ゆる旅kikky・虫日記

~~目指すは山頂からムシに変わりました
~~虫の名前はネットや書籍で調べていますが間違い多しです。

シリーズ 山登り回顧録④「初めての本格登山」2011年7月6日青森県八甲田山

2014-03-30 23:33:52 | 山登り回顧録

単独で初めての登山に八甲田大岳を選んだのは、今になってみるとよかったのかどうかわからないが、よく一人で登れたな~と我ながら思う。
青森に出発する直前に、遭難救助費用の保険には入っておいたし、不安があれば、途中でも戻るという風に考えていた。途中から、女性単独で登っているのを心配した人が、一緒に下山してくるた。自分の娘さんとダブって見えたらしく、心配させてしまったようだ。申し訳ない。

7月6日、朝目覚めると天気は晴れ。インター近くの道の駅で車中泊して、酸ケ湯温泉に向かう。実は、前日の夜に酸ケ湯温泉に到着していたのだが、あまりの不気味さに、20㎞以上離れた道の駅に戻った。道の駅は夜中じゅう電気が付いてて怖くない。トイレも使えて本当にありがたい施設である。

朝の酸ケ湯温泉は、昨晩の印象とはまったく違っていた。不気味さはなく、すがすがしい朝だった。登山の準備を始める。準備運動もして、登山口から登り始めた。



途中でガサガサ笹が動く音がして、熊かと思ってびっくりしたが、山菜採りのおじさんだった。鈴とかラジオ付けて欲しい。また火山ガス噴出地帯があって、迅速に通り抜けるべきところもある。八甲田清水では冷たくておいしい湧水を頂く。コップまで置いてあった。



湿地帯には木道が据え付けられている。


おおきなカタツムリ。

山頂近くになると、ガレ地の急登となるが、ガスにおおわれて、景色はなくとても怖かった。落ちてしまいそうな感じだった。山頂で単独登山者2人に追い越された。

急登の途中に咲く可憐なオダマキ。


雪渓もあり急なところは笹をつかんで移動した。
雪渓上は、ガスで視界が利かなくなると道に迷うことがあり、危険な場合がある。この日は進む先が見えるほどだったので難なく通過した。

山頂直下の鏡池にはクロサンショウウオの卵。


大岳鞍部避難小屋でトイレを借りたら、そこで昼食休憩中の方にコーヒーをごちそうになり、下山を一緒にしていただくことになった。初めてで、ぎこちなさが出て心配をさせてしまったのだろう。私の方も初めての登山だったのでつい甘えてしまったので申し訳なかった。何事もなく下山出来たので感謝ではあるが、自分で地図を見ながらゆっくり下山したかったのが、本音ではある。しかし、この恩人に秋の紅葉の毛無岱の美しさをおしえていただいたので、またいつか秋に登りにいければと思う。

下毛無岱。

シリーズ 山登り回顧録③「さあ、どこの山に登ろうか」

2014-03-30 20:01:10 | 山登り回顧録

2011年は3月の東北関東大震災の復興支援として、様々な方面で東北が取り上げられた。登山雑誌でも、東北の山が紹介されて、『山と渓谷』の2011年7月号に、青森の八甲田山や宮城の蔵王連峰の登山ルートなどが掲載された。

その頃、仕事の方も震災の被害をもろに受けて、通常の勤務体制にはなかった。勤めていたところは、建物の中も外も、めちゃめちゃに破壊され、建て直しか?とも思うような有り様であったが、骨組みは大丈夫だったようで全体の半分を直しながら半分で営業をするという風だったので、例年のような忙しさがなかった。

それで4連休を頂いて、高速道路も無料だったのをいいことに、普段はなかなか行くことのできない青森県に行ってみようとなった。

1日目と4日目は移動日にあて、2日目3日目のどちらか天気が良い日に、八甲田山に登り、もう一日は、奥入瀬渓流か白神山地に行こうと思った。

八甲田山の登山ルートには、八甲田ロープウェイを利用するルートと、酸ケ湯温泉を起点に周回するルートがある。後者の酸ケ湯温泉から登るルートは、仙人岱を通って、八甲田大岳の山頂にたどり着き、下りは上毛無岱(うえけなしたい)から下毛無岱の広い湿原の景色を眼下に眺めながら下っていくルートとの事だったので、ぜひこの広い湿原を、自分の目で見たいものだと思い、この酸ケ湯温泉コースに決めた。もちろん下山後の温泉も楽しみのひとつである。

というわけで、初の本格的登山は、青森県は八甲田大岳に決定となった。
(続く)

シリーズ 山登り回顧録②「登山をする心構え」

2014-03-22 10:37:40 | 山登り回顧録
登山の注意点に、「単独登山はやめましょう」というのがある。
単独だと何かあったときに、自分では身動きが取れないために助けを呼べない可能性があるし、救助となった時に同行者がいれば、状況の確認ができるので、早く効率よく救助する事が出来る。また、登山経験の豊富な人と一緒に行動したほうが安心でもある。だから、単独登山は、やめた方が良いのだろうと解釈している。

しかし、だからと言って、同行者がいれば安全なのか、と言えばウソである。自分の性格に照らし合わせると、同行者がいると、相手まかせになる、注意力が散漫になる、という欠点が見えてくる。

おしゃべりに夢中になり道を間違えた、という事例もあるようだ。この危険と隣り合わせの登山は、急がずに、自分の理解力、体力に合わせて地道にやっていくのが、良いと思った。

