑問に思っていたところ、先日ベンガラヤツシロランの存在を知り、調べてみました
ベンガラヤツシロランは、高知県で発見され、2017年にクロヤツシロランの品種として報告された
クロヤツシロランの花色や蒴果色が黒褐色であるのに対し、ベンガラヤツシロランは赤褐色である等の点で異なる
和名は日本の伝統色である弁柄(紅殻)色に因む
[クロヤツシロランの新品種] 福永裕一、有田哲矢、桧垣 匠、澤 進一郎 より抜粋
下図は論文に掲載されていた、ベンガラヤツシロランの画像(2021年10月30日 画像の使用許可を頂きました)
下図は私が発見した個体の画像で、赤褐色というよりオレンジ色なのですが、ベンガラヤツシロランに近い色味だと思います
カメラで撮影した画像の色味は、得てして実際と異なる場合もありますが、私の記憶する色彩はこの画像に近いものか、あるいはもっとオレンジが濃かったようにも思います(ご覧になっているモニターの色温度の設定により印象は異なります)
尚、論文では、要約すると以下のように述べられている
「言葉による色の表現では定量的でなく、色素比較分析を行い、数値・記号化し、マンセルの色立体による表示での比較を行うことにより識別の根拠とした」
その観点で、私の発見した個体を評価すると、ベンガラヤツシロランには適合しない可能性がある事を断っておきます
今回はあくまで私の主観でベンガラヤツシロランという事にしましたので、その点ご了承ねがいます
しかしながら、この個体群の色味が通常のクロヤツシロランとは異なる事に異論がある方はいないでしょう
"通常のクロヤツシロランの色"というのも定義(数値化)されているわけではないので、比較の根拠が明確ではありませんがね('◇')ゞ
大分県でベンガラヤツシロランが見つかったという事になれば、大発見ではないでしょうか