東京 DOWNTOWN STREET 1980's

東京ダウンタウンストリート1980's
1980年代初頭に撮影した東京の町並み、そして消え去った過去へと思いを馳せる。

アートリンク上野-谷中1997-2014 archive 刊行記念シンポジウム&懇親会

2015-07-07 05:32:24 | イベント
2013年に私も関わらせて戴いた、アートリンク上野-谷中というアートイベント、17年間の活動を総括し、今後の展望を新たにしようということらしく、これまでの活動をまとめた記録集の刊行、そしてその記念としてこれまでの活動を振り返るシンポジウム、それに懇親会が7月5日の日曜日に、上野桜木町で行われた。シンポジウムの会場は、日展新会館。ここで2時間ほど、このイベントがどんな風に始まったのかというところからの話があって、これが中々面白かった。私自身は2013年のイベントに声を掛けて頂き、参加させて頂いた。それまではどういったものなのか、全然知らずにいた。芸工展との関係性など、携わる方々の思いがよく分かって、興味深く話を聞くことが出来た。


会場で参加費2000円を支払うと、今回の紀年誌を渡される。一見真っ白な表紙はエンボスでこのエリアの地図が描かれているという、実に凝ったもの。このデザインもロゴも、このイベントの早くから関わられた方の作とのことで、そのお話もとても面白かった。


活動の歩みもしっかりとまとめられている。


私が末席でも関わらせて頂けたことは、とても楽しかったし、嬉しい思い出になっている。このブログでも掲載してきたような、1980年代に撮影した谷中界隈の写真を提供したのだが、カフェでの上映会まで行うことが出来たのは、今考えてみても凄かったなと思う。多くの方に見て頂けるというのは、それだけでも嬉しいことだ。


そして、2000円也には懇親会の費用も含まれていた。日展新会館のすぐ近くに、この三月にオープンしたという「上野桜木あたり」というスペース。昭和13年築の民家をリニューアルしたスペース。


この上野から谷中に掛けてが好きで、木造の民家が好みなら、是非とも立ち寄ってみて頂きたいところ。散策の合間に一休みするにもいい。


上から行政主導で引っ張られる活動ではなく、下から作り上げていく形で建物の保存を行い、町造りをして行く活動の一環であり、私はとても敬意を払いたいと思っている。


現実に形になる活動をされていて、その最新の実績がこの「上野桜木あたり」といえるのだろう。ここだけではなく、数多くのこの周辺の建物の保存を実現されている話も、シンポジウムで聞くことが出来て、これも大きな収穫だった。


アートリンクの今後は、じっくりと時間を掛けて模索したいという話だったけど、難しいことや課題もある反面、関わってきた人々の数の多さ、その繋がりの多岐に渡るネットワークを思うと、可能性はいくらでも秘めているようにも思えたりする。企画を提案して、参加を募って、地図を作成していくことで町を繋いでいくということ自体、やっぱり中々素敵はことだなとも思う。ここ数年でも谷中は随分と観光地化してきていて、その変わり様には正直に言えば、ちょっと心配になるところもある。巣鴨がどう変わってきたのか、昔から知っているだけに、同じ道を歩んで欲しくないという気もする。
そんなことも含めて、アートリンクという活動が上野から谷中に掛けての町と、これからもどう関わり合っていくのか、そしてどんな働きをしていくのか、それは結構面白いし、軽くはない何かがありそうに思えたりする。活動する当事者はそんなことを意識する必要はないと思うけど、次のステップを踏み出していく先に期待したいと思った。チャンスがあれば、また参加してみたい。


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