ならば、まずは、登山はどんな危険があるというのだろうか。本当に自分なんかが、足を踏み入れてもよいのだろうか。

遭難事故で多いのが、転滑落、道迷い、雪崩、低体温症などである。これらを防ぐために、まずは道具をそろえなくてはならない。体への負担を軽減させるように作られたザック、でこぼこの道を歩くときに足を保護してくれる登山靴。急な雨や風から身を守る、登山用の上下別々のレインウェアなど。

登山服は、綿素材は基本的にNGである。汗で水分を含むと乾きにくく、山の強い風にさらされると一気に体が冷えてしまうからである。山で体が冷えるのは命にかかわってくるので、まずは山専用のものを準備した。

あとでT師匠から聞いた話では、T師匠は、2009年7月の多数の死者を出したトムラウシ遭難事故と全く同じ日に蔵王に登っていたらしく、同じ様に天候が悪化して嵐となり、非常に寒くて身の危険を感じたと言っていた。夏でも低体温症に陥る危険と隣り合わせだということを肝に銘じなければならない。

転落・滑落については、当たり前だが落ちないように転ばないように歩かなければならない。気楽に歩けるところ、慎重に歩かなければならないところ、判断力が求められる。また、危険を感じたら無理をせず引き返す。足元の浮き石に注意する。足をひねって歩けなくなったら、それは遭難である。一人で行くからには、何が何でも1人で帰ってこなくてはならない。

道迷いについては、3年山に登ってみて、心当たりがある。去年、笹谷峠の神室岳の仙人沢ルートをあるいて、仙人大滝に行ってきた。帰り道に、右に曲がるべきところをまっすぐ進んでしまい、段差に足をとられて派手に転んでしまったのである。

泥だらけになっただけの笑い話だが、そのまま気が付かずにどこまでも歩いてしまったら、とか、これが切れ落ちた崖だったらと思うと、冷や汗ものなのである。

自分が歩いてきた比較的安全な踏み跡のある道だったから、まさか間違えるとも思わなかったし、危険な所があるとも思わなかった。

気を抜いて、下るにまかせて確かめもせずに危険地帯に突っ込んでいってしまったのだ。ああ、おそろしい。実際そうやって亡くなっているケースもあるそうだ。こういったことを防ぐには、前もってルートをしっかり確認し、登山用の地図とコンパスを携行しなけれべならない。しかもコンパスを使いこなすには練習がいる。

雪崩については、雪崩が起きやすい地形、とか、気温、とか、積雪量とかいろいろ絡み合ってくるようなのでむずかしい。今年やっと蔵王刈田岳近くまで積雪期にのぼったが、いろいろな山の達人のブログとか、ヤマレコの過去ログなどからたくさんの情報を得たうえで登れたのである。どこそこの雪庇に気をつける、とか、亀裂が入っていて、危うく雪崩に巻き込まれそうになったことなどを、公開してくれているので、とてもありがたいことである。

雪山はやはり単独は避けた方がいいと思う。冬の刈田岳は、樹氷観光の雪上車が一日何回も通過するルートだし、雪崩の心配の比較的少ないルートを歩いている。また、ホワイトアウトは、非常に危険なので、天気が崩れない日を天気予報とにらめっこして、選んでいる。休日と中々重ならないので、シーズン中、数回チャンスがあるかどうかである。

他にも注意すべきことは山ほどあると思うが、過去の遭難事例を読んでみたりするのはとても参考になると思う。

シリーズ 山登り回顧録①「きっかけ」

2014-03-22 09:17:55 | 山登り回顧録

山へ登るようになって、今年で4年目。
初めのころは、写真を撮りに行くのが目的で、登山する事など考えてもいなかった。木や川、山などの自然の風景を撮影するのが、目的だった。仙台市は海も山も近くにあり、自然が豊富な都市である。

自宅は、太平洋から、5㎞ほど。311大震災までは、海沿いをよくドライブしたり、仙台空港のとなりの空港公園あたりをぶらぶらしていた。津波による壊滅的な被害を受けるほんの3日前にも飛行機がフライトを終えて、滑走路へ着陸するのを手にしたばかりの一眼レフカメラで追っていた。

3日後、巨大津波によりその空港公園は跡形もなくなってしまった。それで、海には行けなくなった。近づくのさえもこわくなった。

しかたなく、山側のほうに被写体を探すようになる。まず初めは、たまに散歩していた太白山に行ってみた。仙台市太白区のシンボルともいうべき標高320mほどの円錐形の山である。早朝にカモシカとバッタリ鉢合わせして見つめあった経験もある。

しかし、夏場はクモの巣に引っ掛からないように気をつけて歩かなければならなかったので、写真のT師匠にその悩みを打ち明けたところ、低い山に行ってるからだよ、というお返事をいただいた。高い山になればなるほどヤツラはいないそうなのである。

そうと聞けば話は早い。とりあえずは、観光地として、だれでも行ける蔵王連峰のお釜などにいってみた。この時に、早朝に見た、山々をとり囲む雲海に魅せられたのが、山にのめり込むキッカケになったのではではないかと思う。

たまに行っていた、アウトドアショップにも通うようになった。観光で見ている景色とは違う景色が見たい、と思うようになり、登山雑誌を見ているうちに、その気になっていったのかもしれない。

次第に登山関連書籍を見るようになり、登山をする心構えや、必要な装備などの情報を少しずつ得ていった。