気まぐれ高ちゃん ー アクティブに日々を過ごし、徒然のままに書いていこうと思います。

旅、読書、ゴルフ、絵(描くこと、観ること)、映画鑑賞、料理、美味しいもの 月並みな趣味の記録です。

「影法師」 読みました

2018-01-15 20:23:00 | 本と雑誌
貧しい下級武士が努力と才覚で志を成す物語、理不尽な時代の壁に成さざる物語、いずれも読み手の心を捉えるものは少なくない。
 山本周五郎のながい坂が、一番感銘を受けたが、これも面白く読んだ。
封建制度の中で、自らの努力と彼を取り巻く名も知れぬ人々、そして(ながい坂の場合は)立派な名君の意図が合致して、望外のステージが拓ける、抑制の効いた展開の中に感情移入できる要素は揃ってる。
この手の時代小説の読書の醍醐味ですな。
言いたい放題の思想的な発言もある百田だが、ストーリーテラーなんだな。
この物語では、最初にゴールの姿〰結末が記されている。読者は、少年がどこでどう変わったのか〰、ある意味、結果が分かっているからこそ、その原因を見つけようと、深読みする。そうだと思ったが、やはり〰。武士が命を賭けるべきものとは〰。
袋とじのおまけは、蛇足だが、やっぱりのだめ押しは良かった。
意味合いは違うが、白夜行を思い出した。
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