単独で初めての登山に八甲田大岳を選んだのは、今になってみるとよかったのかどうかわからないが、よく一人で登れたな~と我ながら思う。
青森に出発する直前に、遭難救助費用の保険には入っておいたし、不安があれば、途中でも戻るという風に考えていた。途中から、女性単独で登っているのを心配した人が、一緒に下山してくるた。自分の娘さんとダブって見えたらしく、心配させてしまったようだ。申し訳ない。
7月6日、朝目覚めると天気は晴れ。インター近くの道の駅で車中泊して、酸ケ湯温泉に向かう。実は、前日の夜に酸ケ湯温泉に到着していたのだが、あまりの不気味さに、20㎞以上離れた道の駅に戻った。道の駅は夜中じゅう電気が付いてて怖くない。トイレも使えて本当にありがたい施設である。
朝の酸ケ湯温泉は、昨晩の印象とはまったく違っていた。不気味さはなく、すがすがしい朝だった。登山の準備を始める。準備運動もして、登山口から登り始めた。
途中でガサガサ笹が動く音がして、熊かと思ってびっくりしたが、山菜採りのおじさんだった。鈴とかラジオ付けて欲しい。また火山ガス噴出地帯があって、迅速に通り抜けるべきところもある。八甲田清水では冷たくておいしい湧水を頂く。コップまで置いてあった。
湿地帯には木道が据え付けられている。
おおきなカタツムリ。
山頂近くになると、ガレ地の急登となるが、ガスにおおわれて、景色はなくとても怖かった。落ちてしまいそうな感じだった。山頂で単独登山者2人に追い越された。
急登の途中に咲く可憐なオダマキ。
雪渓もあり急なところは笹をつかんで移動した。
雪渓上は、ガスで視界が利かなくなると道に迷うことがあり、危険な場合がある。この日は進む先が見えるほどだったので難なく通過した。
山頂直下の鏡池にはクロサンショウウオの卵。
大岳鞍部避難小屋でトイレを借りたら、そこで昼食休憩中の方にコーヒーをごちそうになり、下山を一緒にしていただくことになった。初めてで、ぎこちなさが出て心配をさせてしまったのだろう。私の方も初めての登山だったのでつい甘えてしまったので申し訳なかった。何事もなく下山出来たので感謝ではあるが、自分で地図を見ながらゆっくり下山したかったのが、本音ではある。しかし、この恩人に秋の紅葉の毛無岱の美しさをおしえていただいたので、またいつか秋に登りにいければと思う。
下毛無岱。