■【信頼できる経営コンサルタントの選び方 10のポイント】8 学歴・経歴・業歴・年齢から判断する
経営コンサルタントに依頼してみたいけど、「いくらくらいかかるのか?」「本当に効果があるのだろうか?」など、ご心配な経営者・管理職の皆様は多いかと思います。
何万人という中から、自社に最適な経営コンサルタントを見つけ出すことは至難の業です。経営コンサルタントを選定せざるを得ないときにどのようなポイントに重点をおいたらよいのでしょうか?独断と偏見でまとめてみました。
経営者・管理職向けですが、裏を返しますと、経営コンサルタントや士業の先生にも参考となると信じます。
■8 学歴・経歴・業歴・年齢から判断する
人を”診る”目を持ちませんと、第三者的に判断できそうな、学歴や職歴などに判断を頼ってしまいがちです。経営コンサルタントにとっては、学歴や職歴よりは実力が重要です。
それが解っていながら、その罠に陥ってしまいがちです。
経営者にとって、必要な能力・資質の一つとして「人を”診る”目」があると考えています。
「みる」という言葉には、いろいろな漢字があります。汎用性のあります「見る」が思い当たりますが、経営コンサルタントは、企業を診断したりしますので、経営コンサルタントにとりましては「診る」という漢字が適していると考えます。
ここでは、経営者・管理職が、人を判別するのですが、経営コンサルタント的な見方が必要と考え、「診る」という漢字を用いています。時には、「判(み)る」という字を充てることもあります。
人を診る目を持たない経営者は、学歴とか経歴などを物差しにしないと、相手の能力や実力、実績を判断できないのです。
外資系のコンサルティング・ファームに入社するには、MBA(経営学修士)が不可欠といいましても過言ではありません。MBAを持つ多くの人は深い知識を持っています。また、有名大学や大学院を卒業している多くの人もまたしかりです。
しかし、それらの先生方が、中堅・中小企業の経営コンサルタントとして適しているでしょうか。多くの場合には、頭でっかちな人の発想となってしまったり、教科書で学んだ大企業向けの手法を、そのまま中小企業に当てはめてしまう先生もいらっしゃいます。
一方で、学歴もなく、知名度もないのにプロ経営コンサルタントとして活躍している先生も多数います。
これらの先生の多くは、学歴も知名度もなく、苦労されてきています。人間性が醸成されている先生が多いです。
経営コンサルタントの実力は、お金を頂きながら、経営者や企業が高めてくれるのです。
ですから、経営コンサルタントだからといって威張り散らしている先生がいるとしましたら、経営者や企業からそっぽを向かれ、実力を高める場を失っているはずです。
若造と言われる年齢の経営コンサルタントでも、現場をきちんと踏んでいる先生であればきちんとした経営支援をすることができます。
なまじ何もしないで年だけ重ねているベテラン・コンサルタントや、頭でっかちの思考しかできない先生方よりも、遙かにコンサルティングの実力を有しているかもしれません。
経営は心でするもので、頭でするものではありません。
学歴や資格は参考にはなりますが、その人が持つお人柄こそが重要なのです。人柄とは、人当たりがよいというのではなく、プロ意識の高い人格者であることを指します。
経営コンサルタントに求められる「三つの力」は、「気力、知力、体力」です。フットワークの良さは、委託企業側には何かとプラスになるでしょう。
■ バックナンバー
このシリーズのバックナンバー(←クリック)をご覧いただけます。
また、ウェブサイトでもご覧いただけます